山崎まゆみ バリアフリー温泉とは?
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高嶋)けさは、お年を召した方や、車いすの方でも安心して楽しむ事が出来る「バリアフリー温泉」の特集です。バリアフリー温泉に詳しい温泉エッセイストの山崎まゆみさんにお越しいただきました。
山崎さんは、「バリアフリー温泉で家族旅行」という本をシリーズで2冊お書きになられていますが、「バリアフリー温泉」という名前は山崎さんが作ったんですか?
山崎)2015年に本を作る際に、的確な言葉がないかなぁと思いまして、皆さんが想像しやすい「バリアフリー温泉」と名付けました。
高嶋)2冊目の「続・バリアフリー温泉で家族旅行」も見させてもらいましたが、色んな温泉がバリアフリーに力を入れているんですね。
山崎)2015年に1作目の本を制作した時に紹介した旅館は、ご主人や女将が介護経験のある、身内に身体の不自由な人がいたから取り組んでいる、そんな旅館が多く、身内感が強かったです。その後、お客さんから「バリアフリーのお部屋はないですか?」というお問い合わせが多くなって来たようです。ただ、この秋、新刊を制作する際には、様々な旅館さんがバリアフリー温泉の必要性を感じる度合いが、随分と変化した(前向きになってきている)感触がありました。身内にいなくとも、意識の高い旅館さんが積極的に取り組んでおられました。
高嶋)浸透して来たって事ですね。
山崎)ただ私が提唱するバリアフリー温泉は、バリアフリールームがある「ハードのバリアフリー」だけはなく、気持ちも大歓迎!といった、「ハートのバリアフリー」に重きを置きますもので、第一に、ハートフルな旅館であること。そのあたりは、2020年開催されるパラリンピックに向けも、旅館さんの意識も変わっていくと思います。
高嶋)小田急さんの山のホテル、僕も行った事があるんですが、本によりますと、庭園がバリアフリーになっているんですって?
山崎)「芦ノ湖温泉 小田急 山のホテル」。2015年4月にリニューアルして、観光名所の庭園がバリアフリーになりました。電動の車いすも貸し出していまして、車いすを利用する方も庭園全てを移動する事が可能に。全ての客室から芦ノ湖が望めて、1階には車いすのまま入る事が出来る「温泉付き和洋室」があります。
高嶋)小田急ばかり持ちあげる訳でもないんですが、箱根ハイランドホテルもバリアフリーに対応しているそうですが?
山崎)「小田急 大涌谷温泉 箱根ハイランドホテル」。2014年3月にバリアフリーに対応した「森のレジデンス」を新設。バリアフリー対応の露天風呂付き客室が8室あります。
高嶋)温泉のバリアフリーが進んでいる地域はどこですか?
山崎)最も進んでいるのが、佐賀県嬉野(うれしの)温泉。シルバーに優しい温泉地として毎年1位を獲得していますし、観光庁からもバリアフリー温泉の好事例として表彰されています。「佐賀・バリアフリーツアーセンター」に連絡をすれば、お客さんの身体の状態に適した嬉野温泉内の旅館をコーディネイトして、紹介してくれます。嬉野温泉はヘルバーさん二人がついてくれる人的介助を5千円で受けられる制度もありますので。ハードもハートも整備されている好事例です。
高嶋)2020年の東京オリンピックパラリンピックもあるし、体が不自由な方やお年を召した方が温泉に行けるようになるといいですよね。各温泉地の方が山崎さんの本を読んで、バリアフリーを研究してくれるといいですよね。
けさは、昭文社(しょうぶんしゃ)から発売中の「バリアフリー温泉で家族旅行」という本をシリーズでお書きになられている温泉エッセイストの山崎まゆみさんにお話をうかがいました。以上、やじうま好奇心でした。
山崎さんからのお知らせ
そして朝日カルチャーセンターでバリアフリー温泉の講座を開催します。
12月10日(日)午前11:00~12:30
朝日カルチャーセンター新宿教室での講座を担当します。
「親子で行きたい温泉 ~バリアフリー温泉のススメ~」
下記HPよりお申込み頂けます。
https://www.asahiculture.jp/shinjuku/course/88a20f69-b529-764a-9466-597acff5cf06
11月17日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00