カラスが導いた神の島?! 平清盛公も信仰した世界遺産、嚴島神社にてランパンプスが合格祈願!

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受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』

全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。

カラスが導いた神の島?! 平清盛公も信仰した世界遺産、嚴島神社にてランパンプスが合格祈願!

全国の受験生を応援する『おうえんしナイト』、今回は広島県廿日市市にある『おうえんしナイト』初の世界遺産! 嚴島神社にやってきました!

カラスが導いた神の島?! 平清盛公も信仰した世界遺産、嚴島神社にてランパンプスが合格祈願!

――さて、それでは境内に入って権禰宜の藤井幹也さんにお話を聞いてみましょう。

カラスが導いた神の島?! 平清盛公も信仰した世界遺産、嚴島神社にてランパンプスが合格祈願!

小林:ランパンプスと申します。よろしくお願いします。

藤井:藤井です。よろしくお願いします。

小林:早速ですが、嚴島神社のご由緒、創建の歴史を教えていただけますか?

藤井:推古天皇即位元年、西暦593年に神社として創建されました。今から、1400年以上前になります。

寺内:すごっ!

小林:何かの書物にその云われが残っているんですか?

藤井:書物に出てくるのは少し時代が下がりまして、平安時代、『日本後記』(にほんこうき)の弘仁2年、西暦811年にこの地域の神様として「伊都岐嶋神」の名が記されております。「伊都岐嶋(いつきしま)」とは「厳島」(いつくしま)の古い呼び方で、「心身を清め慎んで神に仕えるまつる神聖な島」という意味があります。その神の島にご鎮座になり、古くより信仰を集められている重要な神様であったことが分かります。

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寺内:1400年前に何があってここにできたんですか?

藤井:ご鎮座の経緯としましては、厳島の神様から「この島で私を祀る良いところを探してほしい」というお言葉が、当時この地を治めていた佐伯鞍職(さえきのくらもと)にありまして、神様と共に船で島を一周したと云われております。

寺内:物件探しで言う「内見」みたいなことですね(笑)。

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藤井:そして、辿り着いたのが現在の場所で、神様に伺いましたら「ここが最も良いところだ。ここに鎮まりたい」ということで、この地にお社を創建したと伝わっております。

小林:敷金礼金とかはかからなかったんですか(笑)?

藤井:当時はそういうシステムはないと思いますね(笑)。

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小林:ないですよね(笑)。

藤井:その時に、導いたのが神様の使いであります「神烏(おがらす)」、つまり、カラスです。宮島の神様のお使いは鹿ではなくカラスなんです。

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※よく見ると社殿の一部にカラスの像が。

小林:先ほど、白馬の像をお見かけしたのですが、馬にも由来があるのですか?

藤井:馬に関しましては、全国的に神様の乗り物として奉納する信仰が昔からあり、当社にも生きた神馬(しんめ)がいました。今は、神馬舎に木像の白馬を置いています。

寺内:そうなんだ!

藤井:元々は生きた馬を奉納し、雨乞いなど地域の全員に関わる祈願をしていました。しかし生きた馬を奉納することは大変なので、次第に「飾り馬」という木彫りの馬を奉納するようになります。さらに時代が下りますと、絵に描いた馬になり、個人的な祈願も増え、合格必勝など願い事を書いて奉納、祈願するようになりました。それが、今皆さんが御札所で受けられる絵馬の起源なんです。

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小林:嚴島神社では、どういった神様をお祀りされているんですか?

藤井:当社は、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)の三女神様をお祀りしております。国や皇室、海上交通、海上交易の守護神として、『日本書紀』(にほんしょき)や『古事記』(こじき)の神話に出てくる女神様です。

小林:女神様(ひめがみさま)って初めて聞きました。海の神様なんですね。

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藤井:同じ神様をお祀りしている神社で代表的な神社は、九州の宗像大社です。そちらも世界遺産に登録をされています。

寺内:すごい! 海の神様ということは、漁師さんとかが来られるんですか?

藤井:漁師さんも多いですね。漁師さんは船玉(ふなだま)という船にお祀りしている神様や大漁旗などをもってこられ、お祓いして海上安全・大漁豊満を祈願されます。また、平清盛公や毛利元就公が信仰され、ご自身の祈願が成就したということもあり、心願成就のご祈願も非常に多いですね。

小林:平清盛が信仰していたのは、どういった経緯があるのですか?

藤井:まず、平清盛公は父忠盛の代から、この瀬戸内一帯に関わりのある家柄なんです。

寺内:そうなんですね。

藤井:当時は、京都に都があり、大陸の玄関口である博多に港がありました。瀬戸内は、それらを結ぶ大動脈だったんです。当時は船での海上輸送が物流の中心でしたから、人とお金と物が行きかう道筋の要所にこの厳島がありました。その海域の精神的な柱のひとつが嚴島神社で、清盛公が当社に心を寄せた理由として地理的、経済的な面もあると思います。

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寺内:京都から博多は瀬戸内海を船で通るんですね。

藤井:信仰的な面では、「厳島のご神名は古くから知られ、祭礼は久しく伝えられており、そのご神威は言葉では言い表せないほどの神様だ」ということを平清盛公自身が聞いて記しております。そして、厳島大神を信仰することによって、実際に平清盛公を中心とする平家一門はどんどん立身出世していき、この世にこれ以上ない栄華を手にするわけです。

寺内:なるほど!

藤井:「実際にご利益があった」ということで、さらに信仰を深められ、神様の恩に感謝するために現在のような寝殿造り(しんでんづくり)の社殿を造営しました。ただ単に厳(おごそ)かに華やかにするのではなく、神様に対する信仰の証を示したのです。それが平安時代末期ですね。

寺内:その時にはすでに神社として600年くらいの歴史があったということですね。

藤井:日本では古来、自然崇拝、つまり、山、滝、岩、木、そういった自然のものに神様が依代として宿られているとの信仰から、自然の中で祭祀をしてきました。神社創建以前、厳島は島自体がご神体、神様が宿る依代としてこの地域の人々から崇拝されて祈りが捧げられてきたんです。

寺内:島自体がご神体!

小林:この島があって、この海があったら「こりゃなんかいるぞ」ってなりますよね!

寺内:フェリーで来たとき、朝日も相まって神々しく感じたもんね。

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※早朝のフェリーから、奥に佇む海上の大鳥居

藤井:日本の信仰は理屈ではないんです。偉い教祖がいて、教えや決まりがあるわけじゃなく重要なのは「神々しいと感じること」なんです。人間の直感としての「神々しい」という気持ちが大切なことで、そこから畏敬の念が生じます。日本人はそれを自然に感じてきたんです。

寺内:神社として、自然保護活動もやられているんですか?

藤井:神社を守っていくことが即ちそういうことになるんです。ただ、自然保護というのは最近の発想ですね。昔は、「神様のお力、すなわち自然の営みの中で命をいただき、繋いでいる」「人も自然の一部であり、生かされている」という考え方です。自然や神社は神様がいらっしゃる場所だから、畏れ敬い感謝して、綺麗に、大切にしてきたんです。残念ながら、そういった意識は現在薄れてきてるように思います。

寺内:自然保護という考え方は、今の価値観なんですね。

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小林:藤井さんはいつから嚴島神社にいらっしゃるんですか?

藤井:平成10年入社なので、28年目ですかね。

寺内:最初から嚴島神社なんですか?

藤井:はい。

寺内:色々行って、嚴島神社にたどり着くのではなく、最初から嚴島神社なんですね。大型ルーキーってことですよね(笑)?

小林:独立リーグに行かずに、いきなりセ・リーグに入ったみたいな(笑)。

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寺内:四国アイランドリーグに行かず、即、広島カープに(笑)!

藤井:色んな例えがありますね(笑)。

寺内:すいません。内見だったり、プロ野球だったり(笑)。

小林:合格祈願で来る方もいらっしゃるんですか?

藤井:はい。皆さん、絵馬を書かれたり、学業のお守りをお受けになったり、ご祈祷をしたりされております。嚴島神社御本社でのご祈願はもとより、社殿内に天神さんをお祀りしている天神社(てんじんしゃ)もありますので、学業の神様をお参りされている方の姿もよく拝見します。

小林:観光としても素晴らしい島ですよね。

藤井:江戸時代から、参詣地として、また景色を楽しんだり、楽しく過ごす観光地として「聖と俗」が共生する歴史がございます。

小林:そして、なんといっても世界遺産ですよね!

藤井:世界遺産にも平成8年に登録されまして、来年でちょうど30周年になります。

寺内:ということは、確かに藤井さんは28年目ですね!

藤井:さすが、計算速いですね(笑)。

小林:今は、藤井さんの入団の歴史は別にいいって(笑)。

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寺内:嚴島神社さんと言えば海の上の鳥居ですよね。初めて見ましたけど壮観でした!

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※海にそびえる大鳥居。

小林:想像以上に大きかった!

藤井:近づくとさらに大きく見えますよね。

小林:大鳥居は触れるんですか?

藤井:干潮の時でしたら触れられます。

寺内:今日の干潮は16時と朝3時だって。

小林:今回はスケジュールが合わなかったなー。くっそー!

寺内:太陽と月の印があると聞いたことあるんですが、本当なんですか?

藤井:大鳥居の東に太陽の印がついてて、西に月の印がついています。 ただ、その明確な理由は伝わっていないんです。陰陽道の影響かもしれません。柱は6本あり、この形を「両部鳥居」と言うんですけど、その形が初めて確認できるのは室町時代です。

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小林:古っ!

藤井:それ以前がどういう形だったかはわからないですが、大きさは今と同じような大きさだったんじゃないかと推測できます。

寺内:当時から大きかったんですね。

小林:誰が海の中に鳥居を作ろうと思ったんですかね? めちゃくちゃ尖ってますよね。

藤井:陸じゃなく海上に社殿を作った理由でよく言われるのは、島自体がご神体なので、神聖な場所を削ったり、穴を掘ったら恐れ多いと遠慮して砂浜に建てたという説があります。

寺内:それは、納得できますね。

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藤井:また、陸と海との境界線、そこに広がる砂浜は古くから神様をお祀りするのに相応しい神聖な場所という信仰が日本にはあります。もしかしたら、島をご神体としてお祀りしていた時代に、祭祀をするに相応しい場所だったのかもしれないですね。850年前の文書に、「海に立っていて波や風に当たり、社殿がよく壊れます。私力では難しいので国で修理して欲しい」と朝廷に陳情していることが記されているんです。「この場所は動かさない」「壊れたときにどうするか」ということですね。そのことからも、今の場所にこだわる信仰的な大きな理由があったのだと思います。

小林:嚴島神社の見所は他にどんなものがありますか?

藤井:大鳥居をはじめとする寝殿造りの社殿、そして、原始林や瀬戸内の海をはじめとする厳島の自然、その調和を感じていただきたいです。そして、島自体がご神域なので、身を置いていただいて、それぞれに感じることを感じていただければと思います。

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寺内:「この岩にはすごいパワーがある」とか、「この井戸にはすごい」とかじゃなく、全体なんですね!

小林:「今日の服のなんかポイントあります?」

寺内:「全体だね。もちろん、体も含めて服との調和を見てほしい。俺自身がファッションだから」

小林:ってことですよね(笑)?

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寺内:嚴島神社では大きいお祭りはあるんですか?

藤井:はい。代表的なお祭りは夏の「管絃祭(かんげんさい)」ですね。

小林:ポイント還元ですか(笑)?

寺内:なんのポイントだよ!

藤井:木で作った御座船(ござぶね)を浮かべ、その上で雅楽を奏でて、神様に捧げるんです。

寺内:船に演奏者の方が乗って海上で演奏するんですか?

藤井:はい。その船は動力船じゃなく、人力の漕ぎ船で牽引して対岸にある摂社の地御前神社(じごぜんじんじゃ)まで行って、また宮島に帰ってくるんです。

寺内:陸でその演奏は聞こえるんですか?

藤井:御座船が寄る神社で聞くことができます。また、船で並走する方もいます。そのために、チャーター船も出ますし、地域で船を出されるところもあります。松明や提灯で船を迎える夜のお祭りなんです。

寺内:夜なんだ!

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藤井:満潮にならないと、船が入ってこれませんので、夏の満潮に合わせるんです。旧暦の6月17日、今で言う7、8月ですね。夜の潮に合わせて大鳥居をくぐって御本社に帰ってくるんです。

寺内:あれをくぐんの!? 見てみたい!

小林:受験生におすすめのお守りはありますか?

藤井:学業成就の御守りと絵馬、そして、合格を祈願した「合格はちまき」があります。

小林:はちまきがあるんだ!

寺内:それは絶対買おう!

小林:それでは最後に今、頑張っている受験生にメッセージをお願いします。

藤井:受験は、人生の中で1つの乗り越えるハードルであると思います。その先を見据えて今、目の前のやるべきことに一生懸命取り組んでもらいたいです。その先には道が必ず繋がり、広がっていくので、大変だと思いますけども是非、今を頑張っていただきたいですね。

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ランパンプス:本日は、ありがとうございました。

藤井:こちらこそありがとうございました。

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――ついに、世界遺産である嚴島神社に来ましたが、いかがでしたか?

小林:ついに来ました、嚴島神社!

寺内:日本三景! テレビでしか見たことなかったよね。いや、素晴らしかったです。「秋の安芸の宮島」だからね(笑)。神の島ということで、フェリーに乗っている時から厳かな感じがして、私は好きになっちゃいました!

小林:あいのり(笑)? ラブワゴンに乗っているんですか?

寺内:旅行で来ても最高だよね。ただ、僕ら、朝8時くらいのフェリーに乗ったけど、帰りはもう人だらけだったから、時間にゆとりを持って行った方がいいよね。

小林:特に、御朱印は長蛇の列だったから、御朱印をもらいたかったら絶対、朝一で行った方がいい!

寺内:それにしても、歴史が深いよね。1400年だよ?

小林:「力持ちがこの石を持ってきた」とか、「この井戸で金を洗う」とか、そんなんじゃなくて、「トータルを見て」ってね。

寺内:神社の見どころはどこですか? って聞いたら「島を見て」だもんね。

小林:由緒が正しいところは、総合力で攻めてくるよね(笑)。

寺内:次は管絃祭の時に来たい!

小林:皆さんも是非、行ってみてください!

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※合格はちまきでレスラーのようになった寺内氏。

 

 

嚴島神社は歴史が深く、由緒正しいだけでなく、世界遺産にも選ばれている観光スポットとしても非常に魅力的な神社ですので、お近くに立ち寄られた際は、是非、ご参拝してみてください。

さて、次回の『おうえんしナイト』は海上保安大学校にて取材をしてまいります。ご期待ください!

 

<嚴島神社>
住所:〒739-0588 広島県廿日市市宮島町1-1
HP:https://www.itsukushimajinja.jp/

 

『おうえんしナイト』では頑張る受験生を応援すべく、リスナーの皆様からのご意見や情報を募集しております。ランパンプスの二人に取材してほしい“あなたの街のおすすめスポット”や“合格祈願にまつわるスポット”など受験生に役立つ情報を特設サイトまでお寄せください。

おうえんしナイト

この企画は、全国の受験生を応援するために、受験や、教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していきます。

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