角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

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Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1308回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画・ドラマを発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

画像を見る(全9枚) 『セーラー服と機関銃』(C)KADOKAWA 1981

2026年は、角川映画50周年のアニバーサリーイヤーとなります。昭和、平成、令和の50年間、常に時代をリードする映画を製作し続けてきた角川映画。「読んでから見るか、見てから読むか」のキャッチコピーのもと、映画と書籍を両論としてメディアミックスを展開。そのオリジナリティあふれる作品群は、ニッポン放送リスナーの中でもシニア世代にとっては、まさに青春! またZ世代からは「いま観ても新鮮!」と、注目を集めています。

そこで今回は、「角川映画50周年」を特集。角川映画の歴史と魅力を紐解いていきます。

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

『犬神家の一族』(C)KADOKAWA 1976

時代を映し出すカルチャー、それが角川映画。

角川書店が映画製作に乗り出した“角川映画”の記念すべき第1弾は『犬神家の一族』。横溝正史の傑作ミステリー小説を市川崑監督が実写映画化。1976年に劇場公開され、大ヒットを記録しました。

物語の舞台となるのは、湖畔にそびえる旧家、犬神邸。莫大な遺産をめぐる相続問題に、次々と発生する怪奇な殺人事件。そして、事件解決に挑む名探偵・金田一耕助の活躍を描いた本作。

戦地で負った顔の傷を隠すために白いマスクを被っている姿や、湖面から2本の足が突き出た死体。ショッキングで斬新な描写の数々は語り草となり、2本足の死体は、『犬神家の一族』を象徴するビジュアルとして定着。また白いマスクは、現在では“スケキヨマスク”の名で販売されるほどの人気アイテムとなっています。

本作の興行的成功と作品のクオリティの高さは、50年の歴史の幕開けに相応しい一作です。

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

『時をかける少女』(C)KADOKAWA 1983

アクション、ミステリー、時代劇にアニメ。様々なジャンルの映画を発表し、時代の熱狂を作り上げてきた角川映画は、多くの映画スターを輩出してきたことでも知られています。

角川映画第3弾となった『野生の証明』で高倉健の娘役でデビュー。以降、角川映画の中心的な存在として人気の頂点を極めた薬師丸ひろ子。スクリーンデビュー作『時をかける少女』でヒロイン・芳山和子に扮し、清廉とした魅力で絶大な人気を得た原田知世。『晴れ、ときどき殺人』に主演。薬師丸ひろ子、原田知世とともに“角川三人娘”として注目された渡辺典子。

彼女たちは映画に主演するだけでなく、主題歌を歌っていたのも大きな特徴。映画と音楽、両面から楽しむことが出来るのも観客の心を捕らえた要因のひとつでしょう。

透明感のある歌声は耳に心地よく、映画のシーンとリンクする歌詞も印象的でした。主題歌を聴くと当時を思い出すという人も多いのではないでしょうか。

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

『麻雀放浪記』(C)KADOKAWA 1984

さらには、『里見八犬伝』『麻雀放浪記』などで多才さを見せつけた真田広之。『メイン・テーマ』で、薬師丸ひろ子の相手役として彗星のごとくデビューした野村宏伸。そして、角川映画第2弾『人間の証明』をはじめ、数々の出演作で鮮烈な輝きを放った松田優作。

角川映画の歴史、そして日本映画史を語るにおいて外せない俳優たちが名を連ねています。今もなお色褪せることがない彼らの躍動を体感できるのも、角川映画の魅力と言えるでしょう。

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

「角川映画祭」(C)KADOKAWA

そんな角川映画の50周年を記念して、【角川映画50周年プロジェクト】がスタート。

まず第1弾は、角川映画50年の歩みの中から、実写からアニメ映画まで珠玉の40作品を一挙上映する「角川映画祭」。第2弾は、映画を彩る名曲の数々を、豪華アーティストが生演奏でお届けする一夜かぎりの祭典「角川映画音楽祭」。そして第3弾として、角川映画を代表する名作『セーラー服と機関銃』と『時をかける少女』の舞台化が決定しました。

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

『時をかける少女 4Kデジタル修復版』先行上映会

舞台「時をかける少女」の主人公・芳山和子役は、乃木坂46 小川彩さん。そして、舞台「セーラー服と機関銃」の主人公・星泉役は、乃木坂46 菅原咲月さん。脚本・演出をヨーロッパ企画の諏訪雅さんが、監修は同じくヨーロッパ企画の上田誠さんが務めます。

先日行われた『時をかける少女 4Kデジタル修復版』先行上映会でのスペシャルイベントに登壇した、乃木坂46 小川彩さん、菅原咲月さん、ヨーロッパ企画 諏訪雅さん。主演のお二人は、今回が舞台単独初主演。「以前、あるインタビューで『タイムスリップする物語をやってみたい』と言っていたのが実現しました。

「時をかけられるのが楽しみです!」と、小川さん。「『セーラー服と機関銃』は、これが初の舞台化ということで緊張しています。でも、まずは自分が楽しみたいです!」と、菅原さん。「舞台単独初主演のお二人と一緒に作品作りを出来るのが、今から楽しみです!」と、諏訪さん。これから始まる新たなプロジェクトに期待がふくらんでいる様子でした。

舞台「時をかける少女」と「セーラー服と機関銃」は2027年上演。「角川映画祭」で映画に触れてみて、舞台の上演に備えるのもいいですね。

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

『時をかける少女 4Kデジタル修復版』先行上映会

どれだけ文字を連ねても語り続けたくなるほど、角川映画の魅力は尽きることがありません。さらなる未来へとつながる新たな展開に期待するとともに、50年という節目の年に、角川作品の魅力を再発見してみて下さい!

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!(C)KADOKAWA

<作品情報>
角川映画50周年プロジェクト
角川映画祭 2026年5月1日(金)から角川シネマ有楽町ほか全国順次上映
角川映画音楽祭 2026年8月9日Bunkamura オーチャードホールでにて開催
舞台「時をかける少女」「セーラー服と機関銃」2027年晩秋上演
公式サイト https://cinemakadokawa.jp/kadokawa50/

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

(C)KADOKAWA 1981

<作品情報>
セーラー服と機関銃(1980年公開)
「角川映画祭」では4Kデジタル修復版を初披露

監督:相米慎二 脚本:田中陽造 原作:赤川次郎 音楽:星 勝
出演:薬師丸ひろ子 渡瀬恒彦 風祭ゆき 三國連太郎
(C)KADOKAWA 1981

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

(C)KADOKAWA 1976

<作品情報>
犬神家の一族(1976年)
「角川映画祭」では4Kデジタル修復版にて上映

監督:市川崑 原作:横溝正史 脚本:長田紀生 日高真也 市川崑 音楽:大野雄二
出演:石坂浩二 島田陽子 高峰三枝子 三条美紀 草笛光子
(C)KADOKAWA 1976

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

(C)KADOKAWA 1983

<作品情報>
時をかける少女(1983年)
「角川映画祭」では4Kデジタル修復版を初披露
監督:大林宣彦 脚本:剣持亘 原作:筒井康隆 音楽:松任谷正隆
出演:原田知世 高柳良一 尾美としのり 岸部一徳
(C) KADOKAWA 1983

角川映画50周年! 日本映画界に革新をもたらした魅力に迫る!

(C)KADOKAWA 1984

<作品情報>
麻雀放浪記(1984年)
「角川映画祭」では4Kデジタル修復版を初披露

監督:和田誠 原作:阿佐田哲也 脚本:和田誠 澤井信一郎 音楽:高桑忠男 石川光
出演:真田広之 大竹しのぶ 高品格 加賀まりこ 鹿賀丈史
(C)KADOKAWA 1984

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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