11月28日(日)、スポーツライター金子達仁がメインパーソナリティを務めるラジオ番組「The Deep」(ニッポン放送・毎週日曜20時~)が放送された。今回は、大田泰示がリモート出演。日本ハムファイターズから、来季の契約提示・保留手続きを行わないと告げられた今の気持ちを語った。
一流アスリートたちをゲストに迎え、スポーツの面白さや、アスリートの心の奥底にある想いを届けていく番組となっている、「The Deep」。大田泰示が、「本当に頭の中が真っ白に……」と今の率直な思いを述べた。また、北海道日本ハムファイターズでの自身のプレーについても振り返った。
金子:さて、今回のゲストはえらいこっちゃのタイミングでお越しいただくことになってしまいました。今シーズンまで、北海道日本ハムファイターズでプレーしていた大田泰示選手です。今シーズンまでって紹介になるのにちょっと驚いているのですが……。
大田:野球選手っていうのは、契約があっての選手生活だと思うので。今年だって戦力外になった選手がたくさんいますし、プレー悩んでいる選手もたくさんいます。いろんな選手がいる中で、こういうことがあるっていうのは、僕も分かっていたことなので、ネガティブに捉えることはないんですけども。自分がこうなってしまうことにまず驚きというか……。こういう風なことが起きてしまったんだなっていうのが、率直な感想です。
金子:保留手続きを行わないということを、大田さんご自身が告げられたのはいつでしたか?
大田:記事が出る日ですね。11月16日でした。
金子:どう受けとめられました?
大田:今シーズンの自分の成績を見た時に、かなり厳しい契約になるだろうなと思っていました。また、栗山監督がお辞めになって新しい監督が新庄監督というところで、チームの若返り、チームの改革はしてくるだろうと思っている部分もあったので、こういう結果になったのも覚悟をしている部分はありました。心の準備といいますか。でも実際にこういう状況になった時は、本当に頭の中が真っ白になるというか、目の前が真っ白になるというか。人生の中でもこういう経験はしたことがないくらいびっくりしました……。
金子:いろいろな声が飛び交っています。やっぱりファイターズに残るのではないか。古巣の巨人に行くのではないか。生まれ故郷のカープでプレーするんじゃないか……。大田さんの中に意中の球団というのはあるんですか?
大田:いや、今はフラットですね。ユニフォームを着て、野球をやって試合をして、お客さんの前でプレイするのが1番の気持ちなので。まずどの色のチームでも良いので、ユニフォームを着られたらなと思います。
金子:フラットということは、ファイターズもフラットになっているということですか。
大田:自分の気持ちとはそぐわないところも、当然出てくると思うのでこればっかりは分からないですけども。予想していなかったことなので、いろんな複雑な気持ちというか……そういうものはあります。本当に今だから言えるのはやっぱりファイターズは好きでしたね。
金子:でも過去形になっちゃっていますよ!
大田:(笑) 今からどんな話が来るかも分からない状態で、球団からそういう風に伝えられたので、とりあえずは他のところでという考えではいますけど。どういう展開で話が進んでいくのかわからないので……とりあえず待つしかないと思っています。
金子:ファイターズが好きでした。どんなところが?
大田:まずは栗山監督との出会い。そしてファイターズのファンの皆さんと共に戦えた。ファイターズに入って1年目ですね。サヨナラヒットを打った時の歓声だったり、ファイターズに移って初のホームランだったり……色々な良い思いをさせてもらいました。やっぱり1番に残っているのは、勝った時に球場を一周するハイタッチ。その時の「ハイタッチに来てくれてありがとうね」っていうその一言で報われたというか。野球をやっていて良かったな、本当にそういう風に思えたので、ファンの皆さんには感謝しています。
リスナーからのメールで大田のスタイルの良さについての話題となり、大田が現在のトレーニングの状況について語る場面も。
時期的にいろいろ言えないことがある中での対談となったが、自分の言葉で思いを伝えようとする大田の気持ちが痛いほど伝わってきたという金子。阪神ファンであるという金子は、大田の新天地が阪神の脅威にならないこと、また素晴らしいオファーがあることを願うと言い、この日の番組を締めくくった。
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番組情報
スポーツライターとして幅広く活躍する金子達仁が一流アスリートたちをゲストに迎え、“心の奥底にある想い”を聴くラジオ番組です。アスリートたちの対談を通し、ここでしか聴く事のできない“Deep”な想いと知られざるエピソードに迫っていきます。
また、オンエアでは聴く事ができなかった部分をディレクターズカット版としてPodcastコンテンツとして配信していきます。