「ノーリスクな学生バイトみたいな感じで……」“精子提供”の問題点を、かつての医学部男子学生の事例をもとに辛坊治郎が指摘

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キャスターの辛坊治郎氏が1月12日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。素性を偽って精子提供されたとするトラブルでの訴訟について、かつての事例も挙げながら、その問題点を指摘した。

辛坊治郎

子どもに対してあまり無責任じゃないか

SNSを通じた精子提供をめぐり、ドナー側の男性が国籍や学歴などを偽ったとして、30代の女性が3億円余りの賠償を求め、東京地裁に提訴した。

辛坊)1月12日あたりのワイドショーは、私は観たわけではありませんが、観た人によると、SNSを通じて精子提供を受けた女性が、相手の条件が、自分が希望していたものと違ったということで3億円余りの賠償を求めて訴えたというこのニュースをやっていたらしいですね。冒頭の短いリードではわからなかったのですが、詳細を見てみると、けっこう、ラジオで詳細にお話をするには抵抗を感じてしまうような……

ということで、この訴えを起こした女性は、相手の男性が京都大学卒の日本人で、妻や交際相手はいないと信じたうえで、10回程度性交による精子提供を受け、妊娠して、その後、その男性が中国籍で別の国立大学を卒業して既婚者だったということで訴えを起こしたと。

ただね……ここからここまでの争い部分はともかくとして、誰でも同じことを考えるでしょう……とてもラジオで言うようなレベルのコメントじゃなくてごめんなさい、という話なのですが。出産が行われて、生まれた赤ちゃんには何の責任もないわけで、都内の児童福祉施設に預けられているということは、あまりに可哀想じゃないか……というのはもうコメントに値しないコメントでごめんなさいだけど、その一点ですよね。揉めてくれるなら勝手に揉めてくれればいいけど、ちょっとあまりにそれは無責任じゃないかと素朴に思います。ひどいよな、これ。

増山さやかアナウンサー)本当に。子どもに罪はないですからね

辛坊)でもどうなのだろう、これ。性交による精子提供を10回程度受けてっていうのは、その夫が了解の上だったのは、これは法律に触れないのか。

増山)そうなのですかね。

増山さやかアナウンサー、辛坊治郎

ブラックボックスになっていた有名大学医学部学生の「精子提供」

辛坊)一般的な精子提供というのは、精子だけ出してもらって、いわゆるその卵子と結合させるとか、いろいろなやり方がありますけれども、でも「性交を伴う精子提供」って……。

正直、この「精子提供」というのは昔からありまして、これはもうほとんどブラックボックスみたいになっちゃっていて。最近はもうなくなっているのですけども、これは昔、有名な話だったのですよ。いまはもうやってないと思いますが、とある有名な医学部の学生さん……その医学部の付属の病院に、夫が原因で不妊の女性からこういうアプローチがあったときに、その医学生に「ちょっと精子出してこい」って言って……。提供者はわからないですよ、その方法で、実はものすごい数の赤ちゃんが産まれているのですよ。

実は、そのころ、法律も整備されてなかったし、いまほどいろいろな倫理的な問題っていうのが浮上しなかったので、まあ言葉は悪いですが、闇から闇みたいな形で、提供する側も、ノーリスクな学生バイトみたいな感じで、名前も出ないし、証拠も残らない。だけども、それはやっぱり最近、問題になってきているのは、そうやって生まれた子どもが……最後まで知らなきゃ知らないだけの話なのですが……大人になってその事実を知らされたて「自分の父親はいったい誰なのだろう」と思い始めたときに、ものすごく心を病んでしまうというケースがあって、そのときにもう辿れないと。辿りようがないと。誰かわからない。というのも、複数の学生が精子を出して、それを混ぜて、どれが出るかわからない状況みたいなこともやられていた時代があったそうなのです。もうそうなると、当時の学生全員をDNA鑑定すればわかるかもしれないけれど、まあ、わからないと。

そうすると、やっぱり子どもの心理的にどうなのだろうということで、いまはですね、そうやってアルバイトで精子提供する人たちにも、どこの誰かっていうのはわかるように。ところがそれ以降、精子提供者が激減するわけですよ。同時にSNSの時代になって、精子がインターネット上で売買されるというようなことも日常行われるようになってきて。

……というところまではよくある話なのだけど、今回みたいにSNSで精子ドナーを探して、それも試験管とかシャーレの中での受精ではなくて、性行為を伴う受精で出産して、生まれた赤ちゃんは児童福祉施設って、ちょっと、いくら何でも倫理的にいろいろひどすぎるのではないのと私は素朴に思いますね。

勝訴でも敗訴でも必要な訴状の印紙代 100万円か

辛坊)これ、訴えた額が3億数千万でしょう。

増山)はい。

辛坊)民事訴訟っていうのは、裁判所に訴状を提出するときに印紙払わなきゃいけないのですよ。訴訟手数料ですね、裁判所に払う訴訟手数料なのですが、請求金額で違うのです。請求金額が安いと、数千円の安い印紙で済むのですが、これが1000万とか1億とかになってくると……1億だとたおそらく、印紙代が30万を超えると思いますよ。だから3億を超えるということになると、訴えた側が勝っても負けも、裁判所に提出する書類に貼る印紙だけで100万円ぐらいたぶん行くはずですね。だから、訴えた側の女性はお金持ちなのだと思うけれど、それ以前に、これまたこれも個人の自由だと言えば自由なのだけど、女性の側が東大卒レベルのドナーを求めるって……まあこれはまあしょうがないのか。心理的に。私は、なにか抵抗あるな。

増山)そこまで言ってしまうと、個人個人の考え方とかいろいろ変わってきますけれども。

辛坊)争いや議論していい話はいっぱいあると思うのだけども、でも、議論の余地がないのは、生まれた子どもに対して、ちょっと無責任すぎるだろうっていうところ。

増山)赤ちゃんに対してはね。

辛坊)素朴にそう思います。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 ※月曜日のみ17時35分まで

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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