舘ひろしが「現場は楽しくなくてはいけない」と言うワケ

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6月5日放送 ゲスト:俳優 舘ひろし 第2回

終わった人

映画「終わった人」6月9日(土)ロードショー(C)2018「終わった人」製作委員会

現在上映中で話題となっている映画『終わった人』。原作は内館牧子の同名小説で主演は舘ひろし。これまでドラマや映画で幅広い役どころを演じてきた舘だが、ここでは大手銀行の出世コースから外れ、そのまま定年退職した元会社員に扮する。監督は『リング』などホラー映画で知られる中田秀夫監督。

黒木)共演した映画『終わった人』には定年退職がありましたが、我々は定年がないですよね。定年にリアリティがないですよね。

舘)でも、実際に自分のなかにないものを、お芝居でいっぱいやっていますから、それはどうってことはない。ただ、僕らの仕事は定年がないから、その分どこか自分で決めなきゃならないときがあるのかな、とは思いました。

黒木)『終わった人』のような作品は珍しいですか? アクションとか、カッコいい役が多いじゃないですか。

舘)「コメディやってみたいな」というのがいつもあって。僕はずっと『あぶない刑事』を柴田くんとやっていて。そのとき、彼のお芝居にスゴく憧れていました。「ああいう、軽いお芝居ができたらいいなぁ」って。ずっと憧れていて。
この年になって、あれほどではないですが、そういうニュアンスが出せるようになったかな、という感じ。だから楽しいです。

黒木)今回、舘さんはスゴくコメディアンだと思いました。

舘)本当? それは嬉しいですね。

黒木)おかしくておかしくて。現場も本当に楽しかったのですが、妻の私に全然見向かないんですよね。全然気にしない。「妻の私」が何を言っても、全然聞く耳を持たない。

舘)そこが、この映画では、黒木さんがそういうクールな妻を演じてくれている分だけ、僕は遊ぶスペースができるんです。そういう意味ではとてもやりやすくて、楽しかった。やりたい放題という感じでしたね。

黒木)「仕事へのスタンス」というとどんなものですか?

舘)僕は1つだけ。「現場は楽しく」です。それは多分、『刑事貴族』鋸路から同じだと思いますが、僕は自分の作品で、絶対に現場は楽しくないとダメです。

黒木)だからご一緒すると楽しいんですね。

舘)撮影現場の力は、画に出ると必ず信じています。もし、撮影現場が殺伐としていると、画も殺伐としたものになると思うので……そういう意味では、とにかく現場はみんなが楽しく。

黒木)そういう楽しい現場がきっと『終わった人』のなかに?

舘)感じてもらえるといいですね。

舘ひろし/俳優・シンガーソングライター

1950年、愛知県名古屋市出身。
1975年、原宿・表参道を拠点としたバイクチーム「クールス」を結成。選抜メンバーで結成されたロックバンド「クールス」のボーカルとしてレコードデビュー。その後ソロデビューし、シンガーソングライターとして活躍。
1976年、映画「暴力教室」で俳優デビュー。
数々の映画・ドラマに出演し、「西部警察」への出演を機に渡哲也さんと出会い、石原プロモーションへ入社。アクションからコメディまで幅広い役柄で数々の作品に出演。

(2018年6月5日放送分より)

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