日本に新型コロナワクチンが届かないのには理由がある
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月28日放送)に数量政策学者・内閣官房参与の高橋洋一が出演。JR東日本が首都圏7路線で4月30日、5月6日、7日の3日間、朝の通勤時間帯の運行本数を2割減便すると発表したニュースについて解説した。
JR東日本~首都圏7路線で2割減便
JR東日本は4月27日、山手線など首都圏7路線で4月30日、5月6日、7日の3日間、朝の通勤時間帯の運行本数を2割減便すると発表した。新型コロナウイルスの緊急事態宣言に伴う、国や東京都からの要請を受けた措置となっている。
飯田)ゴールデンウィークの飛び石の部分という感じです。
高橋)「やっている感」はありますが、あまり現実の生活には関係ないかも知れませんね。
飯田)ダイヤを平日ではなく、休日ダイヤにするなどして、そうすると平日に比べて下がると。
高橋)でもこの時期はお休みの人が多いでしょうからね。コロナ対策はいろいろとありますが、「気合い」にかかる部分が多いですね。エビデンスに基づいてというような感じではないですよね。交通業が感染に関係があるということは、あまり出て来ないですよ。
ワクチン接種で感染者数が激減したイギリスと同じレベルの日本~世界的に見ると少ない感染者数
高橋)日本は感染が多いと言いますが、人口当たりで考えると、急速に下がったイギリスと大差ないのです。イギリスはものすごく下がったのですよ。
飯田)ワクチンの接種が進んで、だいぶ下がったと。
高橋)そのレベルといまの日本は変わらないのです。日本では「オリンピックは開催できるのかどうか」などと言っていますが、世界からは「数字を見ると大丈夫ではないのか」と言われます。
飯田)確かに、「このところ感染者数がものすごく増えて来た」と、きょう(28日)の新聞にも出ていますけれど、世界各国のグラフを見ると、ようやく下がって来たところと合うぐらいのレベルに過ぎない。
高橋)世界のスケールで見ると、日本は波が立っているか立っていないかわからないというレベルですよ。
飯田)あまりに下に貼り付き過ぎて。
新型コロナワクチンが日本に届かないのは世界水準で感染者数が低いから
高橋)日本は「ワクチンが遅い、遅い」とみんな言いますが、よくよく考えてみたら、感染地域からやるのに、日本のような感染者数が(世界水準で)低いところが先にやったら、国際的な非難を受けますよ。
飯田)「感染者数が少ないのに、なぜ日本に優先的に出すのだ」ということになってしまう。
飲食店などへの休業補償にもっと予備費を使うべき
飯田)一部の業種にとって、休業要請などは大きな打撃となっています。特に飲食店。お酒の提供もダメということになると、畳んでしまうところも多いということです。
高橋)休業補償で20万円という話になっていますが、驚きました。今年度、予備費は5兆円用意してあるのです。それを使えばいいだけの話です。去年(2020年)も地方自治体はお金がないから、予備費から4兆円くらい、休業補償のために国が出しているのですよ。それを早く使えばいいだけなのですけれどね。予備費を積んでいるのですから、ケチることはないのです。また多過ぎると文句を言われたくらいだから、使えばいいではないかと思いますけれどね。
飯田)使えないのは、何か理由があるのですか?
高橋)ないと思いますよ。去年も使っているし、休業の協力金の支出というのは予備費から出していますから。
飯田)スキームは変わらない。
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