【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第955回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、Netflixにて独占配信中の『今際の国のアリス』をご紹介します。
空っぽのディストピア(東京)を舞台に、若者たちが“生きる”ことと真正面から向き合って行く……
麻生羽呂による同名人気コミックを実写ドラマ化した『今際の国のアリス』。
廃墟と化した東京を舞台に、壮大な“げぇむ”が繰り広げられるSFサバイバルが、ついにNetflixで配信スタートしました。
国内の総合ランキングでは、常に上位を獲得。日本発のNetflixオリジナルシリーズとしては初となる破格のスケールで贈る、話題のドラマシリーズです。
『今際の国のアリス』のあらすじ
優秀な弟と比較され続け、人生の意味を見出せず鬱々とした日々を送るアリス。親友のチョータ、カルベと飲みに行こうと渋谷に繰り出したが、突然、街は無人と化してしまう。
誰もいない不安を感じつつも、不思議な開放感にはしゃぐ3人。しかしそこは、さまざまな“げぇむ”をクリアしなければ生き残ることができない“今際の国”だった。
持ち前の観察力と判断力を発揮して行くアリスは、やがてクライマーのウサギと出会う。彼女はある理由から仲間をつくらず、たった1人で“げぇむ”に挑み続けていた……。
『今際の国のアリス』のみどころ
アリス役には山崎賢人、ウサギ役には土屋太鳳。4度目の共演となる2人をダブル主演に迎え、チシヤ役の村上虹郎、チョータ役の森永悠希、カルベ役の町田啓太など、個性豊かなキャストが集結しました。
メガホンを取るのは、『GANTZ』『キングダム』の実写版を手がけた佐藤信介監督。VFXや美術を駆使して、頭脳と肉体をフル稼働しなければ立ち向かえない“げぇむ”の新感覚と、いまだかつて誰も体感したことがないニューワールドの創造を実現。
一癖も二癖もあるキャラクターたちが極限状態で織りなす人間ドラマとして、見応えある作品となっています。
映画さながらのスペクタクル感と、ドラマならではの人物描写の奥深さを併せ持った本作。観る者の予想を容赦なく裏切って行くスピーディーな展開に、まばたきを忘れてしまうほど目が釘付けになること間違いなし。
思わずイッキミしたくなる全8話。寝不足にはご注意を……。
<作品情報>
■Netflixオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』(全8話)
Netflixにて全世界独占配信中
原作:麻生羽呂「今際の国のアリス」(小学館「少年サンデーコミックス」刊)
監督・脚本:佐藤信介
出演:山崎賢人、土屋太鳳、村上虹郎、森永悠希、町田啓太、三吉彩花、桜田通、朝比奈彩、柳俊太郎、渡辺佑太朗、水崎綾女、吉田美月喜、阿部力、金子ノブアキ、青柳翔、仲里依紗
製作:Netflix
エグゼクティブ・プロデューサー:坂本和隆
プロデューサー:森井輝
ラインプロデューサー:高瀬大樹
撮影監督:河津太郎
美術監督:斎藤岩男
脚本:渡部辰城、倉光泰子
録音:横野一氏工
音楽:やまだ豊
VFXスーパーバイザー:神谷誠、土井淳
企画・制作プロダクション:株式会社ロボット
(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
英題:Alice in Borderland
公式サイト https://www.netflix.com/title/80200575
https://www.robot.co.jp/special/aliceinborderland/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/