黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、元女子柔道選手でロンドン五輪金メダリストの松本薫が出演。プロポーズを受けたときのことについて語った。
黒木)今週のゲストは元女子柔道選手でロンドン五輪金メダリストの松本薫さんです。
2016年のリオ・オリンピックのときに、もう結婚のプロポーズを受けていたのですね。長く付き合っていてプロポ―ズを受け、「待っていて」と言ったそうですが、どのくらい待っていただいたのですか?
松本)4ヵ月です。
黒木)4年ではないのですね(笑)?
松本)プロポ―ズされる前から「待っていて」とは言いました。いまの私のいちばんは柔道で、結婚はできないから待っていてと言ったのですが、リオ・オリンピックの出場が決まったのが4月で、決まった次の日にプロポ―ズをしてくれたのです。そのときもまた、「待っていて」と言ったのですね(笑)。
黒木)柔道の試合においても、旦那様は助けてくれたのですよね?
松本)そうですね、大変だったと思います。試合前は「半径1メートル以内に近づくな」と言っていました。男性が近づくと女の自分になってしまうと思っていて、ルーティーンのなかにそれを取り入れていたのです。
黒木)ほー。
松本)彼は近づけないので、離れたところから話しかけていました(笑)。
黒木)そこまで?
松本)はい。もっと試合に近くなると、会いませんでした。顔を見ないようにしていました。
黒木)世界の舞台で闘うということは過酷ですね。それができて、初めてメダルに手が届くわけですね。孤独や辛さは何で癒していたのですか?
松本)小動物とか、可愛いものが好きなのですよ。近くにペットショップや動物園もあったので、よく行きました。
黒木)すごく追い込んでいらっしゃるのだと思います。練習量も多いだろうし、精神的な面でも、いろいろな面でストイックにならなければいけない。そういうなかで動物というのは「なるほど」と思います。
松本)第六感まで研ぎ澄ますのが私の柔道スタイルです。普段から自然に触れていたり、動物と触れ合うことを心掛けていました。言葉ではなく何か感じるもので、察するということを心掛けていました。
黒木)五感でないところの声を大切にして来たのですね。
松本)試合前に相手の目を必ず見るのですが、畳に上がる際に、前の試合が終わるまで横並びで待つのですよ。そのときに対戦相手の顔を覗いて目を見ると、「あ、こう闘おう」というものが出て来るのです。
松本薫/元柔道選手・2012ロンドン五輪金メダリスト■5人兄弟の4番目(三女)として金沢市に育つ。
■6歳から岩井柔道塾で柔道とレスリングを始める。
■中学3年生のときに、全国中学校柔道大会で初めての国内制覇。
■高校2年生のインターハイ優勝に続き、高校3年生のときには、2回目の海外遠征となるドイツジュニア国際柔道大会で金メダルを獲得。
■2009年より本格的にワールドツアーへ参戦。2010年には柔道女子57kg級の世界ランキング1位となる。
■2012年のロンドン五輪では金メダルを獲得。闘志あふれる柔道スタイルから「野獣」の異名で親しまれた。
■2016年のリオデジャネイロ五輪では銅メダルを獲得。
■2016年11月に結婚。2017年7月に第1子となる女児を出産。
■2020年東京五輪を目指すも、2019年2月に現役引退を正式に表明。引退後はアイスクリーム店を作ると宣言。
東京・高田馬場の東京富士大学の5号館1Fに「ダシーズ」を出店。(現在は休業中)
店のコンセプト作りや商品開発に関わり、罪悪感(ギルト)がなく食べられる「ギルトフリーなアイスクリーム」をテーマに、アレルギーを持つ人や、ヴィーガンの人も安心して食べられるアイスを提供。
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FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49
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毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳