米中安保協議が中止~貿易戦争からの関係悪化が波及
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月2日放送)にジャーナリストの有本香が出演。中国側が中止を伝えた米中の外交・安全保障対話について解説した。
米中の外交・安全保障対話が中止へ
ニューヨークタイムズなど、アメリカの複数のメディアは政府当局者の話として、10月中旬に予定していたマティス国防長官の北京訪問と外交・安全保障対話に関して、中国側が中止を伝えてきたと報じた。
飯田)理由は明らかにされていませんが、貿易戦争を巡る部分が安全保障分野に波及してきたということで。いよいよ本丸に迫るところがあるのでしょうか?
有本)そうですね。ロシア製の武器を中国が購入したという点もあり、軍備を調達する部門、これも制裁対象にしたということでしょう。しかし複数の方も仰っていてその通りだと思うのですが、今回のこれは、貿易戦争・貿易問題ではないですよね。言ってみれば中国そのものに対しての大きな揺さぶりで、安全保障に直結している話だと思います。大戦前のハル・ノートになぞらえて、トランプ・ノートという言い方をする人もいて、言い得て妙だなと思います。それを突き付け、「やるかやらないかだ」と、選択の余地を与えていないのです。単に関税が引き上げられるといった話ではなく、中国が力を入れてきた最先端の分野から手を引けということですし、いままで中国が国際ルールに乗っ取らない形でやってきたスパイ行為をやめろということです。
関税のことばかり言われますが、中国の製造業でいちばんの問題点は、国内でも問題でしたが、過剰生産という部分にあります。なぜ過剰生産が可能かと言うと、1つは中国国内の金融機関が、製造する量を対象にお金を貸し出すという点。もう1つは補助金が出る。これをやめろという話ですよね。ここに手を出して来たということは、中国の体制そのものを大きく揺るがす要求なのです。
飯田)最終的には自由化しないといけないけれど、そうすれば共産党独裁が崩れるということですね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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