工藤大輝、乃木坂46を語る。「凄まじい衝撃を感じました」

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【月イチ連載コラム:工藤大輝と偶像音楽論(通算 第10回)】

工藤大輝、乃木坂46を語る。「凄まじい衝撃を感じました」

一番目、そよ風は歳月をかけて今全てを巻き込む台風となる。
二番目、1度目と異なる速度と方向で旋風となりつつある。
三番目の風は、如何に。

昨年9月からスタートした月イチ連載コラム「工藤大輝と偶像音楽論」ですが、今回からWebメディア「allnightnippon.com」にお引越ししてお届けします!

そんな引っ越しして記念すべき1回目は先日ニューアルバム「生まれてから初めて見た夢」を発売した乃木坂46さん。

今回のアルバム、良曲は沢山あるものの個人的にはやはりシングルの「インフルエンサー」の時から動かず「意外BREAK」が暫定一位となっております。

絶妙なファンクとシティポップ要素の入った古き良きJ-POPがここに。大人になったメンバーだからこそ説得力があって、イントロのフェイクも雰囲気が出ていて凄く心地いいです。AメロやBメロは言葉数も多くリズムも難しめなのにそつなくこなしているのが凄い。Aメロのキーが低めな部分をオクターブ上を重ねて中和している部分にリスペクトを。コーラスの方にも拍手を。そして最も重要と言っても過言ではない編曲。

少し話が逸れますが、柴咲コウさんの「Glitter」という超名曲がありまして今も僕の人生楽曲ランキング上位に入っているんですけれども、実は「意外BREAK」を編曲された方はその「Glitter」を手掛けていた華原大輔さん。耳が反応するのにはやはり感覚を超えた理由があるんですね。MV自体も凄く好きなんですが、今ここで語ってしまうとそれだけで今回が終わってしまいそうなのでまた次の機会に。

と言うのも、ここまでガッツリ「意外BREAK」について書いてしまっておいて申し訳ないのですが…今回は3期生及び3期生楽曲についてお話できたらと考えていたからです。先日のAiiA Theater Tokyoで行われた3期生単独公演を拝見させていただいたんですが、AiiAに行くのはアンダラぶりだったこともあって少し懐かしい気持ちになりつつ、同時に3期生のポテンシャルの高さに驚かされました。しっかりとパフォーマンスを観させていただいたのは初めてだったので、そのぶん衝撃も凄まじく。

メンバー個人個人のキャラクターも既に確立されていましたし、ダンスを前面に押し出したパートでは難しい振付をしっかり消化してパフォーマンスされていて、感心してしまいました。それにしても成長速度が凄まじい。ちなみに3期生楽曲でイチオシなのは「思い出ファースト」という楽曲です。「涙がまだ悲しみだった頃」のように切なくも爽やかな乃木坂46さんらしさを内包しつつ「走れ!Bicycle」のような王道感も併せ持つ新時代に寄り添う曲になっていますね。例えが両曲3rdシングル曲になったのは偶然か必然か。

そして歌詞。可愛い恋愛の話を書かれているように見えて実はグループの深い部分に向けて書かれているように思われます。こればっかりは確かめようのないことなのですが、考えるだけで楽しいのが心理。なにより何度もライブを重ねて進化していく楽曲だと思いますので、その過程を観ていけるのが嬉しいですね。2017年、3期生の皆さんの立ち回りにワクワクしてしまっている自分がいます。

大きなところで、まずは夏。三番目の風が神宮に吹き荒れることを期待しています。

と言うことで今回はこの辺で終了とさせていただきます。次回も楽しみにしていただけると幸いです。したっけ。

文:工藤大輝

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