アパグループ元谷一志社長兼CEO「世界中のお客様から支持されるホテル作りを」 中期5ヶ年計画『AIM5』始動1年を総括

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『アパグループ創業52周年記念 記者発表会』が、6月2日(金)、東京・明治記念館にて開催。アパグループ新体制における中期5カ年計画『AIM5(エイムファイブ)』の始動1年を振り返る、総括報告が行われた。

アパグループ元谷一志社長兼CEO「世界中のお客様から支持されるホテル作りを」 中期5ヶ年計画『AIM5』始動1年を総括

東京・明治記念館にて開催された『アパグループ創業52周年記念 記者発表会』

同会は、アパグループ創業祭であると同時に、6月3日にバースデーを迎えるアパグループ会長・元谷外志雄氏の『バースデーイブの会』でもある。同会では最初に外志雄氏が登壇し、主催者挨拶を行った。

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アパグループ会長 元谷外志雄氏

2021年に50周年を迎えたアパグループでは、コロナ禍の収束が見えた翌年のタイミングで、元谷一志氏CEOによる新体制へと移行。52年間連続黒字という金字塔を打ち立て、2023年度決算では、過去最高の売上高である1,654億円、経常利益は370億円を見込んでいる。

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アパグループの決算報告

外志雄氏は、「日本経済にとってこの先も有効な産業は観光産業であり、その中核となるのはホテル事業である」とコメント。既に日本でナンバーワンの実績を誇っているが、「圧倒的ナンバーワンのホテルチェーンとなるべく、今後も積極的に出店をしていきたいと思っています」と、さらなる発展への意気込みを見せた。

続けて、アパグループ社長兼CEO・元谷一志氏が登壇。2022年の新体制とともに生まれた、新中期5カ年計画『AIM5』の始動1年を振り返っての総括が行われた。

アパグループ元谷一志社長兼CEO「世界中のお客様から支持されるホテル作りを」 中期5ヶ年計画『AIM5』始動1年を総括

アパグループ社長兼CEO 元谷一志氏

100年企業を目指すべく掲げられた組織型経営の『AIM5』は、「アフターコロナ時代における顧客ニーズの変化への対応」「AIの進化やDX化の進展による攻め(顧客)と守り(本部機能)の業務変革」「5年後、10年後、20年後を見据えた長期的な組織体制の構築」の3つを基本方針として掲げてスタート。初年度から過去最高となる決算見込みを受け、一志氏は「順調に推移できている」と手応えを見せた。また、当初は2025年開催の『大阪・関西万博』に向けての過去最高益を目指していたとして、想像以上の結果に「非常にありがたいことだと思っています」と感謝を述べた。

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アパホテルネットワークにおける室数の内訳

アパホテルネットワークにおける室数は、2023年5月末の時点で725棟111,924室となっている。目標達成に向けて特に肝となるのは、国内直営の増加とアパ直参画ホテルであると一志氏は語り、独立系ホテルや大手旅館などがアパ直(公式サイト・アプリ)で予約可能なアパ直参画ホテルの目標60,000室に関しても、「しっかりキャッチアップしていきたい」とした。

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『AIM5』新規開発プロジェクトとして建築・設計中のアパホテル

アパホテルは『AIM5』がスタートした2022年4月1日以降も新規開業を増やし続け、今後の開発プロジェクトとしては、26棟8,274室を建築・設計中。首都圏以外のエリアでは、広島駅前エリアで新たに3棟を出店し、既存の2棟と合わせて1,954室に増加。現在広島では新しいサッカースタジアムや駅ビルが建設中となっており、それに伴い、自治体と協議しながらホテルと駅が繋がるような開発を進めているとのことで、「より利便性の高いホテルを作ることで、今まで以上に三位一体となったプロジェクトを推進してまいりたい」と展望を語った。

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JFA ナショナルパートナー契約を締結

さらに2023年3 月には、JFA ナショナルパートナー契約を締結し、『JAPAN PRIDE』のコンセプトのもと、サッカー日本代表の活動を後押しすることとなった。ホテル業界としては初のパートナー契約となるが、「ともに世界を相手に勝負をかけていく立ち位置として、同じ目線で戦っていきたい」と契約に至った経緯を説明。一志氏も実際に会場で応援をしたと明かし、今後の盛り上がりにも大きな期待を寄せた。

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『Even Better!APA HOTEL』を掲げさらなる進化を目指すアパホテル

アパホテルは“元々良いものがさらに良くなる”といった意味を持つ『Even Better!APA HOTEL』をキャッチフレーズとして掲げて、日々進化を目指す。2023年1月には新オフィスを設けて従業員が働きやすい環境作りに励み、ビジネスチャットツール『Slack』を導入し、一志氏を中心とした社内の円滑なコミュニケーションに役立てている。

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アパホテルはラボ(実験室)として革新的なアイデアを常に導入している

アパホテルでは、『ラボ(実験室)』として利用者のニーズに答えるべく、ベッド周り全ての電気スイッチを一括でOFFにできる『おやすみスイッチ』や、滞在者専用アプリ『APA Stay Here』などの新しいアイデアを随時導入。ほかにも、宿泊数に応じて特典が得られる『新会員制度』や、それに連動した新提携カード『アパカードVisa』の発行も開始した。

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訪日外客数の推移

最後に一志氏は、訪日外客数の推移について説明。直近のアパホテル〈東新宿 歌舞伎町タワー〉では、日本人が8%であるのに対し、残りの92%を訪日外国人が占めているとして、「世界中のお客様がアパホテルにご宿泊いただいている」と実感。日本人のみならず海外の利用客にも大いに目を向け、「世界中のお客様から支持されるホテルとして邁進してまいりたい」と方針を掲げた。また、日本人と外国人とでは、好む観光地やビジネスの動き方も全く違うとして、「あらゆるニーズに沿った客室作りや出店計画を考えていきたい」と今後の計画に意欲を見せた。

新中期5カ年計画『AIM5』は、既に2年目に突入している。アパグループは、2027年の売上高2,000億円、経常利益450億円を目標に、さらなる飛躍を目指していく構えだ。

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アパグループ専務兼アパホテル代表取締役専務・元谷拓氏による著書『誰も知らない帝王学 ~能ある鷹は爪を出せ~』

最後に、アパグループ専務兼アパホテル代表取締役専務・元谷拓氏が登壇し、自身が手掛けた著書『誰も知らない帝王学 ~能ある鷹は爪を出せ~』(5月10日発売)を紹介。3冊目にして、アパホテルを象徴するオレンジカラーで表紙を飾ることができた喜びを語るとともに、父である外志雄氏の戦術を詰め込んだ『最強の帝王学』が記されているとして熱く語った。

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