都構想の本質は大阪市の解体 公明党と維新の会は折り合えない

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月11日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。大阪都構想を取り巻く問題について解説した。

都構想の本質は大阪市の解体 公明党と維新の会は折り合えない

大阪クロス選 記者会見する松井一郎・大阪府知事(左)と吉村洋文・大阪市長=2019年3月8日 大阪市中央区 写真提供:産経新聞社

大阪ダブル選挙~自民党が出馬要請した辰巳琢郎氏は固辞

大阪府の松井知事と大阪市の吉村市長はいわゆる大阪都構想実現に向け、週末に辞職願を提出した。松井氏が市長選挙に、吉村氏が知事選挙に立候補することを正式に表明している。このダブル選で、自民党は大阪市出身の俳優、辰巳琢郎氏に出馬を要請したものの、辰巳氏は昨夜(3月10日)、「家族の同意が得られなかった」と断った。

飯田)週末、降って湧いたように辰巳さんの名前が出て来て、夜遅くになってこれを固辞したということが発表されています。

須田)これは大阪維新の会と公明党のガチンコの喧嘩が、こういった事態を招いているわけです。なぜ喧嘩したのかと言うと、大阪都構想を果たして実現するのかどうかで思惑の違いがあったのです。ただ私は、維新は騙されたのではないか、公明党にしてやられたのではないかと思うのですよ。

都構想の本質は大阪市の解体 公明党と維新の会は折り合えない
公明党が維新の会と本質的に相容れない理由

須田)大阪府議会においても、政令指定都市の大阪市議会においても、維新は過半数は握っていない。加えて市議会選挙は中選挙区制ですから、過半数を握ることは相当難しいのですね。そのなかで大阪都構想を住民投票までもって行く、市議会・府議会の了解を得るためにはどうしたらいいのかと言うと、どうしても公明党の協力が必要なのです。ただ公明党にとっても、やはり大阪という土地柄では維新の会がとんでもなく強いのですよ。

飯田)強いのですね、やっぱり。

須田)公明党も太刀打ちできない状況にある。特に国政選挙、公明党の候補が立つ選挙区においては、維新の候補が対立候補を送るのを見送るとかね。

飯田)特に衆議院選は。

須田)そういう配慮を見せているから、公明党は大阪で存続して行ける状況にあるのです。ですから維新の協力は公明党にとっても必要、維新にとっても公明党の協力は必要なのですが、実は公明党は絶対的に、都構想反対なのですよ。都構想の本質は何かと言うと、政令指定都市で都道府県庁と同じくらいの権限を持つ大阪市の解体ですから。

飯田)そうですね。本質はそこですからね。

須田)大阪市の解体は、すなわち大阪市議会の解体につながるのです。実は関西公明党、関西創価学会にとって、大阪市議会は力の源泉なのですよ。そこが予算を握っているからこそなのです。だからどうしてもそこは折り合えない。ここがいちばんのポイントだったわけですね。

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