2月22日（木）FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！①

平昌五輪で未だ金メダルなし
6：31～ニュースやじうま総研！ズバリ言わせて！：コメンテーター佐藤優（元外務省主任分析官・作家）

【平昌五輪2018】フィギュアスケート　女子SP　エフゲニア・メドベージェワ（OAR）＝2018年2月21日、韓国・江陵アイスアリーナ　写真提供：産経新聞社

平昌五輪で未だ金メダルのないロシア（OAR）～ロシア国民の気持ちは？

開催中の平昌オリンピックにおいて、OAR（オリンピック・アスリート・フロム・ロシア）として個人資格で出場するロシア人選手たちが金メダル0という苦戦を強いられている。この現状について、ロシア国民、プーチン大統領はどう思っているのだろうか？

高嶋）OAR。ロシアからやってきたオリンピック選手と意味づけられていますが、これについてはどのような感想をお持ちですか？

佐藤）これについてはですね、ロシア国内とそれ以外の国でのイメージが全然変わってしまっています。ロシアはね、これだけメダル取れないでしょ。

高嶋）金が一個もない。

佐藤）「そしたらけしからん、うちのチームはどうなってるんだ」という形でブーイングが出ますが、その雰囲気は全然ないですね。どういうことかというと、「ドーピングはどの国もやってるに決まってる。抜き方が他国は上手いだけだ」。それからお目こぼしされてるんだろと。「うちだけ特に厳しくやりやがった。これはロシアに対する不当な扱いだ」と。その中では我が選手たちはよく頑張ってるし、プーチン大統領もカーっとしないでOARなんて侮辱的な形でも参加している。ということはうちの大統領は中々大人だという感じではないでしょうか。

高嶋）それが全体的な空気ですか？

佐藤）そうです。「ふざけるなこの野郎」みたいな、こういう感じになってまして。ロシアの中ではメダルを獲れないというこの状況は、逆にロシアがいかに酷い目に遭わされているかと。だから「我々は力つけないと駄目だな。もうすぐ選挙だ、やっぱりプーチンにもう一期やってもらわないと」と、こういう感じになってきているので、プーチンは内心ではほくそ笑んでるでしょうね。

ロシア国民とプーチン大統領の本音は「ドーピングなんてどの国もやっている。我々は運がわるかっただけ」

高嶋）反省のはの字も無い。

佐藤）要するに反省することは二つ。一つ目は力つけないといけないと反省してます。それから二番目に運が悪かったと。「悪かった悪かった。運が悪かった」と、その二つくらいでしょ。「まずかったよなー、あの小便入れ替えてることがばれて。なんて下手なことをやるんだと、下手打ったな」と。これくらいのことで「悪かった悪かった運が悪かったそれだけは反省してます」こんな感じでしょうね。

高嶋）国際的な制裁とか、IOCのああいう態度だとかすべて関係ないのね。

佐藤）関係ないです。それで、IOCなんてどんなにばっちい連中か、どれだけ金が動くか、汚い話っていうのはこの前ソチやったばっかりだからよく知ってるからなと。「何綺麗ごと言いやがって」と、どうぜこんな感じですよ。あの人たちの雰囲気はそうです。ですから、西側の方でロシアがさぞかし今回しょんぼりしているんじゃないかと思ったら、何今に見ていろよと、今度力つけてやるからなと。こんな感じでしょうね。

高嶋）じゃあ平昌大会のいわゆる試合結果なんていうのは報道されていないですか？

佐藤）報道はされてますが淡々としてますね。

高嶋）ということは制裁を加えて意味はないということですね。

ロシア選手の劣勢は逆にプーチン大統領にとってはプラスの状況

佐藤）殆ど無いです。プーチンにとってはプラスです。要するに、自分たちが不当な扱いをされたからここは一番強い人に投票しようと。だからプーチンの選挙にプラスになってます。

高嶋）そうか。プーチンさんの声は本当、全く聞こえて来てないですもんね。ということは何ら発言をする必要もないほど問題もないという国民の空気。

佐藤）プーチンの選挙対策本部からすれば来月が選挙を睨んで、これは上手く行ってるなと。みんな怒っているし、これでプーチン支持も上がって来るなと、それくらいの感じでしょうね。だからこれだけインターネットや衛星テレビで世界の情報が簡単に入って来る状態になっても、やっぱりナショナリズムっていうのは同じ物が違うように見えちゃうんですね。

高嶋）私なんかは若いとき、スポーツやってるとき、ソビエトの選手のスケートなんか凄かったですからね。だからさぞかしがっくり来てるんだろうなと思ったらそうでもないんだ。

佐藤）そうでもないです。あの国はちょっとわかりにくいところあります。

高嶋ひでたけのあさラジ！
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