年内の核兵器保有へ向け北朝鮮がまたも弾道ミサイル発射!高嶋ひでたけのあさラジ!

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5/22(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

マティス国防長官「話し合いで解決すべきだ」
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

新型中長距離戦略弾道ミサイル「北極星2型」とされる画像=朝鮮中央通信が20170213に配信 写真提供:時事通信

新型中長距離戦略弾道ミサイル「北極星2型」とされる画像=朝鮮中央通信が20170213に配信 写真提供:時事通信


新型中距離弾道「北極星2型」が昨日16時59分頃発射

菅官房長官) 16時59分頃、北朝鮮西岸より弾道ミサイル1発が発射され、日本海に落下したと見られます。安保理決議等への迷惑な違反であります。

北朝鮮が昨日またも弾道ミサイル1発を発射しました。日本政府が北朝鮮に厳重抗議した他、アメリカや中国の反発は避けられない情勢で、国際社会の目は一段と厳しくなっています。

高嶋) 2週連続でありまして。北朝鮮は何を急いでいるのでしょうか。昨日の発射も含めまして現在の状況をニッポン放送報道部畑中秀哉デスクです。

畑中) 国際社会の声に対して北朝鮮は馬耳東風のようですね。ミサイルは冒頭の菅官房長官の会見にもありました通り、日本時間の昨日午後4時59分ごろ、内陸部のピョンヤン(平壌)南道プクチャン(北倉)付近から発射されました。東におよそ500キロ飛行して、韓国軍によりますと高度は最高でおよそ560キロに達したということです。落下したのは日本海、日本のEEZ(排他的経済水域)の外と見られます。先程北朝鮮側が情報を発信してきまして、朝鮮中央通信は新型中距離弾道ミサイル「北極星2型」の発射実験に成功したと報じました。これは昨日のミサイル発射を指すと見られまして、金正恩朝鮮労働党委員長が立ち会ったということです。さらに朝鮮中央通信はこの発射につきましては実戦配備のための最終発射実験と報じております。さらに金正恩氏はこの中距離弾道ミサイル「北極星2型」の実戦配備を承認し、量産化するよう指示しております。対する日本政府ですけども、昨日のミサイル発射を受けてNSC(国家安全保障会議)を緊急に開きました。安倍総理大臣です。

安倍総理大臣) 国際社会の平和的解決に向けた努力を踏みにじるものであり、世界に対する挑戦です。今秋にはG7も予定されており、この北朝鮮の問題を主要な課題としてしっかり議論したいと思います。

北朝鮮のミサイル発射を受け取材に応じる安倍首相=20170521午後6時47分首相官邸 写真提供:共同通信社

北朝鮮のミサイル発射を受け取材に応じる安倍首相=20170521午後6時47分首相官邸 写真提供:共同通信社

畑中) このG7サミットですが、5月26日イタリアのタオルミーナ予定されておりますけども、ここで議題にする意向を明言しております。さらにアメリカのトランプ大統領就任後初めて外国訪問中、サウジアラビアの演説の最中に、これに合わせたのではないかという見方も出ていますが、ティラーソン国務長官はフォックスニュースのインタビューで「失望した。憂慮すべきことだ」と述べ、発射実験を止めるよう訴えました。国連安全保障理事会は緊急会合を23日に開催する方向で調整に入っているという情報が入ってきております。


北朝鮮は核兵器保有の既成事実を作りたい

高嶋) まず北朝鮮が撃って、とにかく手に入れたいのは大陸間弾道弾(ICBM)。これに対して「そうなんだ」とか「いやいま撃っているのは違うやつ」とか諸説紛々ですが。須田さんはどっちを取っていますか?

須田) ICBMに向けての実験ですよね。連結していけば結果的にICBMになってしまいますから。

高嶋) 畑中さんの解説の中で、実戦配備の最終発射実験ということは完成の域に近づいてきた。もう実戦配備は可能だと言っているわけですよね?

須田) いや、実戦配備の域に達していないとは思います。北朝鮮としては実現可能かどうか別として、とりあえず2017年度中に大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成とその弾頭に搭載するであろう核兵器の小型化を完了すると。結果的に核兵器を今年中に保有するというのを目標にやってきた。ですからそこにむけて着々と手を打ってきているということだと思います。

高嶋) 一方で思うのは4月のトランプさんと習近平さんの会談の中で、経済問題と北朝鮮問題をセットにして、北朝鮮の方にちゃんと圧力をかけろとトランプさんが要求し、中国に対して多少貿易面を緩めてもいいぞと。そこに北朝鮮が縛られたので焦って一生懸命いま続けてやっているように見えませんか?

須田) というよりも北朝鮮としては金体制、金王朝の体制保持を巡って核兵器を持たなければいずれアメリカに倒されるという強烈な恐怖感があります。だから何が何でも核兵器の保有というところに突っ走っていると。交渉に対して窓口を開くと言っても、あくまでも時間稼ぎであって。北朝鮮の最終的な狙いというのはインド・パキスタンですよ。保有を認められてはないけれど自室保有するという立場に自らもなりたいと。

高嶋) いつの間にか持っちゃったとかね。それで週末のニュースにマティス国防長官が「もし北朝鮮に対して戦争を仕掛けるようなことになったら、実に甚大な被害が出る。だから話し合いで解決すべきだ」と。あのバリバリの狂犬がそういうふうに言っていますけど。これは本音ですかね?

須田) そうですね。費用対効果の面もありますし、北朝鮮の現体制が倒れてしまうと、北朝鮮のエリアは緩衝地帯、米中が直接対峙しないエリアですね。両方にとって必要です。もし体制が倒れるとアメリカと中国が直接向き合ってしまうと。これはなんとしてでもアメリカとしては避けたい。

高嶋) そういうふうにhesitate(躊躇)している間に北朝鮮は既成事実を持っちゃって、須田さんの言うパキスタンのような核兵器の持ち方、もう放さないぞと。こういうことで有利に進めようと。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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