「景気は緩やかな拡大を続ける」は本当なのか
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月9日放送)にジャーナリストの有本香が出演。黒田日銀総裁が緩やかな拡大を続けるとした景気の見通しについて解説した。
日銀総裁~景気は緩やかに拡大しているとの見通しを示す
日銀の黒田総裁は8日午前、支店長会議で挨拶し、景気の先行きについて、減速する海外経済の影響を受けるものの基調として緩やかな拡大を続けるとの見通しを示した。
新行)内閣府が8日に発表した6月の景気ウォッチャー調査によると、街頭の景気実感を示す現状判断指数は前の月から0.1ポイント低下の44.0となり、2ヵ月連続で悪化、3年ぶりの低水準となりました。
有本)これで緩やかな拡大を続けるのかしら。謎ですね。
新行)一方、景気の先行きを示す指数は45.8で、前の月より0.2ポイント上回っており、現状は良くないけれど先行きはいいかという感じ。
増税や中東の情勢など、不安材料のあるなかで景気は緩やかに拡大するのか
有本)ただそれは、現状と条件が同じだったらということです。つまり増税などを考えないという前提だと思うのですよ。2%消費税が上がることになった場合、町場の景気実感はどうなるのかということと、中東の情勢がどうなるのか。さまざまな不安材料があって、果たして緩やかに拡大して行くという言葉を信用できるのかというところですね。
新庄)実感として、家計の動きを示す指数が少し悪化していて、旅行代理店から10連休の反動が続いているのではないかという声も出ているようです。
有本)そういう個別な問題というより、全体的な気分ですからね。自分たちの先行きに対して、まだまだ確信が持ち得る状況ではないということです。
新庄)実感として景気がいいかと聞かれると、どうなのでしょうと答える方が多いですよね。実感としてなかなかない。
有本)そうですね。業種的にもまだらな部分があって、業界によっては一種のパラダイムシフトと言うか、その業界自体が様変わりしないとだめだと言われている。そういう業界だと賃金の上げようがないではないですか。変化の激しい時代になって来る。少し景気がよくなったから、みんな一斉に賃金が上がるという形でもない。世界が不透明化を増しているなかで、本当に景気が緩やかに拡大して行くのか。そこに増税はちょっと、という部分はありますね。
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