東京の街の景色が変わる?「次世代タクシー」レポート
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報道部・畑中秀哉デスク。東京の街の景色が変わる?「次世代タクシー」レポート
高嶋)きょうのやじうま好奇心は、報道部・畑中秀哉デスクがあるものをレポートしてくれます!
畑中)今回は次世代タクシーです。トヨタが「JPNタクシー」というのを発売しました。先月23日、出発式なるセレモニーが行われました。製造元のトヨタ自動車と、タクシー業界、石井国土交通大臣も参加しての大規模なものになりました。
これまでタクシーというと3ボックスのセダン型のタクシーが多かったですよね。トヨタでも「コンフォート」という、クラウンサイズのタクシー専用のセダンがありましたが、これが22年ぶりに衣替えになる形になりました。
高嶋)いまカタログを見ていますが、「JPNタクシー」重厚な感じがするね。
畑中)高さが1,750ミリ、私の身長よりも少し高い。乗り降りが楽そうに見えます。長さは4,400ミリ、カローラと、同じサイズです。しっかり5ナンバーに収まっていて、見た目ほど大きくはありません。タクシーは緑とかオレンジ、白というそんなイメージがありますが、今回のタクシーは黒もしくは藍色、まずこの色に驚かされます。
高嶋)基本的なこと聞いて悪いんだけど、「JPNタクシー」てね。これを要はタクシー会社が買って、タクシー車両として使うってこと?
畑中)そうです。世の中にはワゴンタクシーというのも、たまに見ます。今回はタクシー専用の、設計で作った車です。
高嶋)タクシーのために作った、タクシーってことね。
畑中)そうです。この新しいタクシーはすでに東京都内で走っていまして、その中で帝都タクシーの車に乗ってきました。
畑中デスク 乗車レポート
こぶしが4個分あるというぐらい、天井は高いので乗り込むときに楽です。座る位置も高く出来ているので、見晴らしがいいです。東京に初めて来た外国の方が観光するにもいいです。
畑中)このタクシー、スロープを出してシートを前と後ろに少し動かすことによって、車椅子も丸ごと入れることができます。ハンディキャップの方にも、とても優しいタクシーになっています。
そして実際に運転しているタクシードライバーさんにお話をお伺いしたところ「視線が高いので従来のタクシーに比べると運転しやすいと思います。広さに驚かれるお客様が非常に多いです」と、評判は上々のようです。あえて挙げるとすれば、ワゴンタクシーの宿命で車高が高いので、ガード下といった高さの低い道路で気を遣うシーンがあるそうです。
高嶋)売れ行きはどうなの?
畑中)まだ発売したばかりなんですが、2020年には1万台。東京都内にはおよそ3万台のタクシーが走っています。つまり3分の1をJPNタクシーが走ることを目指しているということです。
このJPNタクシーには、衝突防止ブレーキ、車線逸脱防止装置といった安全装備は完備しています。そして、車の域を超えたいろんな仕掛けもあります。そのひとつが、ドライブレコーダー。ただ、ついているだけではなくて、ここで撮った映像などを通信回線で結んでビッグデータとする試みです。こうやって蓄積されたビッグデータは様々に活用されます。
高嶋)タクシーが、どういう時間にどういう風に走ったら、お客さんを捕まえられるかっていうやつね。アレ当たるんだよな!
畑中)まさにそれです。それを人工知能を使ってやろうという試みです。そのほか、車線ごとの渋滞情報を伝えたり、景色も記録されますので、将来の自動運転につながる地図データをつくることができます。タクシーそのものが「走る通信機器」となり「走る情報端末」になっていく、そんな時代がやってくるわけです。最後にタクシーの思いをトヨタの豊田章男社長に聞きました。
トヨタの豊田章男社長
子供ながらに、タクシーが自分の行きたいところに運んでってくれた。デパートに行くと、ほしい物を手に入れられた。タクシーというのは、いろんな想い出を作ってくれてると思います。このJPNタクシーが、東京をどんな個性にしていくのか、期待して頂きたいですし、応援して頂きたい。
畑中)アメリカのイエローキャブや、イギリスのブラックキャブ=ロンドンタクシーのような日本名物となるか。JPNタクシーは、2020年の東京オリンピックに向けた取り組みの一環でもあります。今後、東京の景色も変わってくるかもしれません。
高嶋)最後に・・・一台いくら?
畑中)327万円~350万円ぐらいです。
高嶋)個人では買えないの?まあ、手を挙げられても困るか!(笑)報道部・畑中秀哉デスクでした。
11月6日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より
高嶋ひでたけのあさラジ!
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