子どもが物心つくまでは現役で!大相撲関脇・琴奨菊和弘(33歳)スポーツ人間模様

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関脇・琴奨菊、昨日8日目までで6勝2敗、5月場所での大関特例復帰まであと4勝というところまできました。

大関在位32場所は歴代10位の記録でしたが、1月場所で5月10敗と7度目のカド番を切り抜けることはできませんでした。
ただ、1969年から陥落後の場所で10勝したら大関復帰という救済策がスタートしており、過去19例、16人が挑戦しています。
しかも、横綱の白鵬、大関豪栄道が休場で対戦が組まれることは無く、追い風が吹いています。

【大相撲三月場所】八日目○琴奨菊(よりきり)蒼国来×=20170319エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館) 写真提供:産経新聞社

【大相撲三月場所】八日目○琴奨菊(よりきり)蒼国来×=20170319エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館) 写真提供:産経新聞社

そもそも不振に陥った原因は、2016年初場所の優勝で、有頂天になりすぎたことでした。

披露宴や故郷、福岡・柳川での水上パレードに加えて、テレビ出演など露出のオンパレード。振り返れば、1年前は綱とりで場所前の話題を独占。でも、有頂天になったおかげで、「器ではない」との評判が広がり、関係者も報道陣の興味も稀勢の里へ移っていきました。

でも本当の最大の要因は流行中の体幹トレーニングを取り入れたことにあるようです。
「体幹トレーニングは体のいい逃げ。それと、ケガをすることが怖くて、けいこをセーブしていた。」
と本人が告白しています。
大関陥落という、痛い目をみて、ようやく目が覚めたのでしょう。初場所後は、原点回帰を誓い、実践しています。
すもうの基本、四股、テッポウ、すり足を入念に行い、けいこも精力的で、出稽古もひんぱんに行いました。
とりわけ3日、二所ノ関一門の連合げいこでは、新横綱稀勢の里から指名を受けて14番を取りました。
4勝ながらも、稀勢の里は「けいこ場では対等。戻れる力がある。」と対戦の感想を漏らしていました。

関脇陥落が決まった初場所直後、すぐさま現役続行を決めたものの、関係者の多くは
「もういいのでは…。故障だらけで、とても無理だろう。武双山、栃東は若かったから戻れた。」
そんな声が圧倒的でした。確かに、33歳という年齢を考えれば、これから浮上するのは不可能に近いのです。
ところが、琴奨菊には発奮の要因がありました。
それは、今春誕生の第1子の存在です。
とてもやさしいと評判の祐未夫人から「35歳まで頑張って」と激励され、すっかりその気になりました。以前から「子どもが物心つくまでは現役で」と漏らしていただけに、まるで別人のような変身ぶりです。

ちなみに琴奨菊、気が小さいことは以前から有名なエピソードです。
精神統一のため写経を行い、合掌、左手で塩をまき、時間が告げられると、琴バウアーで全身の緊張を緩和するなど、ルーティンを決めました。
一方で、閉所恐怖症は相変わらずで、MRI検査は大の苦手だそうです。

気は優しくて力持ち!琴奨菊、頑張って貰いたいですね!

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3月20日(月・祝) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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