ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月7日放送)に自由民主党・参議院議員の青山繫晴が出演。自民党総裁選において、石破派内で、河野行政改革担当大臣が出馬した場合、河野氏を支持する案が浮上しているというニュースについて解説した。
自民党総裁選挙について石破派が河野氏支持か
9月29日投開票の自民党総裁選挙について、石破茂元幹事長が顧問を務める石破派内で、河野太郎行政改革担当大臣が出馬した場合、河野氏を支持する案が浮上していることがわかった。
飯田)河野さんは今週後半にも記者会見を開いて、出馬を表明するのではないかということも言われております。石破さんは過去4回、総裁選に出馬されているということで、今回も注目されています。
自民党総裁選を「混迷」と報道するメディア
青山)河野さんはご存知の通り、麻生派なのですが、麻生財務大臣そのものが、河野さんを支持してくれない可能性が高い。ですので、もしかしたら河野さんも出られないかも知れません。現状、自由民主党の総裁選挙を多くの新聞が「混迷」と報道しています。
飯田)朝日新聞や毎日新聞はそれぞれ、
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『総裁候補、まとまらぬ派閥 育成機能衰え、出せぬ「勝ち馬」』
~『朝日新聞デジタル』2021年9月7日配信記事 より
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『混迷の自民総裁選 衆院選控え、派閥乱れ』
~『毎日新聞』2021年9月7日配信記事 より
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……という見出しで書いています。
青山)それはおかしいでしょう。昨年(2020年)の9月の総裁選挙はどうだったかと言うと、すべて既存の派閥で決めてしまった。私は、「それは国民に対して申し訳ない」と、当時から発言して来ましたし、1年間それを考えて来て、打ち破るために去年9月の段階で覚悟を決めて、出馬することを決意したのです。そうなると、いままでの慣行を全部破るわけです。参議院からなるはずがない。
飯田)総裁に。
青山)衆議院の解散権を持つ総理になるのに、参議院議員ができるわけがないと。でも本当は、衆議院は小選挙区の地元の事情を考えないといけない。参議院には全国比例があって、私もそこから有権者の信認を得て出ているわけです。さらに閣僚経験がない、党4役の経験もない。その代わり、民間の現場でたくさんの実績を積んで来ました。そういうことで出馬したら「エーッ」という話になり、ボロクソに言われるでしょうが、私は全然かまいません。
飯田)出馬したら。
青山)その話で言うと、「派閥で決めて行かない」というのを主たる目的の1つにしているのです。当然ではないですか。メディアもついさっきまで「派閥はいけない」と言っていたのが、総裁選で派閥がまとまらないとなると「混迷だ」と。
飯田)派閥が立ち行かなくなっていることを批判するような報道になっていますね。
青山)だから国民からメディアが信用されなくなって、記者出身の私はあえて「オールドメディア」と呼んでいるのです。若手の記者の方々は私のところによく来られるのですが、自由民主党もなかから変えないといけないし、メディアもなかから変えないといけない。大学もそのために教えているところがあります。
「父系の皇位継承」を主張している候補は高市議員だけ~実現されない河野大臣と「護る会」の話し合い
青山)そう考えると、今回の総裁選挙を派閥で勝手に決めないだけマシと言えば、マシなのです。そのなかで、いま出たお名前で言うと、石破さんがなぜ河野さんの支持に回れるのか。皇位継承のあり方については、私と大きく意見が違っていて、「女系でもいいかな」というようなところがあるでしょう。「女系で行こう」という信念があるわけではないのですが。河野さんも実は違う場所では、「私は女系天皇容認論者だと誤解されている」とおっしゃっているのです。
飯田)河野さんが。
青山)あえて申しますと、「日本の尊厳と国益を護る会」という議員集団がありまして、「皇位継承を父系一系で続けましょう」ということをトップに掲げているのですけれども、河野さんに「話し合いをしませんか」と申し込んだところ、河野さんはお受けになったのです。
飯田)河野さんが防衛大臣のとき、最初にお話をされましたよね。「日本の尊厳と国益を護る会」が。
青山)しかし、政局の影響もあって、うやむやになってしまい、実現しなかったのです。その後、お受けになった側がキャンセルされているわけですから、当然、私たち護る会側に「前回は悪かったですね、今度はこうしましょう」とおっしゃるべきです。我々は待っていたのですが、言って来られないので、こちらから改めて申し入れたのですけれども、そこには何の返事もないわけです。
飯田)河野さん側から。
青山)河野さん個人を批判しているのではなくて、皇位継承のあり方について「態度不鮮明」というのは、非常に不安を感じるわけです。今回、総裁選に名前が出ているなかで、皇位継承について、はっきり「父系一系で続けましょう」「日本の古代から続いて来たやり方を続けましょう」とおっしゃっているのは高市さん1人です。
飯田)高市さんだけ。
青山)高市さんや私の考え方は、準備している人のなかでも、少数派と言わざるを得ないのです。少数派のなかで2人に割ったら結果は目に見えていますから、私が退き、高市さんから要請されていた推薦人をお受けいたしますとお答えしました。
総裁選に公職選挙法は適用されなくてもルールは守るべき
青山)総裁選の告示はまだですよね。
飯田)17日とされています。
青山)自由民主党内部の選挙ですけれども、主権者の一部の党員・党友も参加していただく選挙ですよね。
飯田)全国の。
青山)何を言っているのかというと、公職選挙法は適用されなくても、私はルール通りにやるべきだと考えています。例えば、ある候補から、他の候補は党員に向けて名簿を使い、自分たちのビラを送っているのだと言われて、「青山さんも協力してくれませんか」という話がありましたが、それは違うでしょうと。ルールはルールなのです。
飯田)ルールに反しているではないかと。
総裁選で事前運動が行われていることを報道しないメディア
青山)そういうことも含めて、総裁選挙の裏側というのが、いままで知られているようで知られていない。事前運動が行われているということも、メディアはいろいろな情報をこれだけ書いていながら、まったく出て来ないでしょう。
飯田)そうですね。
青山)1つは、自由民主党の内部からの証言が足りないからです。私は高市候補の推薦人になっても、あるいはなると同時に、主権者に知られるべき総裁選の姿というのを発信しますし、党内でもこれまで通り発言して行くつもりです。
飯田)確かに、記事などを見ていると、「コロナ禍だから、永田町で事務所回りをするのが選挙戦の主なやり方になっている」というような記事はありますが、事前運動でビラが送られているということは聞かないですよね。
青山)私は普段の選挙においても、「名前を刷り込む選挙は間違いだ」と申し上げています。だから5年前、やむを得ず出た選挙のときも、ウグイス嬢もお断りし、党本部から連れて来られた選挙プランナーの方にも「どうぞお帰りください」と申し上げました。
飯田)ご自分の選挙の際。
青山)立法府が自由民主党の総裁を選んで、そのあと首班指名選挙を立法府でやるわけです。その立法府が、自由民主党のなかの選挙だからといって、公選法だったら違法になるようなことをやってはいけません。そういう足元、現場から変える総裁選にしたいのです。そのためにも、自分の身を捧げるつもりでいたのですけれども、もう1回言いますが、味方が2つに分かれてはいけないのです。意外かも知れませんが、少数派なので。
「日本の尊厳と国益を護る会」~護る会の政策について総裁候補に正面から聞く
飯田)数の論理ではなく、政策を切磋琢磨すると。そこは国家観などが中心の議論としてされなくてはいけない、ということですか?
青山)私が推薦人になるのは護る会の代表としてではなく、1人の議員としてなるのですけれども、きょう(9月7日)、たまたま護る会の総会を開きます。我々が執行部側として、総会の皆さまに提案するのは、護る会の三本柱の政策です。「父系の皇位継承」、中国や韓国資本などによる不動産買収についての「外国資本による土地買収の拡大防止と回生」、それから経済安全保障を含めた「スパイ防止法の制定」。
飯田)「護る会」の三本柱の政策。
青山)その3点について、告示後に総裁候補の方々に、いかがお考えですかと、「正面から聞きましょう」ということを総会ではかって、同意が得られれば、それを護る会の方針にします。一方で言うと、私が高市さんの推薦人になることとは別に、特定の候補を応援するということは、護る会としてはありません。派閥ではなく、新しい政策のための議員集団ですから。
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