ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月5日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。日本における新型コロナウイルス感染の現状について解説した。
新型コロナウイルス~新たな国内感染者は47人、東京は28人
6月4日の新型コロナウイルスの感染者は47人確認された。そのうち東京都は28人で、1日あたりの感染者が4日連続で10人を超えた。東京都によると28人の新たな感染者のうち、14人は感染経路不明で、5人はホストクラブの関係者である。
飯田)28人のうち、10代~30代が23人と、全体の8割を占めたということです。
宮家)先日、緊急事態宣言が解除されましたが、もしあのとき解除せずに閉めたまま、解除のタイミングを失ったら、恐らく日本経済はもたなかっただろうと思います。何とか、国民の皆さんの努力で数値が1桁になって、緊急事態宣言は解除になった。しかし、実際にはワクチンも薬もないわけだから、少しでも緩めたら、再び2桁になるということです。今後は3桁にならないようにしなければいけないと思います。ですから、私自身はまだ以前と生活のパターンは変えていません。
飯田)緊急事態のときから変えていない。
宮家)できるだけ家にいるようにはしています。しかし、そうは言っても、みんながそんなことをしていたら経済は止まってしまいますから、難しいバランスをとって行くしかないのだろうと思います。ただ、この2桁が続いたからと言って別に驚くこともないし、「なるほど、やはりね」ということです。感染者には若い人が多いのですが、これは仕方のないことです。私はもう元気がないから家にいられるけれど、元気があったらいられない。
飯田)子供などを見ていると、うずうずしていて。
宮家)そうですよ。エネルギーが余っている人たちは。
若い人は感染しても症状が出にくい
飯田)さらに新型コロナウイルスの症状が細かく見えて来ました。若い人たちは感染していても無症状、または症状が出ても軽い人が多いということがわかって来ました。ただ、外に出て歩くと、当然感染を拡げてしまう。
宮家)それが今回のウイルスの特性です。しかも、なかなか免疫ができないかも知れないという話ですから。長期戦になりそうですよね。
飯田)そうですね。もちろん、重症化してしまった方に対しては、手厚い医療が保てるような環境を、この先もつくり続けなければいけない。
宮家)そうです。大先輩の岡本行夫さんが新型コロナで亡くなって、もうショックで。まだ74歳だった。甘く見てはいけないとつくづく思いました。
飯田)油断してはいけないけれども、これが新しい現実というところも受け入れなければならない。
宮家)受け入れなければいけない。しかし、それはなかなか難しい。いままで似たような経験がないから、戻るところがどこかわからない。となると、各人の自覚ということになるのだろうと思います。
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