黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」（ニッポン放送）に芸人兼ソロキャンプYouTuberのヒロシが出演。著書『ひとりで生きていく』について語った。

ヒロシ

黒木）今週のゲストは芸人兼ソロキャンプYouTuberのヒロシさんです。ヒロシさんは名前だけで苗字がありませんが、ヒロシだけにしたのはネタのこともあってですか？

ヒロシ）そうですね。人に早く覚えてもらいたいというのと、芸名が欲しかったからです。本名を齊藤健一と言います。

黒木）え？　ヒロシさんではないのですか？

ヒロシ）健一です。

黒木）なぜ、ヒロシになったのですか？

ヒロシ）芸名を考えていたときに、ヒロシって覚えやすくていいなと思って、ヒロシにしました。苗字がない方が覚えやすいではないですか。そのときにはもう、例の「ヒロシです」というネタはできていたので、そこの部分をどうするかなと考えていました。一瞬、アキラとかカズヤでライブに出たことがあるのですが、いま1つピンと来なくて、ヒロシにしたところ、しっくり来たので、それ以来ヒロシです。

黒木）そんなヒロシさんが、『ひとりで生きていく』という著書を廣済堂出版から出されました。私も読ませていただきました。

ヒロシ）どう思われましたか？

黒木）いい意味で、期待を裏切られました。すごく自立していらして、悪い意味で、わがまま。

ヒロシ）そうですね。自立しているから、わがままなのだけれど、僕は人に迷惑をかけるわがままはしないのですよ。

黒木）表裏一体というか。それが見え隠れして、ご自分の処世術のようなものを構築して行かれて、たくましく生きていらっしゃるなという感じがしました。

ヒロシ）何となく、それでもいいのかなと。自分の生き方がまとまって来たのが最近ですね。それをこのなかで書いています。今後また変わるかも知れませんが。

黒木）いや、根っこの部分は変わらないと思いますけれども、もっと陽気な部分を見てみたいなと思いました。本当は隠しているのでしょう？

ヒロシ）隠しているつもりはないのですけれどねえ。

黒木）では、見せていないところ？

ヒロシ）テレビの仕事で「キャンプをやってくれ」ということが最近、多いのですよ。そういうときは明るいヒロシを見ることができると思います。キャンプを題材としているので、いままでとは違った、明るいヒロシです。普通に1人でキャンプに行ったら、黙々とやるのですが、テレビだと喋るではないですか。好きなことで喋っているから、口数も多くなります。

黒木）でも、明るいヒロシさんは面白くないかも（笑）。

ヒロシ）ちょっと待ってください！　いま、その明るいヒロシのほうが仕事量としては多くなって来ているのですから。

黒木）でも、東京に出て来て、ホストもやられて、お笑いでブレイクして。そういう経験が、いまは「売れない、媚びない、期待しない」という何かの悟りに到達した。

ヒロシ）いままでの経験で、自分なりにいろいろと考えての結果ですよね。

黒木）1人で大丈夫かなと思って生きている方も多いので、そういう人たちの励みになる、エールをいただけるような本に思えました。

ヒロシ）この本もそこそこ売れているのですよ。

黒木）お1人の方にとっては、生きるためのヒントがいろいろと入っていますよね。

ヒロシ）1つの選択肢として、どちらがいい悪いではなくて、「これでいいのかな」と悩んでいる人、いままでみんなでワイワイやっていた人も読んで、「こういう考え方もあるんだ」と。多くの人が世間の「こうあるべき」ということに従って生きて来たと思います。そこを1度立ち止まって考える、そのヒントになればいいなと思って書きました。

ヒロシ

ヒロシ／芸人・ソロキャンプYouTuber

■1972年1月23日生まれ。熊本県出身。九州産業大学卒業。
■福岡で芸人として活動を始め、上京後は新宿・歌舞伎町でホストの職に就く。
■2004年頃、ピン芸人として「ヒロシです。」のフレーズで始まるネタでブレイク。
■以降、お笑い活動の他、俳優・ラジオパーソナリティ・執筆活動など幅広い分野で活躍。現在はカフェを経営しながら、お笑いライブなどの活動を続けている。
■また2015年3月からはYouTuberとして『ヒロシちゃんねる』を開設！　自ら趣味であるソロキャンプ動画の撮影編集を行い、人気を集める！　チャンネル登録者数は69.6万人（5/12現在）。ソロキャンプYouTuberとして人気を博し、2019年9月には関東近郊の山を購入した。
■2018年には講談社から著書『働き方1.9〜君も好きなことだけして生きていける〜』、2019年には廣済堂出版から著書『ひとりで生きていく』を発売。
■テレビ：BS朝日・熊本朝日放送『迷宮グルメ異郷の駅前食堂』、ラジオ：静岡放送『聴くディラン』…その他、雑誌連載などさまざまな分野で活動されている。