経済アナリストの森永卓郎が、8月28日放送のニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」に出演し、将来の年金の給付水準について解説した。
厚生労働省が8月27日、公的年金の長期的な見通しである“財政検証”を公表したことを受け、同番組ではこの話題にフォーカス。経済成長率が標準的に進むケースでもおよそ30年後に実質的に2割近く目減りするということで、60歳まで働いて65歳で年金を受給する今の高齢者と同水準の年金を現在20歳の人がもらうには、68歳まで働く必要があるとの試算も示された。
森永:予想通りの結果が出てきたと思います。まず、今回の検証では経済成長と物価・賃金上昇の組み合わせで、6通り想定しています。標準ケースでみると、「将来的に、ほぼ現状に近い年金がキープできます」という内容が書かれています。
垣花:つまり、このままの状態の経済成長が続けば、いまと同水準の年金がもらえる、ということですか?
森永:そう思われるかもしれませんが、経済成長はほとんど年金に影響を与えません。また、今回の想定では、とんでもない、お年寄りを働かせるというケースになっています。発表されたデータをみると、65~69歳の労働力率は15%アップの男性72%、女性に至っては20%アップの54%にするという目標があります。要するに、70歳まで働かないと、いまの年金制度は維持できない、ということなんですね。
森永:さらに、「将来の年金制度を維持するために、75歳まで働け」と書いています。いまの男女の健康寿命から考えて、「介護施設から働きに出ろ」ってことですからね。
垣花正 あなたとハッピー!
FM93AM1242 ニッポン放送 月-木 8:00-11:30
番組情報
ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!