吹越満~自分のことは「面倒くさい俳優だと思います」
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に俳優の吹越満が出演。俳優としての自身のこと、また、「青森に帰って来い」と未だに言う両親のことを語った。
黒木)今週のゲストは俳優の吹越満さんです。ご自分ではどんな俳優だと分析されていますか?
吹越)そうですね。最近思うのは、「面倒くさい」ということですね。
黒木)え?
吹越)自分で自分をコントロールしようとすると、「面倒くさいやつだな」と思いますね。その場その場で変わる。現場や役が変わるとまた違うみたいなのですよね。自分でもよくわからないですね。
黒木)でも自分がわかっていたら、演技できないところもありますよね。
吹越)そうですね。
黒木)仕事をしていて、「これだけは自分のなかで守っている」ということはありますか?
吹越)あまり決めないほうがいいのではないかと思っています。経験を積んでキャリアが長くなると、どうしても癖が出て、固まって来るではないですか。なるべく「自分のやり方を持たない」ということは意識しているかも知れません。
黒木)変幻自在な感じで。
吹越)あとは、作品が面白くなることに協力する。それはスタッフでも出演者でも、同じだと思います。
黒木)上京されて、役者の道に進まれたことは、ご両親はあとから知られたわけですよね。
吹越)そうです。
黒木)いかがでしたか?
吹越)猛反対されました。上京して36年経ちますが、「いつやめるんだ、青森に帰って来い」と未だに言われます。
黒木)ええ!
吹越)「大丈夫か、仕事はあるのか」と言われます。おふくろはこっそり芝居を観に来たことがありました。仙台公演かな、僕のソロライブに。
黒木)でもテレビや映画はご覧になるのでしょう?
吹越)自分で気に入っているものをDVDに焼いて実家へ持って行くのですよ。「こういうのをやったんだよ、西田さんと共演したんだよ」などと言って渡します。「ああそっか」と端に置かれて、3日くらい滞在しますけれど、「いつ観てくれるのだろう」と思いながらいます。
黒木)目の前では恥ずかしいのですね。
吹越)帰ったあとに観ているかも知れませんけれど。その辺は定かではありません。NHKに出たときだけですね。喜んだのは。吉永さんと撮った写真を見せたら喜んでいましたけれどね。
吹越満(ふきこし・みつる)/俳優
■1965年2月17日生まれ。青森県出身。
■劇団「WAHAHA本舗」出身。
■ロボコップの形態模写をアレンジした「ロボコップ演芸」でバラエティ番組に出演。
■1999年の退団後は、ドラマ・映画・舞台を中心に俳優として活動。
■ソロパフォーマンスである『フキコシ・ソロ・アクト・ライブ』を定期的に開催。
■2021年1月8日全国公開『大コメ騒動』に出演(1月1日より富山県先行公開)。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳