安倍派「パーティー収入不記載」は贈収賄にはならない 須田慎一郎が指摘

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ジャーナリストの須田慎一郎が12月4日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。自民党の派閥が開いた政治資金パーティーをめぐる問題について解説した。

安倍派「パーティー収入不記載」は贈収賄にはならない 須田慎一郎が指摘

※画像はイメージです

安倍派が1億円超の裏金か

飯田)自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について、各紙、「安倍派が1億円超の裏金か」という記事を掲載しています。安倍派に加えて、二階派の名前も出てきました。

須田)まず入口の問題として指摘しておきたいのが、今回の政治資金をめぐる刑事告発、あるいは問題点の指摘は、いつもながら神戸学院大学の上脇博之教授が行っています。この方は共産党に非常に近い方で、今回の政治資金問題に関して言うと、大学教授というよりも市民活動の一環でやっているのです。ある種の政治的な思惑に基づいて行われている。だからと言って、問題点や違法行為があったとしても見逃していいわけではありませんが、「そのような政治的な前提がある」ということは理解しておくべきだと思います。

政治資金規正法……賄賂性のある資金を規制する

須田)政治資金規正法とは、「政治資金の入りと出のうち、入ってくる部分について規制する」というものです。政治資金規正法が単独であるわけではなく、それと連動する形で、賄賂性のある資金について規制するようなところがあります。

飯田)賄賂性のある資金について規制する。

須田)問題になるのは「裏金」です。贈収賄の「賄賂」を意識している以上、賄賂は政治資金収支報告書に記載されることはないので、裏金のところをチェックしていくのです。

ノルマを超過した分の半分が所属議員に戻り、記載されない裏金となる

須田)いまは安倍派と二階派の名前が出ていますが、今回のパーティー券収入のうち、もちろん記載されていないことは問題なのですが、それ以上にノルマを超過した分については、自民党内の一般論として半分くらいがキックバックされる。それが記載されておらず、裏金になってしまうのが問題なのです。

飯田)帳簿に記載されているのであれば、裏金ではなく表金であり、まったく問題はない。そこが特捜としての容疑になるのでしょうか?

須田)政治資金規正法のなかでは、政治資金収支報告書に書かれていないと違法行為なので、その取っ掛かりになるのですが、裏金に当たる部分がどのような意図のもとに行われたのかが問題であり、そこが捜査対象になっていきます。今回の場合は、パーティー券をノルマの金額を超えて売ると、大体50%くらいが戻ってくるのです。これは安倍派だけでなく、一般的なルールとして、自民党内の他派閥や地方の県連単位でも行われていることです。

党と議員の関係で特定の人物に便宜を図るようなことではなく、贈収賄にはならない

須田)それが議員個人の政治資金収支報告書に記載されていない。しかし、党と議員の関係なので、何かうしろ暗いことや便宜を図る意図があるわけではないため、贈収賄にはなりません。形式犯的な部分を「どこまで特捜が問題視するのか」ということになると、その先の展開はないのです。場合によっては書類送検という形で決着がつくのではないかと思います。

飯田)不記載や虚偽記入の罰則は、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金となります。パーティー券となると、特定の人に利権が生じるわけではありません。確かに各社の報じ方も、少し変わってきているような感じがします。

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