日韓問題~日本は韓国に譲歩するべきである
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月4日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。安倍総理の中国訪問のニュースについて解説した。
安倍総理が12月下旬に中国を訪問、現地で日韓首脳会談も調整
安倍総理は政府与党連絡会議で15日からインド、23日からは中国を訪問すると表明した。中国では日中韓首脳会談に出席する他、中国、韓国との個別の首脳会談も調整。日韓首脳会談が実現すれば1年3ヵ月ぶりとなる。
飯田)ちょうど24日のクリスマスイブになると産経新聞は報じていますが、韓国との首脳会談も調整中とのことです。
落としどころの見つからない日韓問題
佐々木)日韓問題の落としどころが見つかりません。徴用工問題の解決策として、韓国側からは慰安婦問題のような基金をつくり、日韓折半という話がありますが、日本政府としては、これは飲めません。韓国の動きを見ていると、最高裁が判決を出しているからということなのだけれど、国内で出した判決が条約より上になるのかと言うと、ならないわけですよ。そうすると本来的にはロジックではなく、結局のところ韓国は面子なのかなと思いますよね。とは言え、日本政府も面子で語っている人は多いです。
飯田)日本側の面子として。
佐々木)そうです。だから面子で言い出すと決着がつかないので、本来ロジックで議論すべきです。韓国はGSOMIA問題では踏みとどまりましたが、一方ではアメリカが懸念している通り、韓国は中国寄りに落ちています。そうすると中国・ロシアという陸の国と、アメリカ・日本という海の国が対立する、19世紀末~20世紀初めのイギリスとロシアのグレート・ウォーみたいなことをやり直すことになります。北朝鮮、韓国と、半島というのは常に中途半端な位置になります。最近だとクリミア半島、第一次世界大戦の直前のバルカン半島とか。半島は常に中途半端な位置に立たされて、火薬庫になりやすいのです。
地政学的には日本は韓国にある程度譲歩する必要がある
飯田)まさにイギリスとロシアがぶつかったのも、クリミア半島のあたりでした。
佐々木)半島は火種になりやすい場所なのです。それが繰り返されていて、韓国が陸側に行くのか海側に来るのか。日本としては陸側に行ってしまったら、得することはありません。中国・ロシア・アメリカ・北朝鮮に囲まれていて、日本と韓国だけおとなしくしていたのに、その韓国が向こう側に行ってしまったら、日本は完全に孤立して中国・ロシアに向き合わなければなりません。向こう側に行ってほしくないわけです。そう考えると、日本は韓国の面子をある程度、満足させる必要があるのではないかと思うのですね。ロジックはないにしろ。そう言うと右派の人たちが怒りますが。
飯田)全体の大きな地政学を考えたときに。
佐々木)地政学的には、韓国にある程度譲歩する必要があるのではないかと思います。
飯田)譲り方をどうするかですよね。「これでおしまいだ」と言っても、何度も蒸し返して来て、温和だった日本人もいいかげんに怒ったというのが今回の問題ですよね。
佐々木)右派だけではなく、みんな怒っています。
飯田)これに関しては世論調査をしても、7~8割は「もう譲らなくても」となっています。
韓国と決裂しても日本が得することはない
佐々木)ここで決裂しても、結果的に日本が得をすることはありません。
飯田)10月に韓国のソウルに行ったとき、もともと軍のエリートで、いまは教授をやっている人に話を聞いたのですが、「たしかに自分たちはクッションとして存在していた。最前線で対峙して来た」と。「もし我々が中国側に行ってしまったら、どうなるかわかりますか? 想像できますか?」と言っていました。こちらとしては「だからいろいろ譲って来たのに」と言いながら、議論になりましたが。
佐々木)微妙なところですよね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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