オリラジ中田が語る、大阪への恐れと“東京吉本”の孤独

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毎週水曜日午後6時から放送のニッポン放送「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」。2時間半にわたる“本音”トークの中から、allnightnippon.com編集部が厳選した内容を、中田敦彦の“熱い語り”そのままに、毎週お届けする。

「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」今週の“中田論” 第16回(1月16日放送分)

 

オリラジ中田が語る、大阪への恐れと“東京吉本”の孤独

僕、地元が何個かあって。大阪と――大阪でいうと、俺大阪のイメージ全くないんですけど、親父の仕事の都合で佐賀県で生まれて、2,3か月したら大阪に行ってるんですよ。大阪の高槻市っていうところで9歳まで育って、そこから小学四年で山口県に行くんですね。で、小学四年から中学二年まで山口県で、中学三年のときに東京の練馬に行く、っていう、まあ微妙な変遷を経てるので、どこが地元って言われると非常に困る。

大阪、9年間いたけれども、大阪弁ですらないし、9年しかいない。大阪の人っていうとかなりバリバリの大阪弁って人が多いじゃないですか。(自分には)大阪のアイデンティティもあんまない。山口県は、つったら4年しかいない。東京人か、っつうと、中学三年で来てるわけだから、みんな上京してきてるときって大学一年生のときに上京してくるから、そっから考えると4年早いだけ。って考えたら、どこ地元? って思ってたんですけど、意外と全部が地元とも言えるんだな、という風に最近思ってきて、これポイントだろ。

この前、山口県での仕事をやらせていただいたときに、地元じゃんここも、と言って。(以前番組で山口県産の日本酒の)「獺祭(だっさい)」の話しませんでした? しましたよね? 「獺祭」すごいよ、みたいな。あれの何がすごいって、そのテクノロジーで味を安定させた初めての日本酒であるにも関わらず、地元の人からその成功をちょっと疎まれてるっていう事があって。山口の人がプッシュしたいものと、みんなが求める山口県がずれてる。これって結構ビジネスチャンスじゃない? って言っていたときに、実は山口県の長門市に「星野リゾート」(長野県に本社を構える総合リゾート会社)が2020年に出来るんですよ。「星野リゾート」には「星のや」とか「リゾナーレ」とか「界」っていうブランドがあるんですけど、その中の「界」っていうね、和風のリメイク旅館が出来る。だから非常に盛り上がるんですよ。で、俺は今、長門市の人とちょっと話して、自分の地元に貢献するってことをやってみたいな、と思って。今年はあと、大阪でもイベントしたいな、と思って。

僕、ずっと大阪を恐れてたんですよ。なんか「吉本」っていっても、吉本工業って面白いのが、大阪本社と東京本社、両方あるんすよ。で、大阪NSC(新人養成所)と東京NSCあるんすけど、このね、世界の分かれ方えぐいんですよ。これしかもね、東京吉本の孤独ってまだしっかり語られてないと思うんだよなぁ。東京吉本の孤独ってえぐいんですよ。

何でかっていうと芸能事務所の中でいうと、みんなから「吉本でしょ」って言われる。「吉本の人でしょ」って。特にお笑いの他の事務所からすると吉本って大きいし、イメージも強いから、「良いっすね、吉本さんは」とかいう言われ方もするし、「いや吉本のやり方気にくわない」とか「吉本芸人ってこうだよね」とかっていう言われ方もするし。だからみんなからは「吉本の」って思われるのに、吉本の中からするとめっちゃ小さい勢力なんですよ。だって東京に師匠いないですからね。師匠つったらNGK(なんばグランド花月)とか、大阪のカルチャーなんですよ。で、今の経営陣、全員大阪人なんですよ。大崎さんだの岡本さんだの、藤原さんだの、有名な、あの界隈。「ガキ使」界隈。あの人ら全員大阪人。で大阪の人、全員吉本好き。吉本も大阪大好き。

そんな中で「東京の子ら」なんですよ、俺ら、やっぱ。吉本の大阪の先輩ってやっぱ大阪の後輩大好きなんですよ。何でかっていうと、やっぱ同じ辛さわかるから。大阪から東京に出てきた時の疎外感とか壁とかもいっぱいわかるから。どうしても大阪の後輩の事、好きだとおれは思うんですよ。そうなったときに、東京っていうのはなんかちょっとね、あって。俺なんの話してたんだ?――イベントの話だ。

そう、だから「大阪って怖いな」って思ってたの、勝手に。だけど、俺大阪の高槻の出身でもあるし、吉本の所属だよね、俺。だとしたら、なんで大阪と向き合って来なかったんだ、と思って。大阪と山口と向き合おう、と。で、今(自身が運営する)オンラインサロンと向き合ってるじゃないですか、デジタル。で、地方。大阪、山口にも目を向ける。で、さらにアジア、台湾と上海。「地方」「デジタル」「アジア」って、俺言い出したんですよ。よくよく考えたら、これ、吉本の社長の大崎さんの(掲げている)テーマと同じなんですよ。え? 一緒? っていう。雑誌読んだら地方、アジア、デジタルって数年前から大崎さん言ってたんですよ。何言ってんだよ、って思ってたけど。いや、マジだ! って。いや大した社長ですよ。

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