9月18日は『敬老の日』。お年寄りを敬い、長寿を祝う日に、ちょっと変わったラジオ番組が放送されました。
『ニッポン放送ホリデースペシャル 人工知能がやってくる!僕らの未来予想図』。テーマは、最近よく耳にするようになった『人工知能(AI)』。
「なぜ敬老の日に人工知能の番組を」と思う人もいるかもしれませんが、人工知能は介護や医療の分野にも進出していて、高齢者にもかなり関わりのあるものなのです。
(左:吉田尚記アナウンサー、右:簗島亮次さん)
パーソナリティを務めるのは、自称『未来マニア』で、最新技術の話題が大好物なニッポン放送・吉田尚記アナウンサー。ゲストには、データマーケティングカンパニーである株式会社インティメート・マージャーの代表取締役社長・簗島亮次(やなしま・りょうじ)さんを迎えて、人工知能のいまを読み解きました。
番組で繰り広げられた2人のトークは、人工知能との距離をグッと縮めてくれる内容となりました。
人工知能によると「花粉が飛ぶと、人は旅をしたくなる」らしい
吉田アナは、以前、人工知能の専門家から聞いた「一見すると関連の無い2つの事象の因果関係を調べることが人工知能は得意だ」という話しをこう振り返りました。
吉田:気象庁のデータで取り入れた『北関東の花粉飛散量』と関連性のあるものを探すために、ビッグデータを使って調査したそうなんです。そうすると、北関東で花粉が増えると、海外旅行に出かける人が増えるんですって!
簗島:それは、人工知能が持っているポテンシャルのよい例だと思います。「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざのように、遠すぎて分からない2つのことの関連性は、人が見つけるより機械のほうが得意、ということだと思います。
吉田:まるで人間が解けない、くちゃくちゃに絡まった毛糸みたいなのを、機械が魔法のように解いてくれるのが人工知能の醍醐味なんですね。
人工知能が得意とする内容がどのように活かされているのか、番組では深堀しています。
簗島さんの趣味は『人工知能を作ること』だった!?
ゲストの簗島さんは、慶應義塾大学を首席で卒業。その後『RSCTC 2010 Discovery Challenge』(世界最大級の統計アルゴリズム コンテスト)にて世界3位になるほどのスゴ腕の持ち主。
そんな彼にとって、人工知能は一種のおもちゃのような存在だったのだとか。かねてから人工知能を自作して、いろんなことに役立ていたそうです。
簗島:ミスチルの曲が好きな人に、どういった言葉をかければよいのかと思い「ミスチルに聞こう」と考えたんです。ただミスチルとは知り合いではないので「ミスチルを再現した人工知能を作ればいい」と思ったんです。
ミスチルの曲の歌詞を全部プログラムで学習させておいて、僕が2?3文字入力すると連動してミスチルの歌詞っぽい文章に変換してくれるものを作って遊んでました。
番組では、ほかにも「え、そんなものまで!」と思ってしまう驚きの人工知能を自作していたことを暴露。それは一体、どんなものだったのか…詳しくはradikoタイムフリーでお聴きください!
「人工知能は、全然怖いもんじゃない!」
やはり懸念されてるのは、人工知能が人間を淘汰してしまうということだったり、人工知能のせいで仕事が減ってしまうこと。
簗島:これからはもっと人工知能がやるべき仕事と人間がやるべき仕事が棲み分けされていくと思うんですよね。例えば二日酔いの医師がレントゲン画像からガンを見つけるよりは、画像診断でガンを見つける人工知能に任せたほうが、精度が高いはずです。
このように膨大なデータから結果を導くのは得意だけど、それをどうするかという所まで判断をするのは難しいので、そこは人間がしなければいけないことだと思います。
それでも「人工知能が怖い!」と思われるかた、ご安心を。放送では、簗島さんがとっておきの解決方法を紹介していますよ。
リアルな人工知能の現状を知ろう!
『ニッポン放送ホリデースペシャル 人工知能がやってくる!僕らの未来予想図』は、マニアックな2人のぶっちゃけトークを楽しみながら、未来を感じられる番組です。吉田アナは「構えずに軽い気持ちで聞いてほしい」と語っていました。
吉田:人工知能と聞くと「めんどくさそう」と思うかもしれません。でも、面倒なことをしないために、人工知能はあるんですよ。番組ではそのような話がいっぱい出てくるので、あんまり真面目に聞かないで「あー、そういうことなの」という風に聞いてください。
また番組では、人工知能とは関係のない『高級松茸』が抽選で5人に当たる視聴者プレゼント企画も実施。2017年9月26日(火)23:59まで応募ができるので、ぜひエントリーしてみてください。「なぜ松茸なのか」は、番組内で語られていますよ。
トークの合間に流れる、人工知能(AI)に『なぞかけ』をしたかのような、思わずクスッとしてしまう選曲にも注目です。いろんな意味で『いままでにないAI論』が繰り広げられる1時間…ぜひ聴いてください!
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[文・構成/grape編集部]