「垣花正 あなたとハッピー!」(4月1日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演。東出昌大さんによる不倫記者会見での、杏さんか唐田さんかとの質問に窮した姿は記憶に新しい。苦しいとき、人はどう答えればいいのか…。森永卓郎がうまくかわす4つの論法を解説した。
追及をかわす4つのパターン
東出昌大さんが「杏さんが好きですか、唐田さんが好きですか?」と言われて、11秒間黙ってしまった会見がありました。11秒黙ってしまい、杏さんか唐田さんかで答えに迷うということは、まだ唐田さんに未練があるのかと思わせてしまいました。答弁の基本は、聞かれたことにすぐ答えるということですが、答えの内容によっては致命傷を負うことになります。ここでは、法政大学・上西教授による「追及をうまくかわす4つのパターン」を参考に、4つの論法を紹介します。
その1 論点のすり替え
Q「朝ごはんを食べましたか?」
A「ごはんは食べていない」
本当は、この人はパンを食べました。しかし「ごはん」は食べていないとすり替えると、そこで答弁はつながるのです。
その2 はぐらかし
Q「では、本当に何も食べなかったのですね?」
A「何も食べなかったのですねと言われても、どこまでを食事の範疇に入れるかは、必ずしも明確ではありません」
よく遠足で「バナナはお菓子のなかに入るのですか?」という質問がありました。そこで先生がはぐらかすとすれば、「お菓子と言われましても、どこまでをお菓子と言っていいのか」とはぐらかすのです。
竹下登のはぐらかしの命答弁
私がいちばん印象に残っている国会の名答弁で、かつて竹下登さんが労働時間短縮について追及を受けた際の、はぐらかし答弁があります。
Q「総理は以前、僕なんか朝に霜を踏み、夕べに星を仰ぎて、梅干しぼりぼりだからね、とおっしゃいましたよね。それは労働時間短縮に消極的ということではないですか?」
A(竹下)「確かに、朝に霜を踏み、夕べに星を仰ぎとは言いましたが、梅干しぼりぼりはどうだったかな」
そこで国会に笑いが起きました。笑いにしてしまったのです。
その3 個別の事案にはお答えできない
Q「何を食べたのですか?」
A「おたずねの趣旨が必ずしもわかりませんが、一般論で申し上げますと、朝食をとるのは健康のために大切であります」
Q「一般論を伺っているのではありません。あなたが昨日、朝ごはんを食べたかどうかが問題なのです」
A「ですから、一般論では個別の事案にはお答えできません」
こうなります。最近では、個人情報ということも盾にできるのです。
その4 話を勝手に大きくして答弁拒否
Q「では聞き方を変えましょう。ごはん、白米ですね、それを食べましたか?」
A「そのように1つ1つの質問にお答えして行くことになりますと、私の食生活をすべて開示しなければいけないことになりますので、さすがにそこまですると、大臣としての業務に支障をきたします」
このようなことは現在も、国会で毎日やっています。
東出昌大さんの不倫記者会見に応用すると
■論点のすり替え
Q「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか?」
A「僕はいつも真剣に人と向き合っているので、そうした比較をするような人間関係をつくっていません」
■個別の事案にはお答えできない
Q「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか?」
A「1人1人がどれくらい好きかをお答えすることは、それぞれ相手のあることなので、私には勝手にできません。それは個人情報です」
■話を勝手に大きくして答弁拒否
Q「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか?」
A「何て失礼なことを聞くんだ! そんな質問には答えられない!」とキレて拒否する。
三遊亭円楽師匠の“謎かけ”不倫記者会見
最後に三遊亭円楽師匠の、不倫がバレて会見をしたときの受け答えをご紹介します。
Q「いまのお気持ちを答えてください」
A「いまの気持ちとかけて、東京湾を出たばかりの船とときます。その心は、後悔の真っ最中です」
これで空気がガラッと変わってしまいました。
番組情報
ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!