ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月9日放送)に朝日新聞編集委員で元北京・ワシントン特派員の峯村健司が出演。8月8日閉幕した東京オリンピックについて総括した。
飯田浩司アナウンサー)東京オリンピック閉幕、17日間の日程が終わりました。どうですか。ご覧になっていましたか。
峯村)見ていました。
飯田)普段スポーツにあまり関心がない人でも、なんとなくチラチラ見ちゃうという。
峯村)見てしまいますね。私もそんなにスポーツを積極的にやる方ではないですが、今回はいろいろないい場面があって、特に終盤のこの盛り上がり。例えば女子のバスケットなんか、本当に感動ですよね。160センチちょっとの日本の選手が2メートル以上のアメリカの選手の間髪を縫ってシュートを入れる姿というのは、ものすごく感動しました。
飯田)柔よく剛を制すじゃないけれども、そんな単語が思い浮かんでくるような。
IOCバッハ会長 この人は本当に開催国や国民のことを考えていたのか
峯村)ただ非常に違和感を持ったのが、8日の閉会式ですよね。中身もともかく、IOCのバッハ会長が特別功労賞、最高位の金章というものを菅総理と小池知事に、例外的に渡しました。組織委員会の委員長に渡すのが慣例ですから、異例の授与だったわけです。せっかく特別かつ例外で渡すのであれば、こういう感染下のなかでも開催を支えた人たち、例えば、自衛隊や警察の人のほか、、医療関係者にも授与してもよかったのでは、と思います。せめてこの人たちへ「感謝の気持ち」があれば、「コロナ下を皆で一丸となって乗り切った」というメッセージを世界に発信できたのでは、と思います。となぜこの2人だけに特別にやるんだと言う疑問はあります。
飯田)個人名で出すべきじゃなかった。
峯村)違和感を覚えました。せっかく「特別な賞」にするならばもう少し大胆に授与する範囲を広げてもいいかと思いました。そもそも賞を渡したバッハ会長自体、開催国や国民に対して不誠実とも思える言動が目立ったように私は思います。例の“チャイニーズ”と“ジャパニーズ”を間違える(※7月13日の五輪組織委・橋本聖子会長との面会時の発言)のがいい例です。もちろん失言は誰でもします。だけど間違えていい失言と間違えちゃいけない失言があります。「この人は本当に開催国や国民のことを考えていたのか」というのは個人的には思います。
飯田)アスリートの頑張りとかとものすごく対照的に見えちゃいますよね。
峯村)そうなんですよね。迎賓館での夜の会合もそうです。もちろん食事はしていないとはいえ、皆に「密になるな、集まるな」と言っておいて、「なんなんだそれは」というね。ここ本当に、画竜点睛を欠いたように思わざるを得ません。
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