周防正行~最初の草刈民代の印象は「この人の半径5メートル以内は近づけない」

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、映画監督の周防正行が出演。妻である草刈民代について語った。

ニッポン放送「あさナビ」

黒木)今週のゲストは映画監督の周防正行さんです。撮影や、撮影準備があるときはお忙しいだろうと思いますが、それがないときはどのような生活をされているのですか?

周防)まずスポーツ観戦がベースですね。いまだとプロ野球は終わってしまいましたが、アメリカンフットボールやラグビーのシーズンに入っているので、それが中心です。プロ野球が始まると全試合CSで中継があるので、観ることができないときは録画をして、全試合を観ます。それをベースに、草野球が趣味です。

黒木)ご自分でもやられる。

周防)ずっと行っているので、トレーニングもしています。

黒木)草野球のトレーニングというと、キャッチボールをしたり、バッティングセンターに行ったりということですか?

周防)はい。

黒木)それでは、草刈さんにキャッチボールを教えたらいかがですか?

周防)そのようなことをする人ではないですよ。

黒木)なぜですか?

周防)彼女は球技はダメです。

黒木)興味がないということですか?

周防)興味はまったくありません。面白いことがあって、イチロー選手が日本でプレーしていたときに試合を観に行きました。イチロー選手のことは彼女も知っているのですが、イチロー選手しか見ていなくて、ダグアウトからどのように出て来て、どんなふうにストレッチをして、どのように打席に立ってというところを見ていた。そこまではわかるのですが、打った後、ふつう野球を見る人は飛んだボールの行方を見るのですが、彼女はずっとイチローを見ていて、ホームから走って行くことに注目していました。ゲームはどうでもいいのです。

黒木)ゲームには興味がなく、どのように体を使って、どのように動くかというところに注目していたのですね。

周防)そうです。そしてポツリと「ダンサーみたい」と言うので笑ってしまいました。これはイチローさんではありませんが、初めて野球を観に行ったときのことです。1回の表の攻撃が終わった瞬間に、「これはいつまでやるの?」と聞かれたので、もうダメだと思いました。彼女と野球を観に行ったのは、その2回しかありません。

黒木)『Shall we ダンス?』で女優としてご出演なさっていたのですけれども、ご結婚なさったのは電撃でしたよね。撮影中から気になる存在だったのですか?

周防)撮影中に気にしていたことは、バレエの世界にいた人なので、映画の現場に馴染んでくれるのかなということでした。やはり最初は戸惑いがあったようです。しかし、あるときに、私の映画の常連の徳井優さんと田口浩正さんが、草刈民代さんに絡むようにしてセットの隅で笑い転げているのですよ。それを見たときに、とてもほっとしたのをいまでも覚えています。「きちんと役者さんと話をして、笑っていてよかった」と思いました。誰も信じてはくれないのですが、撮影中は「この映画のなかで、この役はきちんと成立するのか」ということしか考えていません。実際に個人的な話をするようになったのは完成してからで、あるときにキャンペーンが終わってさあ帰りましょうとなった際、彼女も1人、私も1人という状況になってしまったのです。「では、ご飯でも食べて帰ろうか?」と言ったのが最初です。食事をしたら、意外に話が合うということに気がつきました。

黒木)そうなのですね。共演の方々は驚いたのではないですか?

周防)はい。お正月に草刈さんと一緒にいるとき、田口君とばったり会ってしまったのですね。ばったり会ったので挨拶もして別れているのに、結婚報道のとき「何なのですか、監督」といきなり言われました。「少なくとも、草刈さんとデートしているときに君と会っているのだけれど」と思いました。

黒木)そのくらいリアリティーがなかったわけですね。

周防)そうみたいですね。

黒木)監督と女優が一緒に歩いていらっしゃるという感じだったのですね。

周防)そのようです。それで映画会社の親友が、その日は休みでワイドショーを観ていたら、いきなり「結婚」と報道されていて、びっくりして会社に行ってしまったそうです。会社に行って、みんなに嘘だろうと騒いでいたという話を聞きました。そのくらい周りからすると意外だったようです。初めてオーディションで彼女に会ったときに、「この人の半径5メートル以内には近づけないな」と思うくらいのバリアがありました。あのバリアがあったので、草刈さんにお願いしようと思いました。サラリーマンは絶対に近づけないなというところと、バレエファンの方くらいしか知らない、お茶の間の方はほとんど知らない人なので、そういう意味での違和感。「誰この人?」というのはあるだろうと思いました。

撮影・下村一喜

周防正行(すお・まさゆき)/映画監督

■東京・目黒区出身。1956年生まれ。
■立教大学在学中に、高橋伴明監督の助監督を務めるようになり、以降、若松孝二監督や井筒和幸監督の作品に助監督として携わる。
■1984年に小津安二郎へのオマージュを含んだピンク映画で監督デビュー。
■1989年に『ファンシイダンス』で商業映画初メガホン。
■1992年の『シコふんじゃった。』で、日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。
■1996年には大ヒット作『Shall We ダンス?』公開。日本アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞など13部門を総なめ。
■2006年には痴漢の冤罪裁判を描いた『それでもボクはやってない』、2011年にはバレエ作品を映画として収めた『ダンシング・チャップリン』、2012年には終末医療を題材にしたヒューマンドラマ『終の信託』、2014年には花街で成長する舞妓の姿を描いた『舞妓はレディ』を監督。
■最新作は、2019年12月13日公開の『カツベン!』。大正時代に全盛だった無声映画を個性豊かな語りで彩った「活動弁士」が主人公。活動弁士を志す青年・俊太郎を成田凌が演じ、ヒロインを黒島結菜が演じる。

ENEOSプレゼンツ あさナビ(12月12日放送分より)
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