「垣花正　あなたとハッピー！」（6月20日放送）に、経済アナリストの森永卓郎が出演。日経新聞のマーケティング紙「日経NJ」で発表された2018年度上半期のヒット商品番付表から4つの商品を取り上げ解説した。

大関『フリマ経済圏』～オッサンの発想になかったメルカリ

これは世の中が中古品に対する抵抗感が日本はなくなったということです。日本人は戦後、新品を買っていたものです。それが中古でもいいとなった。
私は10年前に「ファッションをネットで買うということはありえない」と言い続けていました。似合うかどうかもわからない、サイズも合うかどうかわからないのだから。
でも、いまの若い人はスマホでポンポン買います。「なんで買うの？」と聞くと「合わなかったら、売ればいい」と言うのですが、この発想はオッサンたちにはなかったですね。ちょっと着て、売ってしまう。そのニーズをこのメルカリは見事にとらえたわけです。

前頭筆頭『高アルコールビール』

高アルコールというのはビールにしろ、ハイボールにしろ、いますごく受けています。この正解は一つ、「安く酔っぱらえる」ということ。コストパフォーマンスなのです。値段は変わらないのに高アルコールのほうが早く酔える。
アルコール度数の低いものだとどうしても2本目を買うのですが、高アルコールのものだとロング缶1本ですむ。極めて合理性のある商品です。大ヒットで、1か月で100万ケースを突破しました。

前頭筆頭『強炭酸』

ユーロッパでは水を頼むと「ガス入り」かそうでないかと聞かれます。それほど炭酸水はポピュラーなのですが、日本では炭酸というとコーラなどをさす場合が多かった。
これも同じような値段ならば、水を買うよりも炭酸入りのほうがお得感があります。しかも強いほうがいい。また、強炭酸だと満腹感になるので水を飲みすぎないというメリットもあるようです。ダイエットにもつながります。

前頭『夜マック』

すべての店舗ではないのですが、100円追加するだけで2倍になる。肉が1枚だと晩御飯としては物足りないかなという感じですが、これだと、夕ご飯になります。ビックマックの夜マックだと肉が2枚増えるので4枚になります。

お得に暮らしたい庶民のニーズに合ったヒット商品

安倍政権が発足後の5年間で実質賃金は5％下がっています。みなさん、お得に暮らしたいというニーズがあるのだと思います。そこにピタッとはまったのがこれらのヒット商品なのだと思います。

垣花正 あなたとハッピー！
FM93AM1242 ニッポン放送　月-金　8:00-11:30