5/31　FM93 AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ！⑤

石破茂氏「総裁選は無投票であってはならない」と出馬に意欲
7：43～ココだけニュース　スクープUP！：コメンテーター鈴木哲夫（ジャーナリスト）

自民党石破派の政治資金パーティーで講演する石破茂元幹事長＝2018年5月30日午後、東京都内のホテル　写真提供：共同通信社

石破氏が閣僚に入らず水月会を作ったのは総裁選出馬のため

自民党石破派水月会は昨日、都内のホテルで政治資金パーティーを開いた。石破茂元幹事長は、9月の党総裁選に関して、「無投票であっては決してならない。憲法や安全保障財政などについて考え方があるなら立候補し、党員に御審判をいただくのが、党としてあるべき姿だ」と語り、出馬への意欲を示した。

飯田）一方で「国会が開かれているときは法案をあげる努力をしなければ」と明言は避けたとも伝わっています。鈴木さんは現場にいましたか？

鈴木）行きました。人はかなり集まっていて、熱気がありましたね。ちょうど来賓で来ていた竹下派の竹下会長が、「これだけ人が集まって羨ましい」と挨拶していましたね。20人そこらの派閥なのに、これだけ集まったのかという印象はありました。
ハッキリとは言っていませんが、石破さんは何のために閣僚に入らず水月会という派閥を作り、やってきたのか。すべては総裁選に出るためです。国会が終わってから、ハッキリ出馬表明することになるでしょうけれど、意欲とかではなく「出る気持ちに間違いはない」としていいと思います。

政治には常にライバルが必要

飯田）メールでも石破さんの動きについて、けっこういただいています。いくつかご紹介します。“てっちゃん”さんからは「総裁選出馬について、自派のパーティーで意欲を示したそうですね。国会が終わるまで正式表明しないのでしょうが、出馬して欲しいです。政権に緩みが見えるなか、意欲ある人はみんな出馬して、緊張感のある盛時にするためにも、総裁選実施を願っています」というご意見です。
また、厳しいご意見もあります。“やすさん”さん「北朝鮮との瀬戸際外交が続くなか、総理の背後から弾を撃つような言動には同意しかねます。国難、ここに見るときは、一枚岩になってくれと願うばかりです」というご意見をいただきました。

鈴木）いろいろな意見があると思います。私は政治に常に必要なのはライバルだと思います。与党に対しては、野党の固まり。いつでも政権交代ができる緊張感があって、初めて政権はピリピリするし、国民の声を聞くようになる。いまのところ野党はバラバラで、これもしっかりやって緊張感を作って欲しい。これは、自民党内でも言えること。安倍さんに対するライバルがいなければ、生意気な言い方ですが、政権は成長しない。
かつての自民党では、「いや、あなたが転べばすぐ、これだけの総裁候補がいるよ」と切磋琢磨する、それが自民党の強さであり、懐の広さだった。政権与党の矜持だった。やはり安倍1強というのは、外交とかは確かに政権が安定した1強の方がいい場合はあります。ですが、一方で内政はというと、どうしても緩んだり、現在の問題はもしかしたら全部そういうところから来ているかも知れない。やはり安倍さんにライバルがいて、緊張感を持って前へ進んでいくような、そういうのが必要。そのためには、みんな出なきゃダメですよ。石破さんも出なきゃダメだし、それが責任だと思う。ある意味では岸田さんや野田聖子さんも。総裁選をやって誰が勝つか分かりませんが、勝ったらそこで1枚岩。そこが自民党の懐の深さ、与党の矜持だと思います。そういう意味での、石破さんの出馬と捉えるのがいいと、個人的に思います。

安倍総理と石破氏の最大の政策の違い

飯田）そうやって、切磋琢磨していく。かつては「党内政権交代」という言葉もありました。政策が広く行われればいいな、と思いますが、もし石破さんが出るとすると、どれを核にして政策を訴えていくと思いますか？

鈴木）簡単に言うと、安倍総理との最大の違いは安全保障だと思います。もちろん、日米同盟を中心とするのは、見ている方向は一緒だけれど、プロセスや手段がかなり違う。特に、沖縄の基地問題のときに石破さんと安倍総理の考え方の違いをものすごく感じました。自衛隊の存在そのものも違う。
もう1つ、あえて違うべきだと思うのは経済政策であり、この先の厳しい日本の時代をどうするか。つまり、安倍総理の打ち出している「高度成長の夢をもう一度、とは言わないがそういうことでGDPを上げていこう」という方針。それに対して、実はそれはアベノミクスも含めて短期的に終わった。これからは地方創生という、新しい政権構想のなかに、石破さんは入れようとしている。これから少子高齢化の厳しい、自治体もどんどん消えていくなかで、どういう日本の経済の社会保障の仕組みを作っていくか。そのベースが何かも、議論して欲しい。この辺を、総裁選で意見を戦わせて……もう1人くらい出てきてもいい。もっと若い、「次世代はまかせろ。あなたたちはもう後ろに下がってくれ！」くらいの若手が出てくるとか……この辺で議論すれば、自民党の深さが見えてくると思います。

飯田）小泉さんとか？

鈴木）うーん、小泉さんは次の次くらいかな？

飯田浩司のOK! Cozy up！
FM93AM1242ニッポン放送 月～金 6:00～8:00