ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月1日放送)ジャーナリストの須田慎一郎が出演。公明党大会で山口代表が6度目の当選が承認されたことを受け、変化しつつある公明党の現状について解説した。
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政治 無投票で代表選6選を果たし記者会見に臨む公明党・山口那津男代表=2018年9月19日午後、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社
公明党大会~山口氏が6度目の党代表に
昨日行われた公明党大会。代表戦にただ1人立候補した山口那津男代表の、6回目の当選が承認された。幹事長を務めていた井上義久氏は副代表に就き、新たに幹事長には、斉藤鉄夫氏が幹事長代行から昇格した。
飯田)山口・井上体制から山口・斉藤体制に変わった。この影響についてどうですか?
須田)そもそも、山口代表についても本来ならば交代と言われていました。しかし、続投が決まった。安定感があることと、最大の支援団体の創価学会の支持が非常に高いからです。なかでも、いちばん力を持っていると言われている婦人部が、山口代表に対して圧倒的な支持を集めています。その体制を温存したのです。
とはいえ、世代交代を進めないと組織の新陳代謝も進みません。だから幹事長に斉藤さんが就いたのだと思います。
公明党の一枚岩に変調か
須田)今回不安なのが、少し話が変わってしまいますが沖縄県知事選挙です。玉城デニー候補の開票を待つ会場の映像を見ていたら、いちばん後ろの方で創価学会の旗(三色旗)がひるがえっている状況を目の当たりにしました。今回の沖縄県知事選挙は、公明党は分裂したのかもしれません。一枚岩で選挙に強いのが公明党の強みだったのに、今回の沖縄県知事選挙は意図的だったのか、まとめきれなかったのかは分かりませんが、ちょっと変調を来している気がします。
飯田)選挙の総責任者、つまり選対委員長だったのが今回幹事長に就いた斉藤さん。もし選挙での行動が意図的な場合、「ちゃんと私たちの政策をやらないと、選挙は分からないぞ」と見せるためだったのでしょうか?
須田)したたかですよね。しかし、斉藤さんも含めてみんな沖縄入りしていたわけですから、その意味では締め付けというか、一枚岩の体制にひびが入ってきたのかな。どちらなのか興味深いですね。
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沖縄県知事選で勝利し、万歳する玉城デニー氏(手前中央)=2018年9月30日夜、那覇市 写真提供:時事通信
沖縄県知事の結果は来年以降の自公体制に大きな影響を及ぼす
飯田)この沖縄県知事選は来年を占う意味でもかなり重要な選挙だったのですか?
須田)そうですね。自民党はなぜ公明党と連立を組んでいるのか。ハッキリ言いますが、「自分たちだけでは国政選挙で勝ち抜くことができない」からです。公明票(創価学会の組織票)に期待したわけです。そのなかでもっとも影響力を持っているのは参議院なのです。衆議院は自分の後援会や支援団体を固めれば勝てますが、参議院は違いますから。
飯田)全県規模ですからね。
須田)その意味で、今回の沖縄県知事選挙の結果は、自公体制にも大きな影響をもたらすと思います。
飯田)ひいては憲法改正も同じですね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00