先制打、サヨナラ安打。日本シリーズの流れを変えるような活躍をアピールしたのは、バッター・大谷でした。
以前から栗山監督は、
「翔平は宿題のレベルを、どんどんあげていかなければならない」
と話していました。どれほどの才能が隠されているのか想像がつかないということです。
今年、開幕投手を任された際、目標を聞かれた大谷は、
「20勝、20本、日本一」
と答えました。
それに対して栗山監督は、本塁打20本は可能性があるがピッチャーとしての20勝は無理だと思った、と言っていました。
しかし、レギュラーシーズンの終了時には、
「故障がなければ、20勝も実現していただろう」
と改めて舌を巻きました。
考えてみれば、入団時から4年目の今日までご存じのように特別扱い。普通なら、やっかみの声が漏れてきてもよさそうなものですが、大谷に限ってはそんなことは皆無。それどころか、「投手1本に絞っていれば、25勝」、「打者専念なら、本塁打40本」などと、チームメートが真顔で語っている。大谷が活躍をすると、漫画みたいな-と表現されます。まさに、ファン同様にチームメートもそう感じているのです。
このあたりが大谷翔平の、才能だけではなく性格、周りに発する空気やものの言い方など、いろいろな面でできた人物であるということが言えます。
大谷への1対1での取材は女子アナを含めて禁止されています。普通は女性関係への懸念からではと思いがちですが、ある関係者によると、あるテレビの女子アナと1対1でインタビューを受けたけれども、本人が嫌がっている。あまりにばかばかしいことばかりを質問されたことが原因だということです。
右手中指のマメをつぶした影響などで、夏場以降はバッターとしての一面がよりクローズアップされました。チャンスで打ちまくり、打者としても再評価を得たのです。
当初、二刀流が通用するほどプロは甘くないと言っていた野球界の重鎮たちも、最近はそれには触れなくなりました。
メジャーへの憧れですが、高校卒業時、強行指名で口説き落とした日本ハムのフロントへ、「殿堂に入るまでには、15年はかかる。30歳近くでFA権を取得してからでは間に合わない」と力説したエピソードがあります。なぜなら、彼は「メジャーリーグで殿堂に入る」と誓っていたからです。
当然、活躍すればするほど、メジャー挑戦が現実に近づいてきます。日本ハムにとっては二律背反の宿題も常につきまとっているわけです。
日本シリーズの真っ最中ですが、来年のWBCについても大谷翔平、やる気十分です。
10月26日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」