日本の下請け業者に深刻な影響を与えるトランプ大統領の発言

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月23日放送)ジャーナリストの鈴木哲夫が出演。北朝鮮問題以外の、日米で話し合うべき意外なポイントについて解説した。

日米首脳が電話会談~北の非核化に意見交換

安倍総理大臣は昨夜、アメリカのトランプ大統領と電話会談した。北朝鮮非核化へ向けた対処方針について意見交換をしたと見られている。以下は会見後に記者の質問に答える安倍総理。

安倍総理)劇的な米朝首脳会談から数カ月が経過しましたが、最新の情勢分析を行い、同時に今後の北朝鮮に対する方針について綿密な打ち合わせを行いました。

飯田)アメリカのポンペオ国務長官が近くに北朝鮮訪問を予定しているということで、今回はアメリカ側の呼びかけでの電話会談だったようです。北朝鮮の話が中心になったのでしょうか?

鈴木)そうですね。何となく息詰まり感みたいなのがあります。再度、これから動き出すということでしょう。トランプ大統領も「もう1回、金正恩に会ってもいい」と言い出しているし。そこへ動く前に、日本とすり合わせておかなければ、ということだと思います。
ただ、政府側ではなく、自民党にいる安倍さんの外交に強い側近の方が言うには、「とにかくトランプ大統領は中間選挙に向けて、北朝鮮についても下手したら利用して、選挙が終わったら『止めた』と言うかもしれない。だから、日本は姿勢を変えずに、振り回されないで、安倍さんも冷静に受け答えをして、確認だけをやっていく。そんな感じでいいのでは?」ということです。そう言う側近もいます。

日本の下請け業者にも影響を与えているトランプ大統領の発言

しかし、日米関係は北朝鮮も大切ですが、先日とある地方の下請け業を経営している、自民党支持者の方の集まりに行ってきたのです。「なるほど」と思ったのは、実はトランプ大統領は中間選挙に向けていろいろなことを言ったけれど、特に貿易について、関税をかけるとか好き放題に言いますよね。実際に最後どうするかは別にして、やはりああいう発言をすると、日本の元請け企業は発注を1度見合わせるのだそうです。「トランプの発言は信用できないから、いままで通り物作りしよう」ではなく、元請けは様子を見てしまう。すると発注が止まってしまうから、下請け企業全体に影響が出てしまうのです。

飯田)収益の見込みがなくなってしまいますよね。

鈴木)そうです。波があるわけです。そういう意味では、中間選挙に向けたいろいろな発言に、実は日本の地方の下請け業者も振り回されているのです。「安倍総理には、何でも言える関係だからこそ、北朝鮮について以外にも、貿易についてもどんどんトランプ大統領に言って欲しい」と支援者の人の声がありました。なるほど、と思いました。安倍総理も貿易について、チャンスがあればトランプ大統領にいろいろ注文を付けるようなことも、ぜひやってもらいたいなと感じました。

飯田)新しい枠組みでね。こちらは茂木さん。向こうはライトハイザーさんで(日米通商協議を)来月またやる、と話が出ていますよね。

鈴木)そうですね。だけど、過去の経産省OBなども言うことですが、とにかく安全保障を盾にしてアメリカは好き放題言ってくるのですよ。「誰に守ってもらっている。だから譲れ」と。タフな交渉です。現場同士にも期待していいのですが、やはり最後にはトップの安倍総理がビシッと言うような、そういう貿易での日米関係もぜひ進めて欲しいと思います。

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