統一地方選挙~福岡・島根の自民推薦敗北がどう影響するか
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月8日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。4月7日に行われた地方統一選挙について解説した。
統一地方選挙~自民党候補、三府県で敗北
4月7日、統一地方選挙前半戦の11道府県の知事選、6政令市長選、41道府県議選、17政令市議選の投開票が行われた。注目の大阪W選挙では知事市長ともに大阪維新の会が勝利。保守分裂の構図となった4つの知事選では、福井と徳島で自民党側の候補が、島根と福岡で県議団や自民の一部国会議員が支援する候補が当選を果たし、2対2、いわば引き分けとなった。
飯田)引き分けという書き方をしているところもありますが、ある意味、自民党の内部分裂ということで、野党候補に負けたわけではないという形ではありました。唯一、与野党対決だったのは北海道知事選ですが、ここは自民党の候補が勝っています。
須田)北海道に関して言いますと、これからの参議院選挙に対しての大きな試金石、つまり野党候補が強みを発揮できるのかどうかが注目されましたが、結果的に惨敗ということになりました。野党共闘をすすめる野党陣営は体制立て直しになると思います。
飯田)かつて北海道は民主王国と呼ばれて、非常に左派系が強いところではありました。
須田)衆議院の北海道1区には、横路さんという圧倒的に強い旧社会党の方が勝ち続けた。そういう道の都ですらそうですからね。
飯田)メールもいただいています。“もっちゃん”さん、葛飾区の方。「元夕張市長の鈴木さんが北海道知事当選。夕張の財政立て直しなど、実績から考えると当然だとも思います。北海道の次はどうでしょう、鈴木さんが都知事になってくれないかな。この手腕が必要だと思うのですよね。実行力とか」。
既得権益者が多く、改革が進まない北海道
須田)北海道は非常に既得権益者が多いのですね。だからなかなか前に進まない。その一方で、人口減少や経済的な落ち込みなど問題は山積です。これをどうテコ入れして行くか、非常に難しい地域です。ですから若い力というよりも、権益を持っている人たちとどう折り合って行くのかというところが、今後の道政の注目ポイントだと思います。
飯田)それから分裂選挙でいろいろ報じられていますが、福岡は現職3選と。麻生さんなどが立てた候補があっという間に負けてしまいました。
須田)この辺りが、麻生さんの自民党内、政権与党内での影響力がどうなって行くのかというところですね。しかし、麻生さんと対立関係にある二階幹事長。こちらの方も3回も現地入りした大阪で勝つことができなかった。まあ、党内では痛み分けなのかなと私は見ています。
飯田)その力学にはあまり変化はないかもしれない。
竹下派の退潮がどのように影響するか
須田)問題なのは島根ですよ。これも保守分裂。しかも44年ぶりの保守分裂です。もとは亡くなられた竹下登さんのおひざ元なのですけれどね。ここで結果的に竹下ファミリーが負けた。この敗北による竹下ファミリーの退潮が、今後どのように影響するのか。
飯田)竹下派政権は会長が病気療養中というところだから、一気に何か変わるかもしれないですよね。
須田)しかも次の参議院選挙では参院トップの吉田さんが出るのか出ないのか、まだ見えて来ていませんからね。竹下派の。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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