誰が「自殺」をさせるのか?日本一のラッパーが語る、現代社会の“悪者”

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5月15日(火)、日本一のラッパー・R-指定と、超絶的なテクニックをもつターンテーブリスト・DJ松永による音楽ユニット・Creepy Nuts(クリーピーナッツ)がパーソナリティを務めるラジオ番組『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)で、自殺に至るきっかけにもなる“同調圧力”や現代社会の問題について触れた。

誰が「自殺」をさせるのか?日本一のラッパーが語る、現代社会の“悪者”

番組前半、リスナーから「Creepy Nutsの楽曲が入ったカセットテープが渋谷で配られていた」という報告がメールで届き、動画配信サービスNetflixで配信中の海外ドラマ『13の理由』(※シーズン2は5月18日から配信)にインスパイアされて制作した楽曲だと説明する。

『13の理由』は、主人公の女子高校生が自殺に至った“13の理由”をめぐる海外ドラマで、ストリーが進むに連れ、ちょっとした勘違いやクラスメイト達が犯した同調圧力という些細な罪の積み重ねが明らかになっていく物語。

Creepy Nutsが提供した楽曲『15才』も学校での同調圧力やスクールカーストを考えた作品となっており、この重いテーマにR-指定は「現代社会や若者の中はSNSというもう一つ社会があって、学生の力関係がより複雑になっていると思う」と、現代は“リアル”と“SNS”の2つの社会が存在して複雑なものだと語る。松永も「人間は3人以上いると政治が始まるから、複数で接している時は同調圧力から逃れられない」と、同調圧力は必ず存在して避けては通れない問題だと続けた。

ドラマについてR-指定は「誰が悪役で、誰が悪くないっていうことではないのが複雑で難しい。皆いいやつだけどどこか問題を抱えていて、同調圧力が生まれる。そういうことがリアルに細かく描かれていた」と感想。DJ松永も、「誰かが明確な悪者だったら話が早いけれど。現実はそうじゃない」と、現代社会で厄介なのは悪者が特定できないことだという。

作品内で自殺した女子高校生は、周囲の友達との些細な仲たがいや勘違い、思い込みから周りとの関係が悪化して取り返しがつかない行為へと追い込まれている。つまり、明確な悪者がいない。

あらゆる言動が、あらゆる角度から捉えられ、さらにはSNSで偏った形で拡散してしまう現代。自殺をしたのは“ドラマの中での話”とはいえ、「誰かを傷つけていないだろうか?」と自分自身の言動や行動を振り返ることも大事かもしれない。

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