受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
全国の受験生を応援する『おうえんしナイト』、今回は三重県度会郡大紀町にある「頭之宮四方神社(こうべのみやよもうじんじゃ)」にやってきました。「おかしらさん」として親しまれる頭之宮四方神社にてランパンプスが合格祈願してまいります。
――それでは境内に入って、権禰宜の村田卓謹(たかのり)さんにお話をお聞きしましょう。
村田:村田と申します。よろしくお願いします。
ランパンプス:ランパンプスです。よろしくお願いします。
小林:早速ですが、頭之宮四方神社さんのご由緒、創建の歴史を教えていただけますか?
村田:創建は建久(けんきゅう)2年になります。
寺内:建久!?
小林:聞いたことない!
村田:平安の末期ですね。西暦で言うと1191年で、「いい国つくろう鎌倉幕府」の1年前ですので歴史の古い神社になります。
小林:僕らいろんな神社さんに行かせてもらうんですけど、こちらは山の上とかでもなく変わった場所にあるなと思ったんですよね。
村田:このあたりは「奥伊勢」という地域になりまして、この横を流れている唐子川(からこがわ)は200Mくらい下がると大内山川と合流しまして、そこからずっと伊勢まで続く宮川に続いていくので、こちらは上流に近い場所になるんですよ。
小林:車で来たから気付かなかったけれど、結構登っているんですね。
村田:この場所が大紀町の「大内山」という場所で、「山」と付くだけに豊富な自然に囲まれているんです。
小林:どういった神様をお祀りされているんですか?
村田:頭之宮四方神社は由緒が面白いんですよ。唐子川に、ある日ドクロが流れ着きまして。
寺内:えー!
村田:それを子ども達が拾い上げて。
寺内:えーー!
村田:遊んでおったところ。
寺内:ええーー!! まさか、それがサッカーの起源?
小林:違う違う。それはイングランドの方にあるのよ。
村田:(笑)。そこを通りかかった杣夫(そまふ)という山仕事をされている老人が、子供たちに「そんな不浄なもので遊んでいてはダメですよ」と言って、子供たちを帰らせたそうなんです。すると、たちまちその老人が「私は唐橋中将光盛だ。今ここで子どもたちと楽しく遊んでおったのに、お前はその遊びを妨げた」と、語り始めまして、要はその老人に神様が乗り移られて、お言葉を発せられたんです。
寺内:止めた老人に憑依して「何事か!」って言ったってことですか? 傍から見たら、わけわかんない状態ですね(笑)。
村田:さらに、「ここでちゃんと私を祀れば、万民に幸福を与えるぞ」と言ったのを村人たちが聞いて、祀られたのが創建の由緒なんです。
小林:唐橋中将光盛卿とはどういう神様なんですか?
村田:桓武天皇の後裔、ご子孫ということになっています。この神社の奥の山をずっと登っていきますと「中将倉(ちゅうじょうくら)」という場所がございまして、そこに住まわれていたそうです。戦か何かがあったのか、ある日、月日が経ちまして「しゃれこうべ」になり、流れてきたということですね。
小林:ご利益はどういったものなんですか?
村田:しゃれこうべをお祀りしたということから、首から上の頭の祈願をすると願いが成就するということで、昔から「頭の神様」としてご崇敬をいただいております。
小林:「おかしらさん」って呼ばれているって伺ったんですが、やはり受験生もいらっしゃるんですか?
村田:昔から受験生はすごく多いですね。頭の神様としてだけでなく、これだけ自然に囲まれておりますので長い受験期間のスランプやしんどい時に来ていただいて、自分を振り返り、心を落ち着かせ、神様からお力をいただき改めて頑張っていただければと思います。
小林:確かにこれだけ自然豊かで綺麗な神社だからリフレッシュできますよね。

※自然を満喫する小林氏。
寺内:川が本当に綺麗だったよね。
小林:ホトトギスがエグかった(笑)。
村田:この時期よく鳴いていますね。
小林:ヘルメットが置いてあったんですが、頭の神様だからですか?
村田:「現在の頭を守るもの」としてのヘルメットですね。ライダーの方以外にも日常生活でかぶっていらっしゃる方は多いんですよ。
寺内:確かに! 工事現場とか自転車の人もヘルメットかぶりますよね。
小林:スポーツでも!
村田:そういった方々が「頭を守ってもらうように」ということで来ていただいています。
寺内:薄毛の方とかは来たりしますか?
村田:薄毛の方はどうでしょうね。もしかしたらお参りしているかもしれないですね(笑)。
小林:こっそり来てそう(笑)。
村田:頭は脳など、中の方にも繋がるので、ご病気をされた方もいらっしゃいます。
寺内:「頭之宮四方神社」の「四方(よもう)」はどういう意味があるんですか?
村田:江戸の前期に、神様がある方の枕の元に立ちまして「頭之宮、頭の神様ということでご崇敬をいただいていることに大変満足しておる。これからは、万民にもっと幸せ、ご神託を広げるために四方という言葉を入れなさい」と言われ、頭之宮四方神社となったんです。
寺内:「もっとマルチに行きなさい」という意味で四方を付けてアップデートしたんですね。
小林:HPで「知恵の水が湧き出ている」と拝見したんですが?
村田:拝殿の右側に「頭之水(こうべのみず)」というお水がございまして、蛙の口からお水が出ております。

※石造の蛙の口から湧き出る「頭之水」。
小林:なんで蛙なんですか?
村田:実際にその場所に大きなヒキガエルが住んでおりまして、私も10年前に1度見たくらいで奉仕している者でもなかなか見ることができないんですが、昔から「神様の蛙」と書き、「神蛙(かんがえる)さん」ということで「頭の神様のお使い」となっています。
小林:ダジャレじゃないですか(笑)。でも、昔の謂れってダジャレ系多いっすよね。
村田:「あやかる」ということですね。頭之水を用いて、2月の第一日曜日に水取神事を行っているんですが、旧暦の立春の時の水が一年の中でも特に力のある水と言われておりまして、その水をいただく神事になります。頭之水を飲んでいただくと、諸々の災いを洗い流してくれると言われております。
寺内:知恵を授かるだけじゃなく、災いを払ってくれるんだ。
村田:厄除け祈願や、八方塞がりの年回りの方がよくいらっしゃいます。
小林:後で飲ませていただいてもいいですか?

※頭之水を飲む小林氏。
村田:是非。蛙さんの口から出ていますので、直接飲んでいただいて大丈夫ですよ。

※ここぞとばかりに頭之水を顔ごといく寺内氏。
小林:シャンプーはだめですか? 頭皮にすごく良さそうじゃない?
寺内:髪洗おうとしてんの(笑)?
村田:持ち帰っていただいて、お風呂に使っていただいている方もいらっしゃいますので、お家でなら大丈夫ですよ(笑)。
寺内:頭之水だからお清めにもなるよね。
小林:他に、おすすめポイントはありますか?
村田:頭之水の横に「頭之石」という石がありまして、よく見ていただくと、いろんな顔に見える石なんです。
寺内:いろんな顔に見える?
村田:場所、角度によって色んな顔に見えるんですが、創建の由緒である神様の髑髏を拾い上げた唐子川から、同じように拾い上げられた石なので、頭(こうべ)の力をいただくことができるパワーストーンになっています。石を触っていただいて、お力をいただくんです。

※「頭之石」をいろんな角度から観察するランパンプス。
寺内:この神社で新しいお守りのアイディアを出す時とかは、石触って、水飲んで、やりたい放題ですね(笑)。
村田:鳥居からくぐっていただいたこの場所がすでにご神気が満ちているところなので、お祓いをすることで気持ちのリセットにはなりますね。そうすると、頭の中がクリアになって、いろんなアイディアが湧き上がってくる感覚になるかと。
小林:神社に入っただけで頭がクリアになるから、暴飲暴食みたいなことはしなくてもいいんですね(笑)。
村田:私は、いつもここにいますので、行き詰った時はお参りしたり、神様と向き合ったり、あとは月一回程度川に入って禊をすることで頭をクリアにしています。全身に川の冷たさが伝わって頭が本当にスカッとするんです。
寺内:行き詰まった時に散歩して気持ちをリセットするとか、コールドシャワーで脳が冴えるとか今でもよく聞くけど、それが古の文化としてずっと風習としてあるのは「やっと現代が追いついたんだ」みたいな感じがしますね。
小林:俺、知恵の水でフルーチェ作りたい(笑)。
村田:料理に使われる方もいらっしゃいますよ。お正月にお参りされる方にお餅をお配りするんですけど、そのお餅と頭之水でお雑煮やぜんざいを作ったりされるようです。
小林:わ! 最高!
村田:年の初めに、神様のご神気のものを体内に取り入れていくということが大事だと思います。
小林:無地の絵馬があると伺ったんですけども、それはどういう意味が込められているんですか?
村田:もともとは奉石所に石を奉納する風習がございました。海に行きまして5〜6cmくらいの角っていない白くて丸い石を拾ってきていただいて、その石にお願い事を書くんです。人間の意志は弱いからこそ硬い石に自分の願いを託して奉納するんです。
寺内:面白いですね!
村田:わざわざ海まで行って石を拾ってくるというところに、「神様に対して想いを伝える」という意味があったんだと思います。ただ、石も自然のものなので、だんだんと取れなくなってきて、石の代わりに無地絵馬になりました。おそらく無地絵馬はうちが発祥のものだと思います。

※奉石所で願いの込められた石を眺めるランパンプス。
寺内:ここから海まで行ったら往復20キロにはなりますよね。
村田:お願いする時は白い石で、お礼参りの時は黒い石を奉納しておりました。
寺内:今はどちらも無地絵馬なんですか?
村田:お礼参りのほうは、「かいず」というお祝いの時に食べる鯛料理があるんですけども、お祝いの意味を込めて、その鯛が描いてある絵馬を奉納します。

※頭之宮四方神社発祥の無地絵馬とおめでたい鯛の絵馬。
小林:他県から来られる方も多いんですか?
村田:関東、愛知、大阪など方々から来ていただいております。
寺内:確かにどこからも来やすい位置ですよね。
小林:受験生が合格祈願をするにあたって、おすすめの参拝方法はありますか?
村田:お守りや絵馬もありますが、さらに一歩踏み込むと私たちが神様に直接お願い事をお伝えする「御祈祷」という形がおすすめですね。
寺内:確かに御祈祷してもらうと力が入りますよね。
村田:御祈祷を受けた受験生に聞いた話ですが、御祈祷の最中に目を瞑った時に3つ受ける学校の中で、一番行きたい学校ではない校門が浮かんできたらしいんです。そして導かれるようにその学校に行ったと聞いたので、神様は「この人が進むべき学校、いろんな良いご縁がいただける方に進ませたのかな」と思いました。ですので、自分が進むべき道を照らしてくれるように、とお願いすると、より良い人生を歩んでいけるんじゃないかなと思います。
小林:その話を聞いたら、なおさら御祈祷したくなる!
寺内:実際、自分が行きたい学校が「自分の行くべき学校なのか」は未来じゃないとわからないもんね。
小林:最後に、今頑張っている受験生にメッセージをお願いします。
村田:例えば知り合いの誰かが受験するとなると、私たちも応援したい気持ちになりますよね。応援される側も嬉しいと思いますが、応援する側もすごくポジティブな気持ちになれると思うんです。そんなときにこそ神社に来ていただいて「このために努力していくんだ」ということを自分に誓い、神様に「背中を押してください」とお願いをすると、神様も「よし、頑張れ」ということで応援してくれると思います。
寺内:応援するほうもポジティブになれる! 素敵な考え方ですね!
小林:本日はありがとうございました。
村田:こちらこそありがとうございました。
――さて、今回は、頭之宮四方神社にお伺いしましたが、こちら三重県にお住まいのラジオネーム・やゆよさんからのお便りから選ばせていただきました。「三重県の大紀町にある頭之宮四方神社という神社がおすすめです。日本で唯一、「あたまの宮」と名付く神社だそうで、受験生がよく訪れています。私も高校受験の時にこの神社で御祈祷を受け、無事志望校に受かることができました。また、神社にあるおかしらさんと呼ばれる不思議な石を頭や肩、腕などの体の悪いところの快復を念じながら撫でると御神助をいただけるとされているそうです」とのことです。
寺内:やゆよさん、情報ありがとうございます!
小林:本当にリスナーさんからのお勧めの理由がわかりましたね。まず1個目の感想が「きれい!」でした。
寺内:空気も美味しかったね。
小林:本当に心洗われましたね。神聖な場所だなって感じました。
寺内:奥伊勢という場所自体にパワースポット感があるんだけど、その中でも900年の歴史を誇る神社で、受験生にぴったりの「おかしらさん」だから最高でしたね。
小林:石だったり水だったり見るとこもいっぱいあるし、三重県に住んでいたらレジャーでも来ちゃうかもってくらい良い場所だった。
寺内:隣の川とか滝も綺麗だったよね。で、僕、おみくじ引きました。「大吉」。ちょっと読んでいいですか?
小林:どうぞ。
寺内:願い事。目上の人の助けを得て、思わず早く整う。
小林:助けてやるよ。
寺内:争いごと。人の助けあり、早く済む。
小林:やってやるよ。
寺内:縁談。思わず早く整う。他人に任せよ。
小林:任せろ!
寺内:僕の運勢、全部お前次第(笑)。こんなに自分のおみくじに他人っていう文字が並んだの初めてかも(笑)。
小林:でもめっちゃ良いことだよ。「人の力借りなさい、あんたはあんたでいいんだから」ということなんだから。
寺内:確かに! ありがたいのが出たよ。
小林:他力本願ですね!
寺内:良い意味でのね!

※御朱印をもらう小林氏とそれを遠くから見守る寺内氏。
寺内:自然も美しくて神聖な頭之宮四方神社に皆さんも是非……せーのっ!
小林:え? うん?
寺内:お越しください!!
小林:言っといてくれる(笑)?
「頭の宮四方神社」は美しい自然に囲まれた受験生にピッタリな神社でした。お近くに立ち寄られた際は、是非、ご参拝してみてください。
さて、次回の『おうえんしナイト』は皇學館大學にて取材をしてまいります。ご期待ください!
<頭之宮四方神社>
住所:〒519-3111 三重県度会郡大紀町大内山3314-2
HP:https://koubenomiya.or.jp/
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おうえんしナイト
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