サッカー日本代表は今夜、タイをホームに迎えてワールドカップアジア最終予選を行います。まともなら、日本が圧勝でしょう。
ただ、引いてガッチリと守るだけのチームに、日本は苦戦するケースが多い。
「先発は23人いる」とハリルホジッチ監督は、相変わらずの秘密主義ですが、久保は外せないでしょう。
23日のUAE戦で1ゴール、1アシストの大活躍。
山口県山口市出身。柔道、剣道などに精通する厳格な父のしつけで、
「グレる暇などなかった」。
サッカーは5歳から始め、中学卒業後は、京都パープルサンガの下部組織でプレーしました。16歳以下から、すべての世代で日本代表入り。2012年2月の強化試合、アイスランド戦では、高校生ながら史上2人目のA代表入りをして話題になりました。その後はJ2京都でプレーをしました。
「20歳前に海外へ出なければダメだ」という強い信念があり、13年6月、スイス1部BSCヤングボーイズへ。移籍金は5,500万円でした。自分で決意した新天地へは単身でのもの。通訳などはつけずに、甘えをゆるさなかったのは、お父さんの厳しい指導で、信念がしっかりしていたからです。そして今年1月には、ベルギーのヘントへ移籍。
UEFA(欧州サッカー連盟)には、カントリーランキングがあり、スイスは12位で、ベルギーが9位。国内第3の都市、ヘントはなかなかの強豪です。昨年の夏前から久保に目をつけ、どうしてもほしい、と約4億円の移籍金を支払った。加入4日目で初ゴールをあげ、7試合で5ゴールと期待以上の大活躍で、スター選手の仲間入り。
「京都や、スイスなど、街を歩いてもほとんど気づいてもらえなかった。でも、ヘントではたくさんの人から声をかけられる。結果を出さなければいけないんだ、と改めて感じた」
と、しみじみと語っています。
昨年11月、ハリルホジッチ監督は欧州でプレーする選手へ、冬の移籍市場が開く前、こう指示をした。
「試合に出られる環境が第一。そういうチームへ積極的に移籍した方がいい」。
その声に耳を貸さず、本田や長友など、すべて現状を選択した。唯一、指示に従ったのは久保。
「移籍して、結果を出している。よく、私のアドバイスを理解している」
とハリルホジッチ監督が感じたに違いなし。
久保は、「ぼくは器用貧乏」というほど、ポジションはどこでもこなします。とはいえ、
「カウンターのサッカーはつまらないし、やりたくない。本音をいえば、1トップで使ってほしい」
との野心がある。本田からポジションを奪っただけのことはあります。これまでの歴代監督が見向きもしなかった逸材が、チームに革命を起こすかもしれません。
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