「オレの後継者だって? メッシにそんな重荷を背負わせるんじゃないよ!」マラドーナ

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偉人の歴史に残る場面での名言を取り上げる 「高嶋ひでたけと里崎智也サタデーバッテリートーク」の“名言名場面プレイバック”。3月30日放送では、スポーツ界のお騒がせ男たちのハチャメチャ名言を紹介した。

「オレの後継者だって? メッシにそんな重荷を背負わせるんじゃないよ!」マラドーナ

サッカー南アフリカW杯2010 準々決勝 アルゼンチン対ドイツ代表 アルゼンチンのディエゴ・マラドーナ監督=現地時間2010年7月3日、南ア・ケープタウンのグリーンポイント競技場 写真提供:産経新聞社

まずは、プロ野球。
メジャー通算176本塁打という実績をひっさげ、1984年、鳴物入りで近鉄に入団した、ドン・マネーという選手がいました。ところが当時の近鉄は、大変な貧乏球団。マネーに用意された住居もボロボロだったそうです。で、期待のドン・マネー。こんな捨てゼリフを残して、4月中に帰国してしまいました。

「ゴキブリが出る! ゴキブリが出るんだよ!」

家族一同「とてもじゃないけど耐えられない」ということで、すぐさま帰国を決意したそうです。

続いては、2012年、ソフトバンクにやって来た、ブラッド・ペニー投手。
なにしろ、2006年のナ・リーグ最多勝投手ですから、実績は申し分ありません。本人も自信満々、満を持しまして、開幕5戦目で先発。ところが4回もたずに6失点KO。問題は、このあとです。
マウンドを降りたあと、ペニーは、右肩の違和感を訴えました。球団サイドも慌てまして、すぐさま大きい病院で精密検査を受けさせた… でも全く異常なし。このとき、ペニーが吐いたセリフというのが、コレです。

「アメリカの病院じゃないとわかるわけないだろう!」

結局、5月には退団、アメリカへと帰って行ったのです。帰国直後、ツイッターに書き込んだセリフというのがコレです。

「It's great to be back in the states!!!!!(アメリカに帰ってこられて最高だぜ!!!!!)」

トランプ大統領じゃありませんが、どこまでも「アメリカ・ファースト」の助っ人でした。

2005年、「抑えの切札」として巨人にやって来た、ダン・ミセリ投手。
終盤の大事な局面で登板する度に、滅多打ちを食らいまして、開幕から4試合で7失点。この時点で、防御率「23.63」という、すさまじい成績となりました。するとプライドだけは高いミセリ、何とこう言ってのけたのです。

「こんなリトルリーグみたいな狭い球場でやっていられるか!」

… ハイ、もちろん、すぐに帰って行きました。

続いては、ボクシング界のお騒がせ男、元世界ヘビー級王者、マイク・タイソン。
97年、ホリフィールドとの試合では、「耳噛み事件」という世紀の大反則を犯しましたが、この頃は、発言のほうもハチャメチャ、ムチャクチャです。「耳噛み事件」の3年後、テレビ番組に出たときのこと。
止めようとする司会者を無視しまして、タイソンの大暴走が始まりました。

「俺は史上最高だ! 最高に勇敢で最高にワルで、冷酷なチャンピオンだ! 誰も俺を止められない! 誰も俺に追いつけやしない! 俺ほどの男は、ほかにいない! ハァ? レノックス・ルイスだと? あんなボクサーは話にならないぜ! オレはアイツの心臓を食らいつくしてやる!」

悪役レスラーでも、ここまでの暴言は吐かないでしょう。

最後は、サッカー界、アルゼンチンのディエゴ・マラドーナ。
現役時代は「神の子」とか「闘牛士」と呼ばれていたものですが、引退後は、あまりに暴言が多いってことで、すっかり「悪童」と呼ばれることのほうが多くなりました。

まずは、同じアルゼンチンのリオネル・メッシが、「マラドーナの再来」「後継者」と騒がれ始めた頃の発言です。

「オレの後継者だって? メッシにそんな重荷を背負わせるんじゃないよ!」

如何でしょうか、このプライド。天才のオレ様の後継者など、現れようがない! というワケです。さて、マラドーナと言えば、ブラジルの英雄、「神様」ペレと、極端に仲が悪いことで有名です。子供の頃、貧しかったマラドーナは、同じく極貧から身を起こしたペレに大変な憧れを抱いていたのですが… ある年のワールドカップで活躍できなかったときにペレから酷評されまして、それ以来、ペレのことが大嫌いになったのだそうです。で、マラドーナ。ペレのことを、いろいろな角度から“口撃”しています。

「アイツは人気でもオレに負けてるし、仕事もないからすぐオレに噛み付いてくる! アイツは骨董品だ! 早く博物館に戻れ!」

「なに? ペレが天才だって? じゃあマラドーナは神だ!」

「もし天国にもサッカーがあって、そこでプレーできるなら嬉しいよ。ただし、ペレにはいて欲しくないね!」

心から嫌いなのが、ひしひしと伝わって来ますね(笑)。
最後に、「悪童」マラドーナ、極めつけの暴言を紹介しましょう。2010年のワールドカップ。当時マラドーナは、アルゼンチンの監督でした。このとき、「パウル君」という、勝敗の予言をするタコがいたのを覚えておいででしょうか? 予言的中率は8割を超えているということで、世界的な話題を呼んだものです。で、この大会の準々決勝、アルゼンチン対ドイツ。パウル君はドイツの勝利を予言しまして、これもみごとに的中させました。ところが、このタコの予言に本気で大激怒したのが、われらがマラドーナ。この年の10月、パウル君はタコとしての天寿を全うしたのですが、この直後、マラドーナは、ツイッターで、こう吠えました。

「この、予言タコ野郎! オレはオマエが死んでうれしいよ! ワールドカップで負けたのは、オマエのせいだ!」

いちおう念を押しときますが、これ、タコに向かって怒っているのです。お上品な正統派ばかりじゃ、どうにもつまらない。ときにこうしたアウトローたちが出て来るのも、スポーツの醍醐味のひとつかもしれません。

高嶋ひでたけと里崎智也 サタデーバッテリートーク
FM93AM1242ニッポン放送 土曜18:00-20:30

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