フィギュアスケートのシーズン最終戦、2年に1度開催される、世界国別対抗戦が東京で開幕しました。日本は首位スタートを決めましたが、気になるのは羽生の不調。今季7度目のショートプログラムで出遅れを喫しました。
今日21日はプリンスの命日です。ヒット曲の「レッツゴー クレイジー」がSPの楽曲。昨年、57歳で急逝した天才へ、この日の演技終了後に天をみあげながら、「ごめんなさい」、「申し訳ありません」とつぶやいた。
「明日が命日なんです。顔に泥をぬりました。今の自分に語る資格などありません」。
その落ち込みようは、これまでになかったほどでした。
「悪いクセが出ている。4回転ループから、みんな失敗…」。
羽生は、引退を発表したばかりの浅田真央と同じように、完ぺき主義です。パーフェクトの演技を常に心掛ける。スーパースターにとって、これは諸刃の剣。出足でつまづくと、その後に影響を及ぼす。4回転ループが決まればよし。ところが、今季はそれがうまくいきません。
最終戦のSPに賭ける羽生の意気込みはかつてないほどでした。プレッシャーがわかるのは、大量の汗をかいていること。おそらく、最初のジャンプが決まれば、ビシッといくはずです。
対照的だったのは、SP1位の宇野昌磨でした。朝からジャンプの調子が悪く、4回転+3回転を4回転+2回転に。
「なったというより、してしまった。今回はチーム戦だから、大きく点を落としたら、みんなに悪い。結果は良くても攻めきれない。反省ばかりです」
と石橋を叩いて渡ったことを明かしていますが、柔軟性という点では、18年の平昌オリンピックへ向け、大きな進歩でしょう。
羽生はSPで出遅れても、フリースタイルで一気に巻き返す爆発力がある。
「この悔しさをワクワク感にして、(FSを)演技します」。
今日のFSは、気分よくシーズンを終えるための正念場。スカッと決めてもらいましょう。
4月21日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」