10月に2年目が開幕した男子プロバスケットボールリーグ・Bリーグ。
引き続きアルバルク東京のゴールデンルーキー・馬場雄大選手にお話を伺いました。
馬場選手に夢の舞台であるアメリカ行きではなく、日本のBリーグ入りを決意させた背景には当時日本代表のテクニカル・アドバイザー、ヘッドコーチ代表を務めていたルカ・パビチェビッチ(現アルバルク東京ヘッドコーチ)の後押しがありました。
ルカ・ヘッドコーチは2012~15年にセルビア代表を率い、2011年にはユニバーシアードでセルビア代表を優勝に導いた名将。馬場選手を語る上で「恩師の一人」というルカ・コーチの存在も欠かせません。
ルカ・ヘッドコーチとの出会いは馬場選手が大学2年生のころ。「日本代表で教える内容のデモンストレーションを筑波大学で行っていました。その時に将来はアメリカでやりたい思いを伝えました。」
それからというもの、日本代表でも、チーム内でも「方向性を伝えてくれたり、道しるべになってくれる存在。国籍も違うし、言葉も自由に交わせない中で自分のために本当に考えて下さっています。」という熱心な指導ぶりは、馬場選手のポテンシャルを信じているからこそ。チームの強化はもちろんですが、夢を追いかけるアシストもしています。
指導の中でもハイライトはつきっきりで行うシュート練習。教職課程などの過密日程に加えた厳しいチーム練習のあとに、さらに居残りで行いました。
練習の意図について馬場選手は「やっぱりアメリカを見据えてのことですね。海外で戦うことを考えるなら、『今の外角のシュート確率じゃ通用しないところもある』と言われているので。試合で打つ感覚を身に着けるという意味で毎日習慣のようにルカ・コーチは見て下さいました。」
もともとは持ち味のスピードのあるドリブルやダンクシュートがウリの馬場選手。3ポイントシュートなどの長い距離のシュートは「大学のころは打ってなかったですね。リングにアタックして持って行けたので、必要性を感じていませんでした。ただ今は外国籍選手もいますし、絶対必要だと考え方は変わりました。」
今までトライしてこなかった3ポイントシュート。馬場選手はシュートの確率が上がってきたときの効果をこう分析します。
「3ポイントシュートが決まれば、ディフェンスが外に出てきて自分とリングのスペースも出てきます。そうするとシュートを打つのか、パスを出すのか、自らアタックするのか選択肢も増えてプレースタイルも変わってくるかなと思います。」
試合の解説をされているバスケットボール界のOBの方々も「馬場選手の3ポイントシュートが決まるようになれば、ディフェンスとしては手が付けられなくなる」と口を揃えます。
12月24日現在、馬場選手は25試合に出場し3ポイントシュート試投数は50と多くはありませんが、成功は18で36%という成績。この数字が伸びてくれば自身・チームの得点力向上に加え、アメリカ行きも近づいてくるかもしれません。
馬場選手の所属するアルバルク東京は開幕ダッシュに成功し、20勝6敗で首位をキープ(12月24日現在)。
しかし年末年始の12月31日、1月1日にホーム・駒沢体育館で同地区の強豪・1ゲーム差で2位につける千葉ジェッツとの大一番を控えます。
ニッポン放送でも12月31日、初めてBリーグを中継する東地区屈指の注目カード。
今シーズンここまでの対戦成績は1勝1敗。
千葉ジェッツのホームで行われた11月11日は95-59で千葉が圧勝しましたが、翌12日は67-77と東京が雪辱を果たすなど、やられたらやり返す額面通りの好カード。
果たしてどんな戦いを見せてくれるのでしょうか。
ここで11月の千葉戦を馬場選手に振り返っていただきました。
馬場雄大選手は3ポイントシュート1本、ダンクも決めて10得点。4アシストを挙げたものの、3つのターンオーバーを許すなど、ややちぐはぐな内容に。エース・田中大貴選手を足のケガで欠き今季ワーストの59得点、攻守の切り替えの速い千葉の攻撃の前に敗れ、連勝が9で止まりました。
ゲームハイライト→https://sports.yahoo.co.jp/video/player/534341
初戦を振り返って馬場選手は
「気持ちの問題かなと思います。千葉ジェッツさんは僕たちの連勝を止めるために準備してきたと思いますし、それに比べて僕たちはそれほどの準備ができていませんでした。」
また、持ち前のスピードで流れを変えようと相手の守備を切り裂くようなドライブを見せたものの、ボールを千葉の石井選手に奪われてしまうという珍しいシーンも。
「あそこで(ボールを)取りに来るかっていう感じでした。正直、抜いた時点で勝ちじゃないですか。いかに石井さんがひとつのボール、プレーを大切にしているかがわかりました。でも次は無いですよ。」と不敵に笑いました。
そして翌日はしっかり切り替えたアルバルク東京は千葉・富樫勇樹選手に42点を奪われながらも、持ち前の粘り強いディフェンス陣が千葉ジェッツのスピードを封じて快勝。
ゲームハイライト→https://sports.yahoo.co.jp/video/player/534717
「連敗するわけにはいかないということで、気持ちの準備で抑えるポイントを明確にしていましたし。結果につながったと思います。同じことができれば、今度の試合もこの間(敗れた初戦)のようにはなりませんよ。楽しみにしているお客さんやその日にしか来れないお客さんもいるので全力でやっていきたいですし、結果にもつながってくると思います。負けられないです。」と年末年始はホームアリーナでの連勝を誓いました。
東地区首位のアルバルク東京と2位の千葉ジェッツの一戦。
駒沢体育館のチケットは指定席が既に完売です。自由席もあとわずか。チケットが取れなかった方、そして会場まで見に来ることができないブースターの皆様はぜひラジオでお楽しみください。
12月31日の午後2時30分から
「ニッポン放送イヤーエンドスポーツスペシャル Bリーグラジオ アルバルク東京×千葉ジェッツ」は解説:佐々木クリスさん、実況:煙山光紀アナウンサーでお送りします。ニッポン放送初となるBリーグ中継をお楽しみに!
アルバルク東京 vs 千葉ジェッツ
開催日:12月31日(日)14:05~、1月1日(祝/月)15:05~
会場:駒沢オリンピック公園運総合動場体育館(東急田園都市線「駒沢大学」駅から 徒歩約15分)チケット:https://www.alvark-tokyo.jp/ticket/
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次回はアルバルク東京が対戦する千葉ジェッツの原修太選手にお話を伺います。(清水久嗣)