黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」（6月23日放送）にラジオDJ・ナレーターの秀島史香が出演。「話していたい人」になる方法について語った。

秀島史香

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。6月20日（月）～6月24日（金）のゲストはラジオDJ・ナレーターの秀島史香。4日目は、人に好かれる話し方について---

黒木）5月にから発売された『なぜか聴きたくなる人の話し方』（朝日新聞出版社刊）から、「人と話すときに役立つ話し方のヒント」について伺いたいと思います。

秀島）「“もっと聴いていたい”と思われる話し方」、「なぜか惹かれるあの人の小さな習慣」など、5章に分かれています。

黒木）5章に。

秀島）例えば「ずっと話していたくなる人って？」という章の「好意は先出しで伝える」というところでは、初対面の場合、日本語だと「はじめまして」からはじめますよね。会っていきなり「すごく好きです！」からだとド直球すぎるかなと思いますが、好意を伝えることは悪いことはないですよね？

黒木）悪い気はしません。

秀島）いままでラジオのDJとして、あらゆる方に初対面でお会いしていますが、その方のことを自分なりに勉強して、「素敵だな」と思ったポイントを最初にお渡ししてしまうという習慣をつけてきました。そうすると、本当に喜んでいただけますし、「楽しんで帰っていただく」ということは、ゲストをお招きする側の最低限のマナーだと思うのです。

黒木）楽しんで帰っていただく。

秀島）人が一生で会える人の数は限られていると言いますし、お忙しいなか、来ていただくわけですから、1時間でも30分でも、「楽しい話だったな」という気持ちで帰っていただくには、「まずお相手にリラックスしていただく」いうのが私のモットーなのです。

秀島史香『なぜか聴きたくなる人の話し方』（朝日新聞出版）

黒木）その言うタイミングを逃してしまったときには、「さっきから思っていたのですけれども」というような言葉を付け加えれば、その好意が相手にも伝わる、というようなことも書かれていますね。

秀島）読んでくださってありがとうございます。そうなのです。

黒木）「なるほど」と思いました。

秀島）もちろん、お会いしたときに言えるに越したことはないでのですが、ドタバタしてしまって言えなかったということもあるではないですか。

黒木）そうですね。

秀島）だからと言って、伝えずに別れてしまうのは、せっかく自分が相手に持った感情を出さずに持って帰ってしまうことになります。「そういえばさっきからずっと思っていたのですけれど、そのスカーフ素敵ですね」とか、「そのキラリと光るブローチ、どこでお買い求めになられたのですか」など、帰り際でも別れ際でもいので伝える。「きょうずっとお伝えしようと思っていたのですが、お洒落でいらっしゃいますね」というようなことでもいいと思うのです。

黒木）媚びるのではなくて、自分が思ったことを伝えるという行為をね。

秀島）本心でそのように感情が動いたのであれば、どんなに言葉がたどたどしくても、必ず相手に伝わりますし、テクニックや言葉の綺麗さというところではないやり取りが生まれると思うのです。

黒木）お話が苦手だと思う方はたくさんいらっしゃると思うので、この本を参考にしていただきたいですね。「なんだ、こんなことなのか」と学ぶことができます。

秀島）「綺麗な言葉でなくていい」というのはお伝えしておきたいと思っていました。「このラジオパーソナリティさん好きだな」と思う瞬間というのは、ちょっとした人となりが「ポロッ」と出てくる瞬間なのですよね。

秀島史香

秀島史香（ひでしま・ふみか）／ラジオDJ・ナレーター

■神奈川県茅ケ崎市出身。高校卒業までをアメリカ合衆国で過ごす。
■慶應ニューヨーク学院卒。慶應義塾大学法学部政治学科卒。
■大学在学時にラジオDJデビュー。語学力を生かし、外国人アーティストとの共演や同時通訳も行う。テレビ、映画、ウェブサイトなどでのナレーションの実績も多く、アニメの声優も担当。これまでに訪れた国は40か国以上。
■ベルギー在住を経て2017年春に帰国。
■現在は、Fm yokohama『SHONAN by the Sea』、JFN系列全国ネット『Pleaseテルミー！マニアックさん。いらっしゃ～い！』、TVナレーションでは、Eテレ「趣味どきっ！」、「デザイントークス+」、「あしたも晴れ！人生レシピ」、テレビ東京「二軒目どうする？～ツマミのハナシ～」、「昼めし旅」など、数多くの番組を担当。
■著書に『いい空気を一瞬でつくる 誰とでも会話がはずむ42の法則』など。
2022年5月20日に『なぜか聴きたくなる人の話し方』を刊行。