大阪ダブル選挙~行政改革は必要
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月19日放送)にジャーナリストの有本香が出演。地方選と参議院選が重なる亥年選挙について解説した。
統一地方選と参議選が重なる亥年選挙
12年に1度、統一地方選と参院選が重なる今年は亥年選挙。知事選は明後日21日木曜日に告示日を迎え、ダブル選挙で沸く大阪府知事選とその後、告示される市長選に注目が集まっている。
飯田)統一地方選、ある程度いろいろなところで候補者の擁立など、県連単位で揉めていたりということは報じられて来ましたが、ここに来て俄然大阪が注目を集めています。
有本)亥年選挙はよく荒れるという言い方をします。12年に1回統一地方選と参議院選挙が重なるので、ものすごく選挙をしているという感じの年で、いまから12年前の亥年選挙はどうだったのかと言うと、当時も安倍政権でした。第一次安倍政権で、自民党が負けて安倍政権が力を失って行くきっかけになった選挙でした。その辺りは安倍総理も心にあると思います。覚えているのは、選挙で負けると同時に残念な問題があって、当時の慰安婦問題。アメリカ議会でこの慰安婦問題に関して、韓国や向こうの華僑の人たちによるロビー活動があり、またカリフォルニア州選出の日系だという議員から議案の提出があって、日本に対する非難決議のようなものがされてしまうのですよね。これで安倍政権は大分ダメージを受けた。それから、行革をやろうとしていたのですね。第一次安倍政権では随分いろいろなことを手がけましたけれども、この行革が官僚側から相当な反発を招いていたことも事実です。その安倍政権のときに緒を就けて、その後の自民党政権で揉んで行ってできたのが、12年前に起案されていた省庁の人事をある程度一元化しようというものです。省益で動くのをやめようということですね。
飯田)より政治主導でやって行こうという。
有本)とくに幹部の人事は、ある程度一元化してやって行く。そしていまそうなっていますよね。
飯田)内閣人事局というものができました。
有本)そこで問題なのですけれど、第二次安倍政権になって、またそこを問題にされているではないですか。メディアも一緒になって「官邸が力を持ちすぎるのではないか」、「役人が皆官邸を忖度するのではないか」と言いますが、これは憶測ですね。そういう話になっているのだけれど、その間にあった民主党政権のときは政治主導が良いのだと言っていましたよね。一体どっちなのかという話ですよ。
飯田)しかも政治主導のはずだった民主党政権は、果たして本当に政治主導だったのか。
有本)まったくそうでは無かったということなのでしょうね。あるときは政治主導が良い、行革が大事だと言い、それをある程度実現するとそれはダメだと言うわけですよ。何だかわけがわからないですよね。
国民にとって選挙は会った方が良い
飯田)正に大阪も同じような。
有本)大阪も同じなのですよ。私はやはり行政改革は必要だと思います、日本の場合は特に。これは行政でも民間企業でもそうなのですけれども、組織は放っておいたら肥大化するし、腐敗するという運命をたどりがちですよね。
飯田)仕事のための仕事を作り出しますよね。
有本)特に行政だと、そういうところがあります。それから自分たちの組織を守りに走るのは当然だと思います。それを常に政治家がどのようにリフォームして行くかが大事なことなのです。その一方で、特に地方自治体の場合はそれによって住民サービスに低下を招くということではいけないわけです。だからこの大阪の選挙も例によって、この選挙に大義があるかないかということを言っているのだけれども、私が常に思うのは、選挙の大義をまず問うということ自体がナンセンスだと思う。住民国民にとっては、選挙はあった方が良いのです。自分たちの意思を反映できるので、主権の行使そのものでしょう。それをあまりに長々と議論することは、もうその時点で少し胡散臭いと思う。
飯田)政策の方を議論して欲しいところですよね。
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