イギリスがEU離脱した場合~日本への具体的な影響は

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月13日放送)に自由民主党参議院議員の佐藤正久が出演。EU離脱の是非を問うイギリス下院の総選挙のニュースについて解説した。

英中部マンチェスターでの与党保守党大会で演説するジョンソン首相=2019年10月2日(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

EUからの離脱か残留か~イギリス総選挙13日午前にも体制が判明

EU(ヨーロッパ連合)からの離脱の是非を問うイギリス下院の総選挙の投票が、日本時間の午前7時に締め切られた。ジョンソン首相が率いる保守党が過半数を獲得できない場合、連立政権の樹立を模索するようだが、こちらは厳しい状況で、2020年1月末のEU離脱は極めて不透明となる。13日午前にも体制が判明する見通しだ。

飯田)地元BBC放送が伝えた獲得議席の予測によると、保守党が第1党を維持した上で、過半数を獲得する勢いであるということも速報で伝えられております。どう見ますか? 他国の話ではあるのですけれども。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

日本にも大きな影響の出る問題

佐藤)他国の話ではないのですよ。日本にも大きな影響があって、日本とアメリカの経済関係、貿易関係にも影響が出ます。離脱の国民投票からもう3年経っています。何も決まらない3年間。その間に日本でも、金融関係を含めてイギリスに本社を置いたところが、ヨーロッパのドイツなど、他の国に機能を移したところもあります。仮に保守党が、ある程度の過半数を安定的に取れば、1月31日に離脱ということになるのでしょうけれども。来年(2020年)12月31日まで、その間が実は勝負なのです。それまでの間にEUからイギリスが出ますから、日本とイギリスの間で経済連携協定か何かを結ばないと、WTOのレベルになって来て、関税が上がってしまうのですよ。これは大きな話で、日本とEUとは経済連携協定(EPA)がありますけれども、イギリスはEUから抜けてしまうわけですから。

飯田)普通の国に戻ってしまうと。

2015年9月3日、ブダペスト東駅前で抗議活動するシリア難民(イギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票-Wikipediaより)

離脱の場合、各国と新たな貿易協定を1年以内に結ばなくてはならないイギリス

佐藤)戻ってしまうので、関税が、お互いのやり取りがWTOのレベルに上がってしまう。それを1年弱の間にできるのか。イギリスはアメリカや他の国、いろいろな国とやらなくてはいけません。

飯田)理論上はそうですよね。ほとんど全世界の国と、もう1度交渉しなくてはならない。

佐藤)日本の場合は、国会を通さなくてはいけませんから。批准しないといけないので、合意だけではだめなのです。2020年秋の臨時国会で通さなければなりません。イギリスが12月31日ではなくて、もう1回伸ばすということは協定上できるのですけれども、ジョンソン首相はやらないと言っています。

飯田)何が何でも。

佐藤)2020年12月31日までに、全部をやると言っています。相手の国がありますからね。かなり大変なことです。

飯田)事務方が交渉できる期間は、半年と少ししかない。

佐藤)そうですね。

飯田)しかも、その半年を他の国々と奪い合うわけですか。

佐藤)そうでないと臨時国会が間に合いません。

飯田)イギリス側もEUに加盟していた時期は、関税の交渉などは自分たちではできなかったのですよね。

佐藤)そうです。

飯田)その辺りの事務方は足りているのですかね?

佐藤)大変だと思いますよ。イギリスでも、中身を国会にかけないといけないですから。

飯田)向こうは向こうで。

佐藤)ええ。それは大変だと思います。

飯田)「いま、どこの国と貿易協定の審議をしているのだっけ?」ということになるわけですね。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

イギリスとの防衛的な連携にも影響

佐藤)イギリスの外交案件は、それだけではないですからね。日本と違って海外にたくさん領土を持っていますから、その関係の支援も大変です。南太平洋にも持っているのですから。

飯田)そうですよね。

佐藤)ここはしっかり見ておかないと、もともと日本にとって金融的にもロンドンは大事なところです。今後どうなるのかということも含めて、影響が出ると思います。

飯田)日本との間の貿易、防衛作業の部分のつながりもありますよね。

佐藤)日本とイギリスは防衛的にも、これから進化をしないといけない関係なのは間違いありません。それはアジア太平洋だけでなく、インド、アフリカについては特に強いですから。

飯田)歴史の部分で強さがある。

佐藤)アジア太平洋においても、もともとコモンウェルス(イギリス連邦)というと全然違います。

飯田)ここ1年くらい報道されていますが、イギリスがもう1度、東洋艦隊をつくるという話もあるではないですか。

佐藤)予算的にかなり厳しいと思います。緊縮財政で3年間、経済的にも厳しい状況がありましたから。お金がかかりますからね。

飯田)維持するためには。日本としては、まずは情報の面で連携して行くということですか?

佐藤)そういう部分もありますね。

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