テレビも新聞もプロ野球の新人合同自主トレのニュースは、早稲田実業から北海道日本ハムファイターズに入団した清宮選手の話題ばかり。
しかし、忘れちゃいけない、スーパールーキーがもう一人います。
オリックスのT岡田選手や、ヤクルトの山田選手を輩出した大阪の名門・履正社(りせいしゃ)から千葉ロッテに入団したドラフト1位ルーキー、安田尚憲選手です。背番号は「5」番。
あの江川卓さんが
「清宮君よりも即戦力」
と断言し、辛口で知られる里崎智也さんも
「現時点で高校ナンバーワン」
と絶賛。さらに、前DeNA監督の中畑清さんが
「将来、3割、30本打つ」と太鼓判を押した、物凄い選手。
高校球界では「東の清宮、西の安田」と騒がれていた怪物スラッガー。身長は清宮選手の184cmを4cmも上回る188cm。体重は97キロと、ガッチリとした体型。星稜高校時代の松井秀喜選手を彷彿とさせる、落ち着いた雰囲気の好青年です。
ゴジラ松井と共通点が多く、右投げ左打ちで、ポジションは高校時代の松井さんと同じくサード。高校生らしく、顔にニキビが少し目立つところも、似ています。高校通算ホームランは、松井秀喜さんの60本をしのぐ65本。
ただ、111本のホームランを放った清宮選手がいる為に、それほど、注目されていませんが、血筋は清宮選手にも負けていません。
安田選手のお父さんは高校の女子駅伝で、おととし2度目の日本一に輝いた大阪薫英(おおさか・くんえい)女学院の名監督。お母さんは元やり投げの選手で、国体出場の経験もあるそうです。さらに、お兄さんはPL学園時代、ドジャースの前田健太投手とバッテリーを組んでいたという現役の社会人の野球選手。まさに、アスリート一家。
去年の秋に行われた18歳以下の野球のワールドカップでは、多くの高校球児が慣れない木製バットに苦しむ中、安田選手はいつものようにヒットを打ち続けました。大会9試合での打率は高校日本代表の4番清宮選手は2割1分9厘と大苦戦。
一方、3番を任された安田選手は3割2分4厘。この木製への対応力が、安田選手の高校生離れしたところです。
プロ入りしてからが本当の勝負。安田選手はライバル清宮選手について、こう言います。
「いつか清宮世代ではなく、安田世代と言われるようになりたい」。
近い将来、そんな日が来るかもしれません。
1月12日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」