ケガで苦しむ栃ノ心を救った春日野親方のことば

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栃ノ心 大相撲

【大相撲五月場所(夏場所)10日目】勝って全勝を守り、支度部屋で笑顔の栃ノ心=2018年5月22日両国国技館 写真提供:産経新聞社

今年の初場所、西前頭3枚目で14勝を挙げ、平幕優勝。関脇に昇進した春場所も10勝を挙げ、今場所は大関獲りが懸かっている栃ノ心関。大関昇進の目安は「直前の3場所で33勝以上」。

今場所すでに11勝している栃ノ心は、3場所合計35勝で、すでに基準を大きくクリアしていますが、「14勝した初場所は平幕で、相手がラクだった。それに初場所も春場所も、白鵬・稀勢の里が休場して、横綱には鶴竜としか当たっていない」と厳しい注文を付ける人もいます。

今日は1敗で追う横綱・白鵬との大一番。誰にも文句を言わせないためにも、是が非でも勝ちたい栃ノ心ですが、白鵬との対戦成績は……なんと、25戦全敗。一度も勝っていないのです。「白鵬も優勝が懸かってるし、今場所もコロッとやられちゃうんじゃないか?」…そんな声もありますが、いやいや、待ってください。

実は今年、栃ノ心は、白鵬に勝っているのです。本場所ではなく、2月に行われた「大相撲トーナメント」の3回戦で対戦し、栃ノ心が勝利。横綱を倒した勢いで、そのまま決勝まで勝ち進み、優勝も果たしています。苦手意識など、すでに払拭。昨日、白鵬戦への抱負を聞かれた栃ノ心はこう答えました。

「やってやる! という気持ちです」 

2006年、ジョージアから18歳で来日。2年後に新入幕を果たした栃ノ心。しかし、2013年の名古屋場所で、右ヒザの前十字じん帯と内側側副じん帯を断裂する大ケガを負い、手術を受け、4場所連続で休場を余儀なくされました。

番付は幕下55枚目まで急降下。リハビリも思うように進まず、落ち込む栃ノ心を支えたのは、師匠の春日野親方でした。強行出場を直訴する愛弟子を

「いや、まだ出ちゃいかん! ここで焦ると力士生命が終わってしまうぞ!」

と諭し、

「相撲をやめて、ジョージアに帰ろうかな…」

と栃ノ心が弱音を吐いたときには、

「バカ野郎! お前はあと10年頑張るんだからな!」

と励ました春日野親方。

栃ノ心がみごと復活を果たし、初場所で優勝したときは抱き合って号泣しました。

果たして栃ノ心は、大関昇進と2度目の賜杯、両方を手にして、再び師匠を喜ばせることができるのか? 今日の大一番に注目です!

5月24日 飯田浩司のOK! Cozy up!「スポーツアナザーストーリー」

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飯田浩司のOK! Cozy up!

FM93/AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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