民進党の細野氏が離党届を提出~「日本ファーストの会」設立の若狭議員との連携は?【高嶋ひでたけのあさラジ!】

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8/9(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

民進党代表選挙では枝野氏と前原氏の一騎打ち
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

細野豪志

民進党に離党届けを提出し、会見する細野豪志元環境相=2017年8月8日午後、東京・永田町の衆院第一議員会館 写真提供:産経新聞社

またもや民進党から離党~揺れる野党の現状

民進党の細野元環境大臣は昨日、野田幹事長に離党届を提出し、その後の記者会見で「新しい政権政党を作る為にまずは裸一貫、1人で立ち上がる」と表明しました。会見で細野氏は安倍政権批判の受け皿になる新党が必要という認識を強調しました。

森田解説委員)民進党の細野豪志元環境大臣は昨日離党届を提出しまして、安倍政権批判の受け皿になる新党が必要という認識を強調しました。離党の理由については記者会見で次のように述べています。

細野元環境大臣)これが私が党を離れた理由のひとつでもあるのですけども、ひとつは憲法、安全保障、そして共産党。民進党が抱えている矛盾を解決するというのは相当難しいと思います。でもその矛盾を解決しない限り本当の意味での政権政党にはならない。
新党のスケジュールまでは今日の時点では全くの白紙。

森田)特に共産党との共闘は信念に反するのだと強調していました。また政治団体「日本ファーストの会」を作った若狭勝衆議院議員との連携についても近く協議する考えを会見で示しています。

細野元環境大臣)若狭議員がどういう政策を掲げられるのか、正直まだ私は全く分かりません、全く白紙。向こうは会いたいという風に言ってくださっているようですので、機会があればお話をしたいという風に思います。

森田)一方の若狭議員は新党結成をにらんで、細野さんと早ければ今週末にも協議を始める可能性があると、このように昨日明らかにしています。細野さんに近い民進党の議員数人が同調できるかどうかこの辺も探っておりまして、9月1日の民進党の代表選挙の結果を受けて方針を最終判断すると見られています。
一方、与党にはこの日本ファーストの会に対する警戒感が広がっています。自民党の二階幹事長と野田聖子総務大臣です。

二階幹事長)多少影響が無いとは言えないでしょうが、自民党は自民党らしく懸命に努力をしてまいりたい。

野田総務大臣)民進党に勢いの無くなった今、新しい、そして多くの有権者の関心が行くであろう政党の誕生というのは、脅威でもあるけれども自分たちの身の引き締めにもなると私は思います。

森田)野田聖子総務大臣は「民進党はある程度役目を終えたのではないかとも発言をしているのですが、その民進党は昨日、枝野元官房長官が党代表選挙に立候補する意向を正式に表明しました。既に出馬を表明しております前原元外務大臣とは野党共闘や憲法改正などを巡る主張に違いがありまして、21日告示の民主党の代表選挙の争点になってきそうなのですね。


民進党代表選では枝野氏と前原氏の一騎打ち

高嶋)さて、今の野田聖子総務大臣の「民進党は役目を終えたんじゃないか」というような、あれを直接声で聴くとちょっとドキッとするものがありますね。まさしくこの前原さんと枝野さんの一騎打ちで、これで勝負のつき方によっては分かれるだろうという見方をしている人もけっこういますが、鈴木さんはどう取っていますか?

鈴木)私は前原さんと枝野さん、当然これは戦うのだからお互いに対立軸も出したいだろうし、それから周囲もそれを煽るし、だけどこれまで見てきた限りはやはり枝野さんも前原さんも方向感がそんなに違うかというと、私はそうではないと思っていて、つまり野党再編を含めて共産党との距離感だとか、それからもちろん憲法を含めて違いはありますが、そんなに違いは無いのではと私は思っています。

高嶋)枝野さんの方がリベラルで、もし枝野さんが代表ということになったら前原さんは耐えられないのではないかと。

鈴木)ただ前原さん自身はやはり共産党とはきっちり話をして、どこが一緒にやれる・やれないというのをはっきりやりましょうということで、野党4党の共闘には最後の方には理解を示してきましたから。
それからどっちが勝ったにしても、例えば片方を幹事長にして共闘体制を作るようなこともあるかもしれない。

高嶋)最後の代表選挙ということは言えませんか?

鈴木)そういうことをやるかもしれないけれども、現にこうやって細野さんが出て行く、それから私の取材で、かなり名前の知れた民進党の議員2人が一緒に出て行くのではないかと名前が挙がっているのですよ。そういう意味ではこの代表選挙があるからその前に出て行く人は出て行こうとか、いずれにしても高嶋さんの言うように民進党はこれからどうしていくのかという最後の段階に今度の代表は入っていくと思うのですね。

高嶋)それぞれの議員さんが引っ越しをするか、留まるか。風向きとか先々どうなるかということを考えている、そういう選挙になると。

鈴木)そうですね。だからある意味では民進党の本当に最後の選択肢を背負う代表という役目になる可能性はありますよね。

高嶋)だからひとつの歴史の転換点であることは間違い無いということですね。

鈴木)そう思いますね。

高嶋)それに比べて細野さんは、私はやり方が逆じゃないのと今回思うのですよね。
それはなぜそう思ったかというと、出て行ってしまってから今度自分の選挙区に説明しに行くなんていうことを言って、それは話が逆でしょうと。まず選挙区の人に説明をして了解を取り、自誓会の人たちの了解を取り、そして「さあ、じゃあ出ましょう」という、最低でも5人は連れて、そういう背景を持って若狭さんや小池さんなんかと交渉をするなら分かるけども、もう7:3くらいで体があっちの方へ入って行ってしまっているのですよね(笑)。一応まだ手続きはしていませんがみたいな、これどうなのですか?

鈴木)これはある種細野さんのひとつの細野さんらしさでもあるのだけど、きっちり根回しをして良いタイミングで「今ここだから飛び出す」とか「今ここだからこう動く」とか、俗に“政局勘”みたいなことも言われますけど、そういうところがいつも細野さんのタイミングがちょっとズレているよねとか、そういうことは今までも言われてきた部分もあるのですよね。
今回もやはりこの流れになっていく中で、おそらくいろんなことがあって、例えば静岡の県知事選挙なんかでもいろんな動きがあって、そこに当事者として巻き込まれてというようなこともある。
でも高嶋さんのおっしゃるように、せめて自分の派閥だとかそういうところに根回しをして出れば良かったのかなというのは確かにそういう風に言う人もいますね。ただ細野さんらしいと言えばらしいのだけども、という感じでしょうかね。

高嶋)ということは、最初におっしゃったのは時々ブレた、やや早とちりみたいなところがあると?

鈴木)要するにタイミングで、つまり「今は飛び出せ」というときに実は飛び出していなかったり「今は出ちゃいけないよ」というときに出て行ったり。
これ実は細野さんと幹事長から派閥を作る時期に私と話したことがあるのですよね。そうしたら細野さん自身も自分では分かっているのですよ。だからこれからは派閥も作り、いよいよ自分がきっちりと勝負をしていく、はっきりとそういう、政局勘も含めてやるのだというのがあの派閥結成であったし、党是民進党のトップを狙っていくのだろうという風に思ったけど、飛び出してしまったのですよね。


細野氏が小池都知事と接触することはあり得るのか?

高嶋)それでおっしゃっている中で、やはり二大政党のようなものを作りたいと言っていますよね。1人ずつ抜け出して二大政党を作ると言うと、やはり小池さんというのが浮かぶではないですか。

鈴木)そうですね、いろんな選択肢がありますよね。

高嶋)もう裏側の方では政界なんか魑魅魍魎ですから、けっこういろいろ出来てしまっているのですかね?

鈴木)ディープにはまだ話していないと思いますよ。というのは、細野さんと小池さんがもう非常に昔から親しくて近くて、とういうことでは無いと思います。だから接点がそんなに無いということは間違い無い。
ただ全く初めましてかといったらそうではないですよね。それから若狭さんもそうだし。だから「白紙だ」という風には言っているけれども、これ“白紙”というのは高嶋さん、裏返せば「あらゆる選択肢を否定しません」ということだから、そういう意味では接触も含めた画を描いているのはこれは間違い無いと思いますね。

高嶋)1人でもやっていけるという自信もおありになるのでしょうけども、ああいう発言をされるということは、やはり多少のもくろみがあって、開けてみたらドカーンという風な。

鈴木)方向としては要するに今は保守系の2大政党ということで言えば、小池さんの日本ファーストの会、それから細野さんたち、民進党の中でも保守系と言われる人たちが飛び出してひとつの政党に向かって行くのかなという、今そういう空気で見て良いと思いますよ。

高嶋)やっぱり細野さんの後を、今2人って言いましたけども「あの動きに続けー!」みたいな人たちが出て来るという。一気に駆け出したのでしょうね。

鈴木)そうですね。だから解散が早まるのではないかということで、それなら急ごうということですから、この辺が今月から9月を若狭さん自身は第3ステージが9月だと言っていますから、この辺に見えて来るのでしょうね。

高嶋)なんだか議員心理というのは生々しいから、外野で見ている分には本当に「面白いですよね。あの人こんな人だったんだ」みたいなね(笑)。

鈴木)自分の身が第一みたいに見えてしまうと「何だ、結局理念じゃないよね」という話になってしまう。

高嶋ひでたけのあさラジ!
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