首都圏の緊急事態宣言が解除された「いまこそ自粛」するべき
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月23日放送)に地政学・戦略学者の奥山真司が出演。山形県が独自の緊急事態宣言を出したニュースについて解説した。
山形県で独自の緊急事態宣言発出~首都圏1都3県は解除
山形県と山形市は新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受け、共同で独自の緊急事態宣言を出した。病院や介護施設など複数の施設でクラスターも発生していて、緊急事態宣言の期間は3月22日から4月11日まで。今後病床が逼迫(ひっぱく)する状況になった場合、飲食店への営業時間短縮の要請も行うとしている。
飯田)21日に31人の新規陽性者が出て、1日の感染者数では過去最多になったということです。
首都圏の1都3県は「いまこそ自粛」するべき
奥山)首都圏の1都3県では、ようやく緊急事態宣言が解除になりました。ここで皆さんに言いたいのは、「やっとこれで自粛できる」ということです。
飯田)どういうことですか?
ウイルスの立場になると、「いまこそ感染拡大させるチャンス」と考えている
奥山)「戦略」をウイルスに適用していいのかという議論はありますが、私は戦略を専門としている人間なので、戦略をウイルスに適用させて話をさせていただきます。ウイルス側の立場になって考えると、いま自粛が解除され、「ようやくこれで外に出ることができる」ということになり、大チャンスが訪れたのです。みんなが動き始めたいま、「感染させて勢力を拡大しないといけない」と考えているのがウイルス側の立場です。そこで我々がやらなければいけないのは、「いまこそ自粛をする」ということです。なぜならウイルスを持った人が、これから外に出て来て、お互いに感染し合う状況になるではないですか。ぜひここは、「いまこそチャンス、ようやく自粛できる」と考えていただきたいです。
飯田)敵の嫌がることをやるということですね。
奥山)そうです。
飯田)相手の嫌なことをする、そしてこれはある意味ウイルスとの闘いであると考えると、こちら側もウイルスをやっつける薬やワクチンなど、何か兵器を持ちたいと。そう考えたらリソースをそこに総動員しないと、この闘いには勝てないということでしょうか?
奥山)アメリカの場合は、まさに「オペレーション・ワープ・スピード」というものをトランプ前大統領が大きなプロジェクトとして出し、史上最大の作戦状態でワクチンを開発した。彼らは「作戦」と言って、主体になっていたのはアメリカ国防省でした。それくらい、「人類に対する危機である」ということで行動していたということを、日本も見習わなければならないのではないでしょうか。ワクチンの開発も遅いですよね。
飯田)国産ワクチン開発に取り組んではいるけれど、そこにもう少しリソースを注ぎ込まないとなりません。
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