ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月15日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。神奈川県が政府に「まん延防止等重点措置」を要請するというニュースについて解説した。
神奈川県が「まん延防止等重点措置」要請へ
神奈川県の黒岩知事は4月14日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、まん延防止等重点措置の適用について「政府に要請する準備に入りたい」と記者団に語った。15日に対策本部会議を開き、措置の要請を正式決定する方針。
飯田)神奈川県内では14日、新たに205人の感染者が確認されたということです。新型コロナ変異株というのも、かなり注目されて来ていますね。
鈴木)東京でも、また埼玉や神奈川でも、専門家の先生は皆さん口を揃えて「これからは変異ウイルスに代わる」と言っています。それから大阪、これは兵庫とセットになりますが、政権幹部によると、緊急事態宣言に切り替える可能性も高いということです。
「まん延防止等重点措置」適用以降、人流が減少した大阪~それが反映された数字を見て緊急事態宣言を出すか検討
鈴木)ただ、大阪に電話取材をすると、まん延防止措置以降、人出が下がっているのです。もちろん下がっていないエリアもあるけれど、全体的には下がって来ているので、この人の流れが制約されていることが、今週末から来週くらいの数字に反映されるのではないかと。ここのところ、1000人を超えていますが、それが抑えられればこのままで済むかも知れない。今週末から来週くらいの数字を見てから、緊急事態宣言を出すのかどうかということになるでしょう。「そこで抑えられなければ」というような話が大阪の吉村さんと官邸との間に出て来ているようです。
飯田)一部報道では、19日辺りが焦点になるというような話が出ています。
「まん延防止等重点措置」「緊急事態宣言」に何か付加価値を加えて出すべき
鈴木)やはり、まん延防止措置と緊急事態宣言の区別がわからないのではないかと思います。「休業要請をできる、できない」など、飲食店を中心に語られますので。今度新たに3県がまん延防止措置を出すにしても、もしかすると緊急事態宣言もそうなのですが、これを出すことによって、その法律の中身も適用できるのだけれど、「それ以外に付加価値をどう付けるか」だと思うのです。
飯田)付加価値。
鈴木)それを「出す、出さない、その法律に基づいて何ができる」ではなく。出せば、県民、都民、府民に注目が集まるわけです。そのときに、どれだけ強いメッセージや新しいものをセットで出せるか。そこだと思います。だから今度この3県が出すときにはプラスアルファが絶対に欲しい。
飯田)プラスアルファと言うと。
鈴木)例えば補償、独自に出せる、出せないなど、いろいろなことがあります。あえて1つだけ言うと、後ろ向きではなく、前向きなメッセージを出せないのかなと思います。ワクチンを含めて、これから先の見通し。「いつまで我慢すれば、開けるのでしょうか」という見通しです。これは多分狂いますよ。だけどその見通しを出せるかどうか。
宮城・村井知事「ワクチン接種する年内までの我慢です」
鈴木)宮城県の村井知事は、地元のインタビューで「ワクチンは年内に接種できます。そこまで皆さん我慢です」と、ある程度の目途を出しています。この目途というのが非常に大事だと思うのです。
タクシー運転手からの感染者が少ない~「まん延防止」や「緊急事態宣言」に加えて「換気」を促す
鈴木)また、これまで1年間、国民が頑張ってやって来て、「こうやれば感染者が出ない」という方法もあるわけです。当初、タクシーの車内での感染の可能性が高いと言われていたではないですか。でも、ある東京のタクシー会社では、200人の運転手がいますが、1年間に2人しか運転手さんからの感染者が出なかった。しかもそれは家庭内感染だったのです。仕事では感染していないのです。なぜ防げたかと言うと、消毒もありますけれど、やはり換気だと言うのです。タクシーは窓を開けているではないですか。
飯田)窓を開けて運転していますよね。
鈴木)ということは、換気を1つポイントに何かできないか。いま飲食店でも地下のお店は換気が悪くて、クラスターが発生したりしているではないですか。そういうプラスの知見などもいいと思いますが、緊急事態宣言やまん延防止措置とセットで出す。これをぜひ首長さんたちには考えて欲しいと思います。
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